【腸活の新常識】過度な食事制限は必要ない!消化器専門医が教える、活動的な腸を手に入れる食事法

 【腸活の新常識】過度な食事制限は必要ない!消化器専門医が教える、活動的な腸を手に入れる食事法
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納豆やヨーグルトを毎日食べ、便も問題なく出ているから自分の腸は大丈夫!と思っていませんか?発酵食品以外にも、健康のことを考えてタンパク質を多めに摂ったり、脂質を制限したりと食事に気をつけている人も増えていますね。今回も消化器専門医として活躍する川本徹さんの著書『結局、腸が9割 名医が教える「腸」最強の健康法』(アスコム)より、本当に腸のためになる食事について内容を抜粋してご紹介します。

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タンパク質を含む〇〇が悪玉菌を増やす原因になる

タンパク質は肉や魚に含まれる「動物性」と、大豆などに含まれる「植物性」に分けられます。髪の毛や爪を美しく保つためにもタンパク質が必要なため、美容的な観点から積極的に取り入れている方も多いかもしれません。しかし、一度に大量に摂取しすぎる、または動物性と植物性のバランスが悪い摂取の仕方をすると、余分なタンパク質が大腸まで届いて悪玉菌のエサになってしまうため注意が必要です。とくに動物性タンパク質を含む肉(牛肉・豚肉・鶏肉など)の食べ過ぎには要注意。主に匂いガスのもとになるのは、肉から摂るタンパク質が原因といわれています。

ジャンクフードの食べ過ぎも悪玉菌を増やすため注意!

肉のほかにも気をつけたいのが、ラードなど動物性の脂です。同じ動物性タンパク質や脂でも、魚は体に良いオメガ3などが含まれているため、肉ほど問題視する必要はありません。しかし、ジャンクフードやインスタント食品、揚げ物といった食べ物は、ラードなどの脂を多用しており、この脂も肉に含まれるタンパク質同様、悪玉菌のエサとなってしまいます。忙しさや自炊の負担軽減のために、知らず知らずのうちに食べる機会が多くなっていることも多い食品ですので、改めて気をつけたいこところです。

極端にベジタリアン化することはない

「動物性のタンパク質も脂も摂らなければ、腸の健康を保てるってこと?」そう思う方もいるかもしれません。いわゆるベジリアンの生活をすれば、確かに良い腸の状態を保ちやすくはなるかもしれませんが、著者の川本さんは「現代社会で完全なベジタリアンの食事を続けていくことはかなりハードルが高い」といっています。

その理由は、野菜に豊富に含まれる不溶性食物繊維を取り過ぎると便秘になるから。もう一つは、人間にとって植物性タンパク質より動物性タンパク質の方が簡単にアミノ酸を吸収でき、使いやすいからだそう。悪玉菌を増やさず健康な腸を保つためには、肉だけでなく、魚や大豆など様々な食材を食べることが大切です。

過度な食事制限より、正しいメカニズムを知ることが大切

私たちが食べ物を口にしてから便になって出てくるまでにかかる時間は、12〜24時間といわれています。人によっては48〜72時間かかるケースもあるようです。

食べ物の消化に関わる胃や小腸、大腸が私たちの体のために「いるもの・いらないもの」を分別して排出するために頑張ってくれている時間がこれにあたります。

しかし、「なんとなく口寂しいから」「空腹を感じないけど食べてしまう」といった行為を続けることで、胃や腸が常に消化吸収のために働かされ続ける状況が生まれてしまうと、休む暇がなくなり疲弊してしまいます。

3大栄養素はどれを積極的に摂ればいい?

前述した肉類に含まれるタンパク質も、大量に摂取すれば悪玉菌を増やす可能性はあるものの、筋肉や皮膚、脳の中の神経細胞を作る役割もあり、欠かせない栄養素です。

ラードのような動物性の脂、つまり脂質も悪とされがちですが、細胞の膜やホルモンを作る大事な原料であり、一切摂らないというのも考えもの。

善玉菌を増やし、悪玉菌を減らすための食事をするには、食材の内容はもちろん「炭水化物・タンパク質・脂質」これら私たちが生きる上で欠かせない3大栄養素をそれぞれバランスよく摂ることが大切。炭水化物に分類されるお米やイモ類などは、糖質を含み、私たちの体や脳を動かすエネルギー源となってくれます。

教えてくれたのは……川本 徹(かわもと・とおる)さん

消化器専門医。筑波大学卒業後、同大学附属病院や関連施設で専門分野から救急医療まで幅広い臨床経験を積む。その後アメリカでがんの研究を行うなど幅広い知識も習得し、2010年には「みなと芝クリニック」を開院。患者とのコミュニケーションを大切にすること、症状に対し全体と細部の両方からアプローチする「森を見て木を見る」診察がモットー。メディアにも多数出演している。最新著書は『結局、腸が9割 名医が教える「腸」最強の健康法』(アスコム)。

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『結局、腸が9割 名医が教える「腸」最強の健康法』(アスコム)

 

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Text by Aya Iwamoto

AUTHOR

ヨガジャーナルオンライン編集部

ヨガジャーナルオンライン編集部

ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。



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