「毎回水にさらしてたわ…」実は腸が汚れてしまう”ごぼう”のNGな食べ方【管理栄養士が解説】


ごぼうは食物繊維を豊富に含み、腸内環境を整える効果がある野菜です。しかし、そんなごぼうも間違った食べ方をすると、その効果を無駄にしてしまう場合があります。本記事では、ごぼうのNGな食べ方について解説します。
ごぼうの栄養と効果
ごぼうには、水溶性と不溶性の2種類の食物繊維が含まれています。また、強力な抗酸化作用をもつポリフェノールも健康維持に欠かせない栄養素です。ここでは、それらの栄養素の健康効果について解説します。
ポリフェノール
ごぼうに含まれるポリフェノールには、クロロゲン酸、タンニンがあります。どちらも強い抗酸化作用によって体内の活性酸素を除去するのに役立ちます。
活性酸素を除去することにより、細胞の酸化防止、老化予防、さらには動脈硬化や糖尿病などの生活習慣病の予防にも効果があります。
食物繊維
ごぼうに含まれる食物繊維は不溶性のリグニン、ヘミセルロースと水溶性のイヌリンが代表的です。特にリグニンは、腸のぜん動運動を促進させて便秘を改善する効果、腸内の善玉菌を増やして腸内環境を改善する効果が強い食物繊維です。
ヘミセルロースやイヌリンも同様に、腸内環境の改善に役立つため、ごぼうを上手に取り入れることで腸をきれいに保つことができます。

ごぼうのNGな食べ方
腸内環境の改善に役立つごぼう。しかし、間違った食べ方をしてしまうと逆効果になることもあります。ここでは、そんなごぼうのNGな食べ方について解説します。
水にさらす
空気に触れると変色するごぼうは、水にさらしてアク抜きをしてから食べるのが一般的とされています。しかし、この「水にさらす」という工程が、ごぼうのポリフェノールを大量に流出させてしまうのです。
ごぼうのアクは、食べても問題ありません。見た目だけの問題なので、しょうゆで味付けしたり揚げ物にする際は、水にさらさずに料理することをおすすめします。
ちなみに、酢水にさらすとポリフェノールの減少を抑えることができます。色が気になる場合は、酢水にさらしましょう。

細かく切りすぎる
ごぼうを細かく切りすぎるのも、ごぼうの栄養素を逃がすことになります。切断面が多い程、ポリフェノールが溶出しやすくなるためです。
ごぼうを食べる際は、大きめの輪切りがおすすめ。大きめのごぼうは火が通りにくいため、電子レンジで下処理してから使うと、栄養素を残しつつ食感も楽しむことができます。
皮を剥く
ごぼうは皮の部分にも多くの栄養素が含まれています。実は、皮を剥いて食べるのも栄養素を無駄にするNGな食べ方なのです。
ごぼうを調理する際は皮を剥かず、包丁の背で軽く汚れを落とす程度にすると栄養素の流出を防ぐことができます。
腸に良い栄養素をたくさん含むごぼうを正しい食べ方で食べ、良好な腸内環境を維持しましょう。
【参考)
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