美容と健康の本質を追求する、モデル・熊澤枝里子さんの新たな生き方
――少しずつ体の調子は良くなっていきましたか?
「いえ、全然。疲れは少しマシになったかもしれませんが、本調子とは程遠かったですね。デニムを履いても常にポッコリと肉が乗っている状態でしたし(笑)。大学を卒業してから完全に拠点を東京に移し、生活が落ち着いてきたので、もう少し楽しさを感じるために趣味を増やしてみようと考えました。サーフィン、ボルダリング、ロードバイク、タップダンス、コンテンポラリーダンス、マラソン…色々挑戦しました。そこから自分に合うものを探し、好きなら楽しく続けられるかなと思って。でもただやっているだけだとつまらないと思い始めたんです。もっと深められることをやりたくなりました。やっていると欲が出てくるもんですよね。でもそれが何だかは、まだ見つからず」
「そんな中フルマラソンに挑戦することになり、走り込んでいた時期があったのですが、ふくらはぎがものすごく太くなってしまったんです。モデルとしてこれではダメだと思い、体のラインを整えたくてやっていることが、うまく機能していないことに気がつきました。それは運動自体が悪いのではなく、自分の体の使い方に問題があるではないかと。体の使い方を根本的に知れるものがあれば、一番良いと思いました。その時にちょうど、友人に誘われてパーソナルトレーニングを受けてみたんです。腹筋運動をやってみたら『え!それ腹筋じゃないよ?背筋で体があがってきてしまってるよ!』と指摘されたんです。驚きましたね。腹筋がないからお腹に肉が乗っていたし、腰も悪くしていました。正しい体の使い方ができていないことを、さらに思い知らされました。このことをきっかけに本気で体を正そうと、何が自分に合うのかをウェブで検索する日々でした。そこでピラティスにいきついたんです」
――モデルとして数年間、本当に色々なスポーツに挑戦し、ようやく見つけたんですね。
「はい。気になったコースに体験しにいったのですが、そこで奥の深さを知りました。ただ習いにいくよりも、インストラクターの養成講座に入った方が近道かもと思い、ほぼ未経験のまま入会してしまいました」
――行動力がありますね。
「実は、『石橋はしっかりと叩いて渡る』タイプなんです。変に真面目なところがあって。でも決めたら突き進んでしまいます。そういう意味では、行動力がある方なのかもしれませんね」
――ピラティス未経験からの養成コースは大変でしたか?
「とても大変でした。半年くらいは経験してきて、好きになってから学ぶ人ばかりだったので、完全に落ちこぼれ生徒でした。はじめはひとつひとつの動きがどこに効いているのかも分からず、本当に自分に合っているのか不安になりながら続けていました。でも3ヶ月ほど経ったときに、ストンと自分に落ちてきた感覚があったんです。そうすると体の調子も良くなり、体のラインにも変化が出てきました。『これだ!』と感動しましたね。これまで色々なことに挑戦しながら、悩んでいた日々が嘘のようにクリアになりました。インストラクターの養成講座でしたが、もともとは教えるつもりはなかったんです。でも『こんなに素晴らしいことを人に伝えないなんてもったいない!』と思うようになりました」
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