その不調、「長時間座りすぎ」が原因かも。座り姿勢で硬くなった筋肉をほぐす簡単ストレッチ

その不調、「長時間座りすぎ」が原因かも。座り姿勢で硬くなった筋肉をほぐす簡単ストレッチ
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本田雄介
本田雄介
2025-12-24

運動やジョギング、ウォーキングが健康によさそうなのは、なんとなく皆さん認識されているかと思います。ただ、「長時間座っている」という状況自体は見過ごされがちです。 週に1~2回の意識的な運動よりも、このような毎日の習慣を見直すことが、腰痛や肩こりといった慢性的な症状に効果が現れるかもしれませんよ!

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1日にどのくらい座っているか

皆さんの平均睡眠時間はどのくらいですか?この質問には、ほとんどの人が即答できると思います。では、1日にどのくらいの時間座っていますか?と聞かれると、答えるまでに少し時間を要するのではないでしょうか。ニロファー・マーチャントさんという経営思想家の話によると、私たちは平均して1日に9.3時間も座っているのだそうです。もちろんこの数字が全世界に当てはまるわけではありませんが、日本の法定労働時間が1日8時間ということ・職場以外でも座っていることを考えると…あながち見当はずれな数字ではないと言えます。

座り
photo by Canva

長時間の座り姿勢を続けていると…

長時間に渡る座り姿勢は、まず、股関節への負担を大きくします。ずっと座っていた状態から立ち上がると、脚の付け根などにピキっとした痛みを感じたり、違和感が出たりしますよね。立っているときは体の重みは脚で支えることができますが、座っている状態では、股関節に圧迫されるような力が働きます。これは関節自体の可動性を悪くすることもあれば、周囲の靭帯などにも影響を及ぼす=動作が不安定になり、動く時に腰や膝などに負担がかかり、痛みにつながる場合もあります。

また、座り姿勢は常に、脚の骨が骨盤に対して90度くらいのポジション。脚の付け根がずっと詰まったような状態になります。ここには上半身と下半身をつなぐ腸腰筋があり、腸腰筋が硬くなってしまうと、反り腰の人も猫背の人も姿勢を悪化させる要因になります。そして、お尻もずっと体の重さを受けながら潰されている状態ですので、お尻の筋肉の機能が弱くなったり、柔軟性が失われます。腸腰筋と同様、お尻の筋肉の状態も、姿勢に大きく関与します。

これらが合わさることで、上半身の姿勢の崩れ、その他の慢性的な症状へとつながっていきます。次の3つを意識して行いましょう!

その1 まずは座りっぱなしにならないこと

なんといってもこれです!とにかく同じ姿勢は同じ個所に負担をかけますので、30分が難しくても、1時間に1回は立って足踏みしたり、腰を回したり、体をリセットさせる習慣をつけてください。ストレッチやトレーニングが難しい場合、これだけでも続けましょう。

立つ
photo by Yusuke Honda,Canva

その2 股関節の運動

股関節には様々な筋肉と動きがありますが、ここでは前述の腸腰筋と、お尻付近の筋肉にターゲットを絞ります。いずれも座り姿勢で硬くなったり委縮しやすい筋肉でこまめに刺激を加え、血液循環や神経伝達を促していきましょう。

①椅子に座り、膝を曲げたまま片脚を持ち上げる。できれば膝が股関節の高さに来るくらい。そのまま10~20回ほど膝をぶらぶらと曲げ伸ばしをして(ピンと伸ばさなくてもよい)、脚の付け根に刺激を入れる。腰は丸めず、しっかり背中まっすぐをキープしたまま。

ぷらぷら
photo by Yusuke Honda

②椅子に座った状態から、かかと体重で立ち上がり、脚の付け根を押し出すようにする。また逆再生をするようにゆっくり椅子にお尻を下ろす。この繰り返しを10回行う。テンポの目安として、2秒で立って2秒で座るくらい。

たちすわり
photo by Yusuke Honda

その3 体幹部分の安定化

股関節から連なって姿勢が崩れる上半身も動かしていきます。腹圧を高めながら体幹部を安定させ、腹筋背筋のバランスを整えていきましょう。座ったままでも立って行ってもよいです。

①後頭部で手を組む。軽く頭と手で押しあう力を感じながら、まずはとにかく姿勢まっすぐを意識。丸まることも反ることもせず、ただただ上に伸びるイメージで。

②まっすぐのままのお辞儀をし、そこでキープ。ゆっくりと5呼吸。次に、少しだけ後ろに体を傾けて、同様に5呼吸。いずれも、倒す角度は浅いまま、まとにかくまっすぐ伸び続けようとすること。体の重さを支えるために、お腹や背中の筋肉がじわじわと使われます。

前後
photo by Yusuke Honda

いかがですか?少しリフレッシュできましたでしょうか。今回ご紹介した内容は、非常に地味なものです。ただ、結局は継続や積み重ねが、私たちの体を作ります。姿勢が固まってしまうその前に、まずは動く習慣を作っていきましょう。

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