医師監修【実年齢よりも若く見える・老けない体を作る食事法】老化の原因「糖化」「酸化」を防ぐ食べ方
私たちは見た目も心も体も年相応の美しさでありたいと思い、そしてより若く見られたら尚嬉しいですよね。実年齢よりも若く見られる人や凛とした美しさのある人は、男性も女性も「それなり」のことを意識的に、あるいは無意識で生活に取り込んでいます。その一つが「酸化」と「糖化」を意識すること。今回はそんな「酸化」と「糖化」について、マクロビオティック歴15年で腸セラピストの ≪素果子|sugashi≫ 店主、半田葉子さんが解説します。
からだの「酸化」と「糖化」意識していますか?
酸化は「からだのサビ」と言われ、糖化は「からだのコゲ」と言われています。この「酸化」と「糖化」がからだの細胞の「老い」を進め、肌のシワ・シミ・たるみのような「見た目年齢」から、骨粗鬆症や筋肉、脳の衰えと言った「体内年齢」までをも左右してしまうことをご存知でしょうか。「酸化」と「糖化」の進行が穏やかだと、細胞が元気な分若々しくいられるだけでなく疲れにくいからだを手に入れることもできます。
ではどうしたら「酸化」と「糖化」の進行を緩やかにすることができるのでしょう。
酸化とは
【からだのサビ】と言われている酸化
「疲れやすい」「肌ツヤの低下・シミ・シワ・くすみ」「実年齢より老けて見える」「進行し過ぎるとがんや生活習慣病をひきおこす可能性が高まる」など私たちのからだに様々な影響が出てきます。
原因
大きな原因として「フリーラジカル(活性酸素)」が与える「酸化ストレス」が挙げられます。
フリーラジカルとは
ヒトの細胞は電子と言う2つ1組に対になった分子からできているのですが、時々対になっていない電子を持つ分子が存在します。それをフリーラジカルと言います。対でない電子は不安定なため、他の分子から電子を取り対になることで安定させようとします。しかしもともと対だった分子が1つになることで、また細胞が不安定になります。それが繰り返されることにより、私たちのからだは細胞レベルでバランスが崩れてしまいます。
活性酸素とは
フリーラジカルの一種に「活性酸素」があります。(フリーラジカル種でない活性酸素もあります)この活性酸素がかだらに与える悪影響を「酸化ストレス」と言います。その酸化ストレスを受けることにより、私たちのからだは「酸化」し、細胞の老いを進めてしまうのです。
酸化ストレスとは
酸化ストレスの原因はさまざま。この酸化ストレスをいかに避けられるかが「酸化(老い)」を防ぐポイントになります。
酸化ストレスの種類
◆紫外線
紫外線を眼から吸収すると体内で活性酸素が大量に分泌し、脳疲労を起こします。夏の陽射しを浴びて疲れるのはそのためです。
◆放射線
放射線も同じく浴びるとからだは活性酸素を分泌したり、DNAを傷付けたりします。放射線治療でからだに変化が起こるのはそのためです。
◆ストレス
精神的ストレスの他にも、季節の変わり目の気温差などの身体的ストレスなども挙げられます。
◆タバコ
受動喫煙を含みます。酸化を防ぐ「抗酸化物質」のビタミンCも破壊します。
◆アルコール
過剰なアルコール摂取は肝臓に負担がかかり、フリーラジカルや活性酸素が発生しやすくなります。
◆公害物質
大気汚染や排気ガス(トラックなどのディーゼルエンジンの排気ガス)を取り込んだからだもフリーラジカルや活性酸素を発生させます。
◆食事
食品添加物・脂質(特に揚げてあるもの)・鮮度の落ちた食品など
※フリーラジカルは脂質と結合すると有害な過酸化脂質を作り出します。体内で発生した過酸化脂質は、その近くにある脂質も次から次へと酸化させていってしまいます。
◆その他
「避妊薬やホルモン治療薬」、「抗がん剤」と言った薬剤や重金属、「過剰な運動」「低質な睡眠」「除草剤・漂白剤」といったものが挙げられます。
経皮吸収もまた、からだを酸化させます。経皮吸収については別記事|| 肌荒れやかゆみ、生理痛…、原因不明のトラブルは【経皮毒】が原因かも?【経皮吸収】について学ぼう ||をご覧ください。
このような環境要因にさらされる機会が多ければ多いほど、私たちのからだはどんどんからだを「酸化」させてしまうのです。
肝臓に気を付けて
私たちのからだには「抗酸化物質」という、細胞を傷付けられないように犠牲になってくれる物質が存在します。ビタミンA・C・E、ポリフェノールなどに含まれていますが、その抗酸化物質の酸化では追い付かない場合に「細胞の酸化」がおこります。そして肝臓は、私たちが酸化ストレスとして体内に取り込んださまざまな物質や代謝の際に生じた体に有害な物質を、毒性の低い物質に変え尿や胆汁中に排泄するという解毒作用を持っています。酸化ストレスを受けすぎると肝臓が弱り、体内にフリーラジカルが溜まりやすくなってしまいます。
肝臓は、「沈黙の臓器」とも言われ、悪化しても症状に出にくい臓器です。「最近疲れやすくなった」「皮膚や眼球が黄色くなる黄疸が出ている」といった症状は比較的わかりやすい症状ですので、思い当たる方は注意が必要です。
酸化ストレスを測る【BAPテスト】【d-ROMsテスト】はクリニックで受けることができます。また、【血液クレンジング(オゾン療法)】といった酸化ストレスを軽減させる療法もありますので、気になる方は調べてみてください。※血液クレンジング(オゾン療法)…医療用オゾンと血液を反応させて、血液に適度な酸化ストレスを与えクレンジングするという方法(ホルミシス効果)
そして、その「酸化」より老化を招いてしまうのが「糖化」と言われています。
AUTHOR
半田葉子
バウエル腸セラピスト/vegan菓子 [ 素果子|sugashi ] 店主 幼い頃から環境問題に興味を持つ。20代に心身のバランスを崩したことをきっかけに「からだに入れる選択」「免疫力」「心と身体のバランス」「出す力」の大切さに気づき、自然生活に活かせる食や腸を学びはじめる。会社員、自身のカフェでの菜食調理、地方veganカフェの立ち上げやメニュー提供、海外のオーガニック事情調査、腸講師などを経て、「からだ想いのお菓子を」とオンラインストア [ 素果子|sugashi ] を始動。お菓子作りを続ける傍ら、 長年のマクロビオティック生活と自身の経験や知識を活かし、個人の体質改善カウンセリング・腸マッサージの施術を行っている。InstagramID:kurashinotane_
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