ネギの青と白で効果が違う?疲労回復に効く「ネギ」の正しい食べ方|管理栄養士が解説
「ネギなんてどれも同じ」と思っていませんか?実は、季節によってよく出回るネギの種類や含まれる栄養素には違いがあります。 この記事では、夏ネギと冬ネギの特徴とともに、疲労回復の効果をぐんと高める食べ方をご紹介します。
実は違う?夏ネギと冬ネギの特徴
ネギには大きく分けて「葉ネギ(青ネギ)」と「根深ネギ(白ネギ)」の2つのタイプがあります。一般的に、夏は青ネギが、冬は白ネギが多く出回る傾向があり、それぞれを「夏ネギ」「冬ネギ」と呼ぶことも。
もともと西日本では青ネギ、東日本では白ネギが主に食べられてきましたが、近年は品種改良や流通の発達により、季節や地域を問わず両方のネギを味わえるようになりました。
夏ネギは強い香りとシャキシャキとした食感、辛味が特徴。炒め物や薬味などに適しています。一方、加熱することで甘みがアップしトロトロ食感に変化する冬ネギは、鍋物や煮込み料理などに加えるとよりおいしさが実感できるでしょう。
2種類のネギの違いは味わいだけではなく、含まれる栄養にも違いがあります。
青い部分と白い部分で異なる栄養素
ネギの青い部分に多いのは「β-カロテン」や「ビタミンC」。これらは、体内に増えすぎると老化の引き金となる「活性酸素」を除去する働きがある抗酸化物質です。抗酸化物質を積極的に取り入れることで、体を若々しく保つことに役立ちます。
また、体内で過剰に生成された活性酸素は疲労の原因と考えられているため、ネギの青い部分は疲労回復の効果も期待できるでしょう。
一方、ネギの白い部分にはアリシンという成分が豊富。独特の辛味や香りのもとであるアリシンは、糖質からエネルギーをつくり出すのに不可欠なビタミンB1の吸収を高める作用があります。
アリシンとビタミンB1を一緒に摂取することで、エネルギーの生成がスムーズになり、疲労回復効果が見込めるでしょう。
つまり、白い部分の多い白ネギと青い部分の多い夏ネギは含まれる栄養成分は全く同じではないものの、どちらも疲労回復に効果的な食材といえるのです。
疲労回復に効果的な食べ方
ここでは、ネギの疲労回復効果を最大限に活かすための効果的な食べ方をご紹介します。
ビタミンB1を含む食材と一緒に
ビタミンB1が豊富な食材とネギを組み合わせると、スタミナアップにつながる一品に。特にビタミンB1が豊富な食材として知られる豚肉とは、おいしさと栄養の2つの点において相性抜群の組み合わせです。
加熱しすぎない
アリシンは加熱に弱いため、火を通しすぎると失われやすい性質があります。アリシンを効果的に摂取したいなら、加熱しすぎに注意しましょう。仕上げに刻んだネギを加えるのもおすすめです。
丸ごと料理に使う
特に冬ネギの場合、青い部分は捨てられがちですが、捨てずに料理に活かすことでより多くの栄養素が摂取できます。青い部分に多い抗酸化成分と白い部分に多いアリシンの相乗効果で、より疲労回復の効果も高まるでしょう。
まとめ
夏ネギと冬ネギは同じ「ネギ」ですが、青い部分と白い部分の比率が異なるため、摂取できる栄養素にも違いがあります。それぞれの特徴を知って、より効率よく疲労回復を目指してみてくださいね。
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