【秋の整うご飯】舞茸キムチの豆腐チャーハンで体の内側から心のケアをしよう
ちょっとしたことでなんとなく心の揺らぎを感じることの多い、季節のかわり目。そんな時は、普段の食事を見直してみましょう。管理栄養士がおすすめする、手軽で簡単に作れる整うレシピのご紹介です。
季節の変わり目は、体だけでなく心も揺らぎやすくなります。これは、主に自律神経が乱れることや、1日を通した寒暖差によるもの。ちょっとしたことでイライラし、落ち込みやすい...という方も多いのではないでしょうか。
そんな時こそ、自分が食べるものを見直して、体の内側から整えるご飯を準備しましょう。
自律神経を整える栄養素
トリプトファン
アミノ酸の一種であるトリプトファンは、幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」の材料の一つです。トリプトファンは、朝から昼にかけてセロトニンへと変換され、夜にかけてメラトニンと呼ばれる睡眠誘導ホルモンへと変換されます。このセロトニンが分泌されることで、精神的にも安定した状態になります。トリプトファンは主に豆類や卵、乳製品のようなタンパク質の多い食材に含まれます。
ビタミンD
脂溶性ビタミンの一つであるビタミンDもまた、体の中のさまざまなホルモンの材料となる重要な栄養素です。
特に、先に挙げた「セロトニン」を体の中に作り出すためにも必要な栄養素であり、トリプトファンからセロトニンへ変換する際の酵素(変換を助けるもの)として利用されます。
ヴィーガンやベジタリアンの方のような、普段からあまり動物性食材を食べない方は不足しがちですが、キノコ類には比較的多く含まれているので、秋が旬のキノコを存分に取り入れることをお勧めします。
発酵食品
腸内環境を整えることもまた、自分の心のケアにとって大切。近年では、脳と腸は繋がっているという「腸脳相関」という言葉をよく聞くようになりましたが、腸をケアすることで脳の神経系にもアプローチできることが、最近の研究でも明らかになっています。
食物繊維
発酵食品と一緒に摂りたいのが、腸に住む菌のエサとなる食物繊維。食物繊維には水溶性と不溶性の2種類があります。水溶性食物繊維は腸内細菌のエサとなり、不溶性食物繊維は腸の動きを活発にすることで排便を促進します。外食やコンビニ飯が多い方は、食物繊維が不足しやすいといわれます。食物繊維は最低でも1日18g以上摂るように心がけましょう。
舞茸キムチの豆腐チャーハン
材料
- 舞茸 50g
- オートミール 40g
- 水 100g
- 豆腐 70g
- キムチ 50g
- ねぎ 少々
- 醤油 大さじ1〜
- ごま油 大さじ1
- 胡椒 お好み
作り方
①舞茸は指で細かく割いておく。豆腐は軽く水切りをしておく(そこまでしっかりする必要はありません)
②オートミールに水を入れて、電子レンジで600w 2分加熱する。全体的に水分を吸ってオートミールが柔らかくなればOK。
③フライパンに油をしき、舞茸を焦げ目がつくまで炒める。
④オートミールを③に加え、水分が少なくなってまとまらなくなるまで加熱する。
⑤豆腐を手で崩しながら入れてさらに炒め、ネギを加えてしばらく混ぜる(1〜2分程度)。
⑥火を止めて、キムチを入れた後、醤油で味を整える。
⑦お皿に盛り付け、お好みで胡椒を全体にふりかけて完成。
今回の料理にはそれぞれに特徴的な栄養素が詰まっています。
豆腐...トリプトファン
舞茸...ビタミンD
キムチ...発酵食品
オートミール...食物繊維
チャーハンは冷えても美味しく、また作り置きをしておけば疲れて料理をする気にならない...という時も重宝するメニューに。
キムチを使っているので、若干辛味が気になる方は、量を調整してください。
また、オートミールは玄米など他の主食に変えてもOK。その代わり、未精製の穀類でしっかり食物繊維を補ってあげましょう。
腸を整えることで、心の安定の土台作りにもなります。日々の献立の中に、今日ご紹介したような食材やメニューを取り入れてみてはいかがでしょうか。
AUTHOR
河原あい
フリーランスライター。福岡出身。管理栄養士免許取得後、環境系大学院博士課程にて乳酸菌の研究中。プラントベース・ヴィーガンな栄養学、インナーケアに関する記事の執筆と、腸内環境を整えることの大切さをSNSにて発信している。
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く