【腸活味噌汁】放置するだけ!もっと腸がよろこぶ「50℃味噌汁」の作り方|管理栄養士が解説

 【腸活味噌汁】放置するだけ!もっと腸がよろこぶ「50℃味噌汁」の作り方|管理栄養士が解説
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寒い季節になると熱々の汁物を飲みたくなる!そんな人も多いのではないでしょうか?汁物と言えば、具材や味噌の組み合わせでバリエーションが無限大になる味噌汁がおすすめです。そこで、今回は腸活にも温活にもおすすめの味噌汁の飲み方についてご紹介します。

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味噌が腸活に良い理由

「味噌の医者殺し」という言葉があるくらい味噌は、昔からある健康食品のひとつとして愛されてきた食べ物です。大豆から作られる味噌は、肉や魚があまり食べられない時には、貴重なたんぱく源としても扱われていました。味噌は、たんぱく質だけでなく、脂質やビタミン、ミネラルも豊富に含んでおり、大豆と麹を合わせて発酵させることでできるため、栄養価のアップに加えて、消化吸収の負担を抑えることも期待できます。

みそ
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また、大豆サポニン・イソフラボンという抗酸化力が高い栄養素が豊富に含まれているため、老化の原因でもある活性酸素を抑えることでアンチエイジング効果も期待できます。

味噌汁を作る時の押さえたい2つのポイント

味噌の働きを最大限に活かすために、押さえておきたい2つのポイントをご紹介します。

複数の味噌をミックスする

味噌は大きく米味噌・麦味噌・豆味噌の3種類あります。味噌は材料や配合、発酵の状態によって味や風味、含まれている微生物の種類が異なります。そのため、複数の味噌をミックスすると、それぞれのよさを生かすことで、味や風味がアップするだけでなく、栄養効果や腸内環境を整えるためには外せない微生物をたくさんの種類取り入れることもできます。

味噌汁
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50℃味噌汁

味噌汁を楽しむ場合、ぐつぐつ煮込んでしまうのはNGです。味噌汁は、沸騰させてしまうと、香り成分が揮発してしまい風味が落ちます。そして、味噌の中に含まれ腸内環境のサポーターでもある乳酸菌や麹菌、酵母などが死滅してしまうのです。乳酸菌や麹菌は50℃以上、酵母は70℃以上で徐々に死滅すると言われています。そのため、これらの菌の働きを最大限に生かすためにも、少しぬるく感じてしまうかもしれませんが、50℃前後でお味噌を溶かす味噌汁がおすすめです。

50℃味噌汁の作り方

まずは、出汁と具を入れて火にかけます。沸騰して、具に火が通ったら火を止めましょう。火を止めてから約10分放置し、冷蔵庫から取り出した味噌を溶かすと50℃前後の味噌汁が完成します。

みそを溶く
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ただし、味噌に含まれる抗酸化物資であるメラノライジンは、加熱することで増加すると言われています。そのため、アンチエイジングも期待できる抗酸化作用をアップさせたい場合、味噌を2回に分けて溶かすという方法も良いでしょう。

市販の味噌の選び方

味噌は、大豆・麹(米、麦、豆)・塩の3種類の原材料で作られます。この3つの原材料だけで作られたものを選ぶのがおすすめです。腸活をしたい場合には、味噌に含まれている善玉菌が生きている方がよいでしょう。基本的には、発酵のスピードを抑えるために、冷蔵陳列されているものがおすすめです。ちなみに、味噌でよく使用されている添加物のひとつにアルコール(酒精)があります。これは、発酵を止めるために使用されるので、生きた善玉菌を取り入れたい場合には避けることをおすすめします。

みそ
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毎日味噌汁で今年は腸活しよう

味噌汁は体を温めるとともに、腸内環境を整えるためのお手伝いをしてくれるものでもあります。簡単に作れて手軽に飲めるお味噌汁で温活・腸活を楽しんでみてはいかがでしょうか。

【参考文献】

文部科学省 | 日本食品標準成分表2020年版(八訂)増補2023年

厚生労働省|e-ヘルスネット

東京慈恵会医科大学附属病院 栄養部|完全版 その調理、9割の栄養捨ててます! 調理科学×栄養がとれる食べ方のコツ

ライター/管理栄養士 亀崎智子
管理栄養士×セラピスト(野菜ソムリエ・中級食品診断士 )。食に関する講演や記事執筆・監修、体の本来の機能を取り戻すお手伝いをする整体のセラピストとして、家族丸ごと体の内と外にゆとりをつくるサポートを行っている。また、満月の日に、乾物と塩で作るふりかけと即席スープの素の製造販売も行っています。インスタグラム:kamegohan0528

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