実は食生活が大きく影響する?更年期のゆらぎをやわらげる食べ物とは|管理栄養士が解説


女性は閉経によってホルモンバランスが乱れると、心と体には大きな変化が現れます。閉経は早くても遅くても、どちらが良いということはありません。しかし、人生を長い目で見ると、ホルモンバランスが安定している方が体へのメリットは大きくなります。そこで本記事では、閉経を遅らせる食事について解説します。
閉経による体の変化
女性は閉経を迎えると、女性ホルモンの分泌がなくなります。それにより、体では筋力の低下、冷え、肩こり、生活習慣病リスクの増加などの変化が起こります。さらに精神的にも変化が現れ、代表的な症状として抑うつ、いら立ち、不安、集中力の低下などが起こってきます。
これらは更年期障害といわれ、閉経前後においてしばらくの間続くことになります。
ホルモンバランスを整える食生活とは
閉経前後のゆらぎの時期をできる限り平穏に過ごすためのポイントのひとつは、ホルモンバランスを整えることです。健康的で規則正しい生活を送ることが大切です。その中でも食事に関しては、特に工夫が必要です。ここでは、ホルモンバランスを整える食生活について解説します。
規則正しく食べる
1日3食だいたい決まった時間に食事を摂ることは、生活リズムだけでなく、体のリズムも整います。規則正しく食べることで血糖値も安定し、ホルモンバランスを整えることにもつながるため、規則正しい食事を心がけましょう。
バランスの整った食事
閉経を迎えると、エネルギー代謝や骨代謝にも変化が現れます。さまざまな変化によって、意識していても健康を維持することが難しいと感じるようになります。そのため食事は常にバランスを考えて摂ることが重要です。
偏った食事は体の調子を崩すきっかけにもなるため、主食、主菜、副菜を揃えたバランスの良い食事を心がけましょう。

閉経を遅らせるおすすめの栄養素と食べ物
閉経には食生活が大きく影響します。ここでは、閉経を遅らせる効果が期待できるおすすめの栄養素と食べ物を紹介します。
大豆イソフラボン
大豆イソフラボンは、大豆に含まれるポリフェノールの一種です。女性ホルモンのエストロゲンと分子構造が似ているため、閉経前後の女性は積極的に摂りたい栄養素です。大豆イソフラボンを摂ることで閉経を遅らせたり、更年期障害の症状を緩やかにする効果も期待できます。ぜひ、大豆イソフラボンを含む食べ物を意識して食べるようにしましょう。
●大豆イソフラボンを多く含む食べ物
大豆、豆腐、納豆、きな粉、味噌、醤油など

ビタミンE
ビタミンEは「若さのビタミン」といわれ、老化防止に役立つ栄養素です。強い抗酸化作用によって、細胞や血管の老化を防ぎ血流を改善します。また、冷えや肩こり、頭痛など更年期症状の緩和にも役立つため、閉経前後の女性が摂りたい栄養素です。
●ビタミンEを多く含む食べ物
ナッツ類、植物油、うなぎ、卵、小麦胚芽、かぼちゃなど

ビタミンB6
ビタミンB6は、たんぱく質代謝に不可欠な栄養素です。注目すべきは、ビタミンB6には女性ホルモンであるエストロゲンの代謝に変わってホルモンバランスを整える作用がある点です。これにより、ホルモンバランスの乱れを改善し、閉経を遅らせたり更年期の症状を抑えることができます。
●ビタミンB6を多く含む食べ物
レバー、まぐろ、かつお、さんま、大豆製品、卵、にんにく、バナナなど

女性は必ず閉経の時を迎えます。しかし、その前から体を整えることで更年期障害の症状を軽くしたり、若々しさを保つことができると考えられます。今回の記事を参考に、ぜひ生活習慣を見直してみてください。
【参考】
わかさ生活|わかさの秘密 ビタミンB6 B6- SHARE:
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