【お悩み相談】熱帯夜もぐっすり眠りたい!夏の睡眠の質が低下する意外な理由とは?#毒出し保健室
アーユルヴェーダの中で大切にされている考え方をシンプルに言うと、"体に毒を溜めない/毒を排出する"という『毒出し』。「大きな声ではちょっと言えない」「身近な存在の人には知られたくない」と言った悩み事を抱えていませんか? 体調や心の悩み、人間関係やら恋愛、夫婦やパートナー間のあれこれまで、皆さまの悩ませている毒を溜めずに排出するべく、アーユルヴェーダアドバイザー/ヨガ講師の桑子麻衣子がアーユルヴェーダとヨガの智慧をベースにお悩みに答えます!
今回、「毒出し保健室」を訪れてくれたのは
今回、「毒出し保健室」を訪れてくれたのは、睡眠に悩むNさん(36歳)です。「夏はエアコンをつけて寝ますが、時々寒くて目が覚めてしまう」と話します。夏の寝苦しさを解消して、ぐっすり眠る方法をお伝えします。
熱帯夜もぐっすり眠りたい!
桑子: 「毒出し保健室」へようこそ!今回は、どのようなお悩みでしょうか。
Nさん: 睡眠の質に悩んでいます。朝の目覚めが悪かったり、日中も疲れが取れない感じがします。エアコンをつけて寝ていますが、時々寒くて起きてしまい、その後眠れないこともあります。
桑子: それはおつらいですね。では、まず普段の生活についてお伺いします。体を冷やすような食べ物や飲み物は、よく摂られますか?
Nさん: はい、熱中症が怖いので、よく冷えた麦茶を頻繁に飲んでいます。最近は夕食後のアイスクリームが楽しみです。
桑子: 夏はアイスクリームが食べたくなりますよね。お食事はどのようなものを召し上がっていますか?
Nさん: 実は食欲も落ちていて、冷たいうどんやそうめんが多いです。きゅうりやトマトを添えて食べています。
桑子: 便通についてはいかがですか?快便ですか?それとも便秘気味だったり、出るけれどすっきりしなかったり、べっとりとした便だったりと、何か気づくことはありますか?
Nさん: 一応毎日出ているので、あまり気にしていませんでしたが、残便感があることはあります。
夏の睡眠の質が下がる意外な理由とは?
ご相談ありがとうございます。今年は例年よりも早く熱帯夜が訪れ、夜の寝苦しさに悩む方も多いのではないでしょうか。しっかり眠れないと、疲れが取れなかったり、イライラしやすくなったりしますよね。反対に、よく眠れた日はすっきりして、気分よく1日を過ごせるので、睡眠は健康的に暮らすための要だと実感します。
夏の寝苦しさの原因といえば「暑さ」が一般的です。アーユルヴェーダでも、暑さによって睡眠の質が下がるため、「体を冷ましましょう」とよく言われます。これは、夏は「ピッタ」と呼ばれる熱性のエネルギーが高まる時期とされているからです。ピッタがバランス良く保たれていると、代謝が良くなり、お肌の調子も整います。
しかし、外の気温や湿度もピッタを増やす要因になるため、体の内外でピッタが過剰になってしまうことも。そのため「体を冷やす」ことは理にかなっていますが、冷やしすぎてしまうと逆に体に不調をもたらすこともあるのです。
冷えすぎると、自律神経のバランスが崩れてリラックスできなくなったり、手足の血行が悪くなって寝つきが悪くなったりするなど、睡眠の質を低下させる原因になります。
また、寝ている間にエアコンの風が直接体に当たったり、冷感素材の寝具を使って体を冷やしすぎたりすることで、内臓が冷えて便通トラブルや夏バテにつながることもあります。
夏の快眠のポイント
体を冷やしすぎない食事
夏はつい冷たい食べ物や飲み物を摂りがちですが、食べすぎには注意が必要です。きゅうりやトマトなどの夏野菜は美味しく、適度に体をクールダウンしてくれますが、冷房の効いた部屋で食べると内臓が冷えてしまいます。ほどよく取り入れてください。
また、そうめんやうどんなどの麺類も食べやすいですが、糖質を多く含むため、食べすぎると自律神経の働きを乱す可能性もあると言われています。
運動は夕方以降が◎
運動が睡眠の質に影響することはよく知られていますが、夏は運動のタイプや時間帯に注意が必要です。炎天下での激しい運動は、逆に体に負担がかかってしまうことも。おすすめは、夕方から夜にかけての涼しい時間帯に、ウォーキングやヨガなど、無理のない運動を行うこと。
特に、就寝の2~3時間前に運動をすることで、一時的に体温が上がり、その後の体温低下がスムーズになり、寝つきが良くなる効果が期待できます。
入浴
暑い日はついシャワーだけで済ませてしまいがちですが、5分程度でも湯船に浸かって体の深部を温めることが大切です。冷たい食べ物や飲み物、冷房によって気づかないうちに内臓が冷えていることが多いので、1日の終わりに体を内側から温めて、しっかりケアしてあげましょう。
睡眠環境を整える
エアコンや扇風機を使用する際は、風が直接体に当たらないように工夫しましょう。暑いからといって何も掛けずに寝ると、寝冷えの原因になります。夏用の薄手の掛け布団やタオルケットなどを使用し、快適な睡眠環境を整えることがポイントです。
まとめ
いかがでしたか? 夏は暑さや熱中症への対策に目が向きがちですが、「冷やしすぎ」にも要注意です。「冷ます」を意識しながらも、冷えすぎないようにバランスをとることが大切です。ちょうどよい加減を心がけて、快適な夏をお過ごしください。
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