「毎朝食べてたわ…」朝、バナナを食べない方がいい人の特徴とは【管理栄養士が解説】

「毎朝食べてたわ…」朝、バナナを食べない方がいい人の特徴とは【管理栄養士が解説】
photo by Yuuki
西迫祐希
西迫祐希
2025-07-03

果物の定番であり、私たちの日常生活に身近なバナナ。外国からの輸入が中心のため、季節に関係なく1年を通してスーパーや、コンビニで買うことができます。 主な成分は炭水化物で、果物の中ではエネルギーが高く、消化しやすいのが特徴です。カリウムやビタミンC、食物繊維なども含まれます。片手で食べられ、手軽に栄養補給ができるため、食事の時間がとれないときにサッと食べる、間食として食べる、運動前後の栄養補給としてなど、広く用いられています。 今回は、朝バナナを注意したい人について、管理栄養士の視点から解説します。毎朝食べてた…!という方も確認してみてくださいね。

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気にかけたいのはどんな人?

血糖や中性脂肪の値が高め

バナナをはじめ、果物には健康のために必要なビタミンやミネラル、食物繊維が含まれます。同時に炭水化物(ブドウ糖・果糖)も多く含まれます。炭水化物は摂りすぎると、血糖値や中性脂肪の上昇に影響します。適量の摂取を意識しましょう。

特に注意が必要なのは、糖分が濃縮されたドライフルーツや、果糖ブドウ糖液を含むジュースです。生の果物よりも影響しやすいとされているため、摂取の頻度や量に注意しましょう。

カリウム制限が必要

生の果物にはカリウムが多く含まれます。特にバナナには100g(約1本)あたり360mgのカリウムが含まれます。カリウムはナトリウムと作用して細胞の浸透圧を調整しますが、腎臓の機能が低下すると、カリウムの排出に影響します。

医師からカリウム制限の指導を受けている場合、バナナの摂取については確認しましょう。

1日の中で他の果物も食べる

病気による食事制限がない場合、果物の摂取の目安は1日あたり200gです。バナナ1本あたり約100gです。そのため、1日のうち朝以外にも果物を食べる習慣がある場合、食べすぎている可能性があります。

果物を食べすぎると、その分身体に必要な他の栄養素が不足する可能性があります。

果物写真
photo by Yuuki

おなか(身体)が冷えやすい

バナナに限らず、果物には水分や食物繊維が多く含まれます。そのため、体質によってはおなかが緩くなったり、身体が冷えやすい方は、冷えを助長する可能性があります。

朝起きたばかりで、食欲がわかないときや、身体の冷えを感じるときは、胃腸に負担がかからないよう、果物は冷やし過ぎない状態で食べるのも工夫の1つです。冷たいまま食べる際は、白湯や温かいお茶と一緒に摂りましょう。

管理栄養士のワンポイントアドバイス

押さえておきたいポイントとして、果物の適量は、その方の生活パターンや体調など、その時々に応じて変わります。

例えば、体調不良などで食欲がなく、「他の食品は食べにくいが、バナナなら食べやすい」というときに、1日3本食べたらダメですよ。とはなりません。

むしろ消化に負担がかかりにくいため、食べられそうであればおすすめしたい食品の1つです。ただし、カリウム制限の指示がある方は、他の食品への代替が検討されます。

バナナをおいしく食べよう

バナナの食べごろは果皮にシュガースポット(黒い斑点)が出たくらいです。バナナは低温障害を受けやすく、購入後すぐに冷蔵庫に入れると、甘くなる前に果皮が黒くなってしまいます。常温で保管し、冷やして食べる場合は、食べる少し前に冷蔵庫に入れるのがおすすめです。

バナナに含まれる食物繊維やオリゴ糖は腸内環境の改善にも役立ちます。ぜひ普段の食生活にとりいれてみましょう。

 

【参考】

・食品成分表2024

・食事バランスガイド(厚生労働省・農林水産省)

・食べ物と健康Ⅱ(化学同人)

・動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版 動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版【日本動脈硬化学会】

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