常備しておくと何かと便利な【青ネギ】冷凍がいい?それとも冷蔵?管理栄養士がおすすめする常備法は
薬味や炒め物、味噌汁などに最適な青ネギ。白ネギと比べて、緑の部分が多いため、β-カロテンやカルシウムなどが多く含まれています。常備しておきたい青ネギですが、最適な保存方法はどんなものなのでしょうか。管理栄養士が解説します。
青ネギの栄養成分
青い部分にはβーカロテンやカリウム、ビタミンCなどの栄養素が多く含まれます。ネギ類の特徴的な香り成分であるアリシンは、ビタミンB1の吸収を助けて糖の代謝を円滑にする働きがあるといわれています。さらに、胃酸の分泌を促進し、食欲増進効果が期待できます。
カリウムは、体内の塩分濃度や水分のバランスを保ち、むくみの改善や血圧を下げる働きがあるといわれています。
栄養成分を効率的に摂取できる青ネギのおすすめの食べ方
アリシンは、細胞が壊れることで発生するため、細かく刻んだりすりつぶしたりして食べるのがおすすめです。また、水に溶けやすく熱に弱い性質がありますが、油で調理することで成分が壊れにくくなるため、生食が難しい場合は、仕上げに入れてさっと加熱や、油で炒めてから加えるようにしましょう。
カリウムも水に溶けやすい性質があるため、カリウムの摂取効率を高めるには、生で薬味として使ったり、汁物に入れた時は汁を残さずに食べたりすると良いでしょう。
青ネギを冷蔵保存した場合の注意点とは?
青ネギは冷蔵保存で5~7日程度日持ちします。乾燥しないよう、全体をしめらせた新聞紙で包み、立てた状態で野菜室へ。立てて入らないときは、半分に切ってもOKです。室温が低い季節であれば、常温保存も可能です。刻んだ青ネギは、保存容器に入れ、キッチンペーパーをかぶせてから容器のふたをし、キッチンペーパーが底面になるように上下さかさまにして保存します。キッチンペーパーは毎日とりかえるようにしましょう。
青ネギって冷凍できる?冷凍保存した場合の注意点とは?
刻んだ青ネギは、冷凍庫で1か月程度保存できます。小口切りにして保存容器に入れるか、ラップに包んで保存袋に入れて冷凍庫へ。凍ったネギが塊になってしまう場合は、冷凍庫に入れて1~2時間の間に1~2回、容器に入れたまま振っておくとバラバラの状態で冷凍できます。料理に利用するときには凍ったまま使いましょう。
結局冷蔵保存と冷凍保存、どちらがおすすめ?
生のまま使う場合は食感や栄養成分の変化が少ない冷蔵保存、加熱して使う場合は長期保存が可能な冷凍保存がおすすめだといえます。ちなみに、根深ネギと葉ネギを比べてみると、葉ネギの方が、カリウムは約1.3倍、カルシウムは約2.2倍、ビタミンCは約2.3倍、鉄は約3倍、β-カロテンはなんと18倍以上も含まれています。上手に常備して、料理にも手軽に使えるようにしておくと便利ですね。
参照:
・「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
・「色の野菜の栄養事典 X-Knowledge」
・「野菜の収穫・保存・料理」 西東社
ライター/大槻万須美
管理栄養士・フードスタイリスト・腸内ケアフードアドバイザー。楽しく食べて健康に。食の大切さを伝えるため、離乳食講座などの料理教室、バレエダンサーやアスリートのパーソナル栄養サポート、レシピ・コラムの提供など幅広く活動。子どもの頃の毎年の米作り経験から、身近な食体験の重要性についても実感し、おとなと子どもの食育サポートにも力を注いでいる。
Instagram:@tsukiko_shoku_mind
blog:管理栄養士 大槻万須美♪楽しく食べて健康に♪
AUTHOR
NS Labo(栄養サポート研究所)
全国の栄養士、管理栄養士をサービスパートナーとして、健康やダイエット、美容関連の 商品開発や監修、講演やコラム執筆、メディア出演などウェルネス分野を中心に幅広く事 業を行っている。 また、2020年に「ウェルネスライフコーチ協会」を立ち上げコミュニティを通して健康貢 献活動を行っている。
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