【味噌汁】に加えるだけ!腸がもっとよろこぶ「腸活」に最適な味噌汁の食材とは?管理栄養士が解説
現代の忙しい生活の中で、健康を維持するためには手軽で効果的な方法が求められています。そんな中、注目を集めているのが「腸活」です。腸内環境を整えることで、免疫力の向上や美容効果が期待できると言われています。そんな腸活をサポートする食事の一つとしておすすめなのが「味噌汁」。味噌汁は日本の伝統的な食べ物でありながら、腸内環境を整えるため欠かせない、食物繊維と発酵食品を効率よく摂れて、日常生活に取り入れるのが簡単です。そこで、今回は腸がもっと喜ぶ味噌汁におすすめの食材とその効果を解説します。
味噌汁が腸活に良い理由
味噌汁が腸活に良い理由は、以下の点が挙げられます。
発酵食品である味噌の力
味噌は、麹菌を使って発酵させた大豆を原料とする発酵食品です。発酵食品には腸内の善玉菌を増やす効果があり、腸内環境を改善するのに役立ちます。特に味噌は乳酸菌や酵母が豊富で、腸内フローラを整えるのに効果的です。
具材の食物繊維
味噌汁に具材として使う野菜などは、食物繊維が豊富です。食物繊維は腸内の善玉菌のエサとなるため腸内環境を整えるのに欠かせません。
温かい汁物
温かいものを摂ることで、血行が促進され、体の芯から温まります。これにより、代謝が上がり、腸の働きも活発になります。
簡単に取り入れる工夫
腸活に効果的な味噌汁を日常的に楽しむためには、簡単に取り入れられる工夫が鍵。冷凍野菜を使う、具材を作り置きしておく、インスタント味噌汁に具材を追加するなど、忙しい日常でも手軽に続けられる方法で試してみるのもおすすめです。
腸活味噌汁におすすめの具材
海藻類:海藻の食物繊維で腸の掃除をサポート
わかめやあおさは水溶性食物繊維が豊富で、腸内の老廃物を排出する手助けをします。水溶性食物繊維は、腸内でジェル状になり、悪玉菌の増殖を抑える効果も期待できます。
きのこ類:複数のきのこの組み合わせでパワーアップ
きのこには、次のような効果があります。
・善玉菌のエサとなり活性化させる作用がある
・腸内に溜まった老廃物を絡め取り排出する働きがある
消化吸収されずにそのまま、腸の免疫細胞に作用するβグルカンというグルコース(ブドウ糖)が化学的に結合してできた多糖類の一種成分が含まれています。また、きのこは、種類によって特徴的な成分を持ちます。例えば、なめこのぬるぬるとした成分の「ペクチン」は、水溶性食物繊維で、なめこの細胞が虫に喰われたり、凍ったり、乾燥したりしてしまわないように自分を守って分泌する食物繊維です。
野菜類:ほんのりとした甘みのオリゴ糖と食物繊維
味噌汁に入れる具材としておすすめは食物繊維が豊富な野菜です。腸内の老廃物を排出するのを助けます。食物繊維は腸内の善玉菌のエサとなり、腸内環境を整えるのに欠かせません。また、腸内環境を整えるためには、オリゴ糖も重要な役割を果たします。玉ネギとごぼうは、野菜の中でも特に多くオリゴ糖を含んでおり、腸内のビフィズス菌を増やす働きがあります。これらの食材を味噌汁に加えることで、さらに腸活効果が期待できます。
レシピ
あおさときのこと玉ネギの味噌汁
腸活に役立つ具がたくさん入って手軽に作れるお味噌汁です。包丁を使うのは、玉ネギのスライスのみです。玉ネギの淡い甘みとあおさの磯の香りがとても味わい深く、優しい味のお味噌汁です。
【材料】お椀1杯分
なめこ 1袋
玉ネギ 1/8個
あおさ 大さじ1
味噌 大さじ1
出汁 300㏄
(または市販の粉末だし2g程度と水300㏄)
【作り方】
玉ネギを薄切りにする
なめこを袋から出してさっと洗って、ザルにあげておく
小鍋に出汁と玉ネギを入れて火にかける
沸騰したらなめことを加えてひと煮たちしたら火を止める
味噌を溶かしながら加える
最後にあおさを入れる
お椀に注ぎ入れて完成
まとめ
味噌汁の具材の選び方次第で、腸活効果は高まります。味噌の発酵力と腸活効果が豊富な具材を合わせた味噌汁を毎日の食事に取り入れて、腸が喜ぶ健康生活を楽しんでみてください。
AUTHOR
亘美玲
管理栄養士。病院栄養士を7年経験後、食品会社で約15年間メディカルサプリメントや機能性表示食品の商品開発責任者として従事。 2児の母で、自身の妊娠と出産、離乳食作りの経験から母子栄養の研究を重ね、 産前産後ママの栄養サポート、栄養相談、料理教室、レシピ提案、執筆、栄養学講座の活動を行っている。 離乳食や調理の基本についてSNSでも発信をしている。
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