庶民派きのこ「まいたけ」が“血糖値サポーター”!?血糖値&脂質代謝を助ける特有成分の正体
スーパーで手軽に買える「まいたけ」。炒めても、煮ても、揚げてもおいしい万能きのこですが、実は「まいたけにしかない特別な成分」があるのをご存じですか?それが MXフラクション。血糖値の改善や脂質代謝をサポートする効果が期待できる、まいたけ特有の機能性成分なんです。
まいたけに含まれる栄養成分、MXフラクションとは?
まいたけに含まれる 水溶性の多糖体の一種で、他のきのこにはほとんど存在せず、「まいたけ特有」とされている成分。血糖値の上昇をゆるやかにし、糖の代謝を助ける働きが報告されています。普段の食事に取り入れることで「血糖コントロールをサポートする可能性があるきのこ」なんて、意外ですよね。
MXフラクションの期待される働き
血糖値の急上昇を抑える可能性
糖質をとっても血糖値が一気に上がりにくくなる作用が報告されている。
脂質代謝をサポート
糖や脂質の代謝を高め、肥満予防に役立つ可能性。
生活習慣病予防に期待
糖尿病や高脂血症といった生活習慣病のリスク低下につながるといわれている。
まいたけの栄養はMXフラクションだけじゃない
β-グルカン … 免疫機能の調節に寄与するとされている食物繊維
ビタミンD … 骨の健康に欠かせない栄養素
ナイアシン(ビタミンB3) … 血流改善やエネルギー代謝を助ける
まいたけは「代謝 × 免疫 × 骨の健康」をまとめてサポートできる、実はすごい食材なんです。
効果的に食べるポイント
加熱してもOK
MXフラクションは比較的熱に強いので、炒め物やスープにしても壊れにくい。
毎日少しずつが理想
1日50〜100g(1パック程度)を目安にするとよいとされています。
冷凍保存で吸収性アップ
一度冷凍することで細胞壁が壊れ、成分が吸収されやすくなります。
簡単おすすめレシピ:まいたけスープ
【材料】(2人分)
まいたけ … 1パック
玉ねぎ … 1/2個
コンソメ … 小さじ2
水 … 400ml
塩・こしょう … 少々
【作り方】
まいたけを手で割き、玉ねぎは薄切りにする
鍋に水とコンソメ、具材を入れて10分煮る
塩・こしょうで味をととのえる
食事の最初に飲めば、血糖値の急上昇を抑える「ベジファースト」にも役立ちます。
注意点
MXフラクションは医薬品ではなく食品成分。即効性はなく、毎日の食習慣に取り入れることが大切です。食物繊維が多いため、一度に大量に食べるとお腹がゆるくなることがあります。
まとめ
まいたけにしかない成分「MXフラクション」が血糖コントロールをサポートしてくれるだけじゃなく、免疫や骨の健康にも役立つ栄養素が豊富。1日1パックを目安に、スープや炒め物で取り入れるのがおすすめです。庶民的なきのこ「まいたけ」が、実は“血糖値を守るサポーター”だったなんて驚きですよね。毎日の食事にちょっと足して、代謝アップ・健康維持に役立ててみてください。
参考文献
参考文献(公的・アクセス確認済)
農研機構:「まいたけ免疫制御成分の特定と機能性食品としての開発研究」
文部科学省「食品成分データベース」:まいたけの栄養成分
Memorial Sloan Kettering Cancer Center「Maitake」
Konno S, et al. "Maitake D-Fraction and SX-Fraction: Proteoglucans from Grifola frondosa mushrooms with potential as complementary and alternative medicine." J Integr Med. 2013.(PubMed)
Preuss HG, et al. "Maitake mushroom extracts ameliorate progressive hypertension and hyperglycemia in aging rats." J Med Food. 2012.(PubMed)
記事監修/亘美玲
管理栄養士。病院栄養士を7年経験後、食品会社で約15年間メディカルサプリメントや機能性表示食品の商品開発責任者として従事。2児の母で、自身の妊娠と出産、離乳食作りの経験から母子栄養の研究を重ね、産前産後ママの栄養サポート、栄養相談、料理教室、レシピ提案、執筆、栄養学講座の活動を行っている。離乳食や調理の基本についてSNSでも発信をしている。
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