ちゃんと食べて痩せたい人へ!管理栄養士が勧める【40代からの鍋トレ】鮭と舞茸の筋活鍋
40歳を過ぎると、何もしなくても、年間で1%も筋肉量が低下してしまいます。筋肉量が減ると消費エネルギーも低下し、これまでと同じ食事をしていても太ってしまう……という、負のスパイラルに陥ってしまいます。筋活と聞くと、激しいトレーニングでボディメイクするイメージが強いですが、筋肉量の低下を防ぎ、基礎代謝を落とさないことも立派な筋活。そして、食トレが大得意な分野です。がんばらない食トレの続きは本文で!
40代からの食トレは、コレだ!
40代以降のダイエットでは、食べる量を減らすよりも代謝を上げることを心がけましょう。摂取量が減ると身体は危険を察知して省エネ体質になるため、基礎代謝が下がってしまいます。さらに、省エネ状態で体力が落ちると、日々の活動そのものも少なくなり、どんどん太りやすい体質になってしまうのです。さらに40歳を過ぎると、何もしなくても、年間で1%も筋肉量が低下してしまいます。筋肉量が減ると消費エネルギーも低下し、これまでと同じ食事をしていても太ってしまう……という、負のスパイラルに陥ってしまうのです。
40代からの「ちゃんと食べて、しっかり痩せる」ためにぴったりなのが、鍋料理です。ここでは、鍋の具材を工夫して、かしこく筋活してみましょう。
筋活と聞くと、激しいトレーニングでボディメイクするイメージが強いですが、筋肉低下を防ぎ、基礎代謝を落とさないことも立派な筋活です。そこでおすすめしたいのが「鮭と舞茸の豆乳鍋」。
以下で、それぞれの筋活具材について説明します。
鮭
「筋肉の材料であるたんぱく質」と「筋肉の合成を促すビタミンD」がどちらも豊富に含まれている鮭は、おすすめの筋活フードです。
また、たんぱく質摂取において気をつけたいポイントが「消化のしやすさ」です。加齢による消化力の衰えは、たんぱく質不足の原因となります。これが筋力低下につながっていくのです。
まずは、食べるものの消化負担を減らす工夫で、たんぱく質をしっかり消化吸収できるように心がけましょう。40代以降の鍋具材におすすめしたいたんぱく質源が、肉類よりも消化負担の少ない魚類です。
じつは消化酵素の材料もたんぱく質ですので、しっかりとたんぱく質が摂れるようになれば、消化力も高まります。このようにして、筋力低下を防ぐための良い循環が生まれるのです。
また、日頃から筋トレをしている方には、鮭のオレンジ色色素アスタキサンチンの強い抗酸化力も魅力的です。トレーニングで発生する活性酸素を取り除く効果が強いので、トレーニング後の食事としてもおすすめです。
舞茸
筋肉合成を促す「ビタミンD」。本来であれば、私たちは日光を浴びることで作ることができます。ただし、日照時間の少なくなる秋冬は、食事から積極的にビタミンDを摂る必要があるのです。
舞茸はビタミンDの補給に役立ちます。豊富に含まれるエルゴステロールは、日光に当たることでビタミンDになるのです。調理前の30分だけでもいいので、舞茸裏側のヒダ部分を上にして天日干しするだけで、ビタミンDの量が増えます。また、ほどよく水分が抜けることで、旨みもギュッと凝縮されて、おいしさもアップするのです。
豆乳
鍋スープに豆乳や牛乳を使うと、手軽に「たんぱく質」をプラスできます。また、豆乳などの大豆製品には、筋肉合成を促す「亜鉛」も豊富に含まれているため、筋活フードにもぴったりです。
エネルギー代謝を促すビタミンB群が多く含まれているのも◎ やさしい甘さの大豆オリゴ糖は、大腸まで届いて腸内細菌のエサとなり、腸内環境を整えます。もちろん豆乳だけでなく、豆腐を具材にプラスするのもおすすめです。
いかがでしたか? ご紹介した筋活鍋は、筋トレをしている人はもちろん、筋力低下を防ぎたい人にもおすすめです。ぜひお試しください。
AUTHOR
石松佑梨
サッカー日本代表選手をはじめ、世界で活躍するトップアスリートたちの専属管理栄養士として従事。のべ2万人以上に提供してきた「頑張らない食トレ」を武器に、近年は企業の健康経営や地域創生も展開する。幼い頃から「おいしい」への執着心が人一倍強く、おいしく健康に食べるための「ずるい栄養学」で、誰もがおいしく食べて健康になれる社会を目指している。著書に『過去最高のコンディションが続く 最強のパーソナルカレー』(かんき出版)がある。
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く