【足の名医が警告】「いきなりランニング」は百害あって一利無し!足に負担をかけない走り方とは?
ズキズキ痛い、足指がしびれる、変形がひどい、長く歩けない...その原因は、足の「骨格」の歪みにあった!日本では数少ない足専門クリニック院長の桑原靖(くわはら・やすし)さんの著書『外反母趾と足底腱膜炎 自力でできるリセット法』(アスコム)より内容を一部抜粋してご紹介します。
足や脚に優しくない習慣にサヨナラしよう
足に負担をかける動作や習慣を避けることも、足を守ることになります。足のために「やらないほうがいいこと」「やってはいけないこと」を知ってください。
「いきなりランニング」は百害あって一利無し
コロナ禍のせいで自分が「テレワーク足」になっていることに気づき、焦あせって「毎日1時間散歩しよう」「走ろう」などと急にやり始める人は少なくありませんでした。その結果、前述の通り、私のクリニックに「足が痛くなった」と訴えて来るようになった方が増えました。その数は、なんと毎月50人。自分のボーダーラインが下がっていることに気づかずに、以前と同じつもりで運動を始めたところ、ボーダーラインを超えてしまい、足を傷めてしまったのです。診察していた側の私も、自分自身、「自粛」の足への影響が大きいことを痛感しました。
「運動不足だ! これはまずい!」と気づいて運動不足を解消しようという意気込みはいいのですが、一度下がったボーダーラインはすぐには上がりません。少しずつ上げていかないと、足への負荷が大きくなってしまいます。活動のボーダーラインが下がった状態で、いきなり運動を始めるのは危険です。運動不足を補うつもりが、足に限界以上の負担をかけることになり、痛みが生じることになります。このボーダーラインは、下がるのは早いのですが、上げていくには時間がかかるのです。ランニングは気軽に始めがちですが、けっこう危険です。運動不足の方は、まずは散歩から始め、慣れたら少し早足で走って……、などと少しずつ運動量を上げていってください。そうでないと、膝なども傷めてしまいます。もちろん、ランニングの前後には2種類の「ふくらはぎ伸ばし」をぜひ習慣にしてもらえたらと思います。
教えてくれたのは…桑原靖(くわはら・やすし)先生
「足のクリニック表参道」 院長。2004年埼玉医科大学医学部卒業。同大学病院形成外科で外来医長、フットケアの担当医として勤務。13年東京・表参道に日本では数少ない足専門クリニックを開業。専門医、専門メディカルスタッフによるチームで、足の総合的な治療とケアを行う。日本フットケア・足病医学会評議員。
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