【知って得する栄養学】糖質制限ダイエットの救世主「MCTオイル」を味方につけよう
最近、糖質制限ダイエットを実践している人が増えてきました。〇〇だけダイエットや無塩食など身体に必要な栄養素を制限する過度な食事制限は注意が必要ですが、 現代人の7割が低血糖症(血糖症予備軍)と言われる時代、ダイエットに関係なく糖質を意識する必要性を感じる方も多いのではないでしょうか。「糖化」は老いを促進させるとも言われています。 今回はそんな糖質制限食と相性の良い「MCTオイル」について、マクロビオティック歴15年で腸セラピストでもある、vegan菓子[素果子|sugashi]店主の半田葉子さんが解説します。
【糖質制限ダイエット】【MCTオイル】どちらも最近よく耳にする言葉のひとつではないでしょうか。
近年欧米(特にアメリカ)では、「ケトジェニックダイエット=糖質制限ダイエット」が注目され、それと併用して「MCTオイル」の摂取も注目されています。日本でもここ数年でMCTオイルをスーパーでも見かけるようになりました。短期間ダイエットのパーソナルジムで有名な、かのジムも糖質制限プログラムにはMCTオイルがセットのようです。
今回はそんな「糖質制限」と「MCTオイル」についてご説明します。
目次
◆糖質について
・糖質制限ダイエットとは
・糖化が身体に与える影響について
・現代病のひとつともいえる「低血糖症」
◆MCTオイルについて
・MCTオイルとは
・MCTオイルの効能
・MCTオイルで気を付けたいこと(購入時/使用時)
・MCTオイルの選び方
・MCTオイルのおすすめ摂取方法
【糖質について】糖質制限ダイエットとは
文字のごとく、糖質を制限するダイエット方法です。
糖質とは三大栄養素「炭水化物」「タンパク質」「脂質」のうち、「炭水化物」の一部です。簡単にお伝えすると、[ 炭水化物=糖質(人が消化できる物質)+食物繊維(人が消化できない物質) ]ですので、糖質は砂糖や果物などの甘いものだけでなく、お米や小麦、芋類なども含まれます。
糖質(ブドウ糖)の摂取量が少ないと、血糖値の上昇が少なくなり、インスリンの分泌量が減ります。ブドウ糖は私たちの活力の元になりますが、摂取量が多過ぎるとインスリンの働きによって脂肪に変えられるため、身体に脂肪がつきやすくなります。糖質を控える(制限する)ことは、そのインスリンの働きを抑えることにより脂肪がつきにくい(体脂肪率を下げる)身体づくりをする目的とされています。
【糖質について】糖化が身体に与える影響について
糖質を制限することは、ダイエットだけでなく美容や老化の原因を妨げる役割もあります。
みなさんは「糖化」という言葉をご存知でしょうか。
【からだのコゲ】と言われている糖化。昨今「酸化」よりも老化を招いてしまうのが「糖化」と言われています。「糖化」は「酸化」の症状(「疲れやすい」「肌ツヤの低下・シミ・シワ・くすみ」「実年齢より老けて見える」「進行し過ぎるとがんや生活習慣病をひきおこす可能性が高まる」など)に加え、糖尿病や腎機能障害につながり動脈硬化、生活習慣病以外にも老眼や白内障、アルツハイマー、骨粗鬆症などの症状としても現れてきます。
「糖化」とは、身体の中でタンパク質や脂質と血液中にある余分な糖分が結びつき、劣化して「AGEs(エージーイー=糖化最終生成物)」という老化物質が生まれる反応(メイラード反応)を起こします。つまり、AGEsが体内に増えメイラード反応を起こすことにより、私たちのかだらでは「糖化」が進み、からだが老化する速度を早めてしまうのです。
タンパク質や脂質、糖分は私たちのからだには必要な栄養素ですが、現代の「食」には自然の甘みを超えた大量の「砂糖」を使用した食品が増えています。からだの素になる大切なタンパク質や脂質と糖のバランスが崩れることにより、老いだけでなく様々な病気を招くことにも繋がります。
※詳しくは||医師監修【実年齢よりも若く見える・老けない体を作る食事法】老化の原因「糖化」「酸化」を防ぐ食べ方||でも解説しています。
【糖質について】現代病のひとつともいえる「低血糖症」
日本人の約7割が低血糖症(血糖症予備軍)とも言われている昨今。日本だけでなく世界中で「低血糖症」が増えています。お腹が空くとめまいや頭痛がする、朝の通勤中に具合が悪くなる…。そんな場合はもしかしたら低血糖症、低血糖症予備軍かもしれません。
低血糖とは血糖値(血液中のブドウ糖の濃度)が正常範囲以下にまで下がった状態のことをいい、冷や汗、動悸、意識障害、けいれん、手足の震えなどの症状があらわれます。健康な人では、血糖値が70mg/dl以下になると自然と調整機能がはたらきますが、糖尿病の人をはじめ、血糖値のコントロールが鈍っている人は調整がうまくいかず、体調不良を起こす可能性があります。
糖度の高い食べ物は血糖値を急激に上昇させます。その分血糖値が下がる時も急激に下がり、乱高下を繰り返します。そのため疲れやすい身体になってしまったり、マクロビオティックでは感情の起伏にも関係しているとも言われています。
ただし、炭水化物の一部である糖質は、私達の身体になくてはならない「三大栄養素」のひとつです。糖質を絶つのではなく、自分にあった方法で「制限すること」が大切です。
AUTHOR
半田葉子
バウエル腸セラピスト/vegan菓子 [ 素果子|sugashi ] 店主 幼い頃から環境問題に興味を持つ。20代に心身のバランスを崩したことをきっかけに「からだに入れる選択」「免疫力」「心と身体のバランス」「出す力」の大切さに気づき、自然生活に活かせる食や腸を学びはじめる。会社員、自身のカフェでの菜食調理、地方veganカフェの立ち上げやメニュー提供、海外のオーガニック事情調査、腸講師などを経て、「からだ想いのお菓子を」とオンラインストア [ 素果子|sugashi ] を始動。お菓子作りを続ける傍ら、 長年のマクロビオティック生活と自身の経験や知識を活かし、個人の体質改善カウンセリング・腸マッサージの施術を行っている。InstagramID:kurashinotane_
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