【ごぼう×腸活】一緒に食べるだけ!もっと腸がよろこぶ「組み合わせ食材」とは?管理栄養士が解説
秋から冬にかけて旬をむかえるごぼうは、食物繊維が豊富なため、積極的に取り入れてもらいたい食材の1つです。そこで、今回はどんな人に特にごぼうがおすすめなのかについてご紹介します。
ごぼうの栄養効果
ごぼうと言えば、水溶性と不溶性食物繊維の両方が豊富に含まれていることが特徴です。そのため、体にとって不要なものを包んで排出したり、水分を吸収して膨張することで腸を刺激したりすることで、便通の改善を期待できます。また、水溶性のイヌリンは利尿作用があるため、腎機能のサポートもします。
他にも、腸内環境を整える働きがあるオリゴ糖や老化の原因である酸化を抑える抗酸化力が高いポリフェノールがアクに豊富に含まれています。そのため、ごぼう調理の前には、アク抜きが推奨されますが、アクの抜き過ぎには気をつける方が良いでしょう。
栄養だけでない!ごぼうの噛むことで得られる健康効果とは
ごぼうは食物繊維が豊富に含まれているということで、食べごたえがあり、しっかりと噛む必要がある食材です。ついつい、栄養素に目がいきがちですが、ごぼうをしっかりと噛むことで得られる健康効果もあるため、食べる時にはいつも以上に噛むことを意識することをおすすめします。
消化吸収機能のアップ
よく噛むことで、食材が細かくなり体にとっては吸収しやすくなります。加えて、噛むことで消化酵素が含まれている唾液の分泌量もアップします。そのため、噛む回数を増やすことで消化吸収にかかる体への負担を減らすことができるのです。
食べ過ぎ防止
噛む回数が増えると、脳の満腹中枢を刺激するぶどう糖やヒスタミンが分泌されることで、満腹感を得やすいです。1口30回は、なかなか難しいですが、1口ごとに箸を1回おろして噛むということを取り入れることで、噛む回数を自然に増やしやすくなりますよ。そして、少量でも満腹感を得やすいでしょう。
アンチエイジング
噛むことで特に普段はなかなか使用しない顔周りの筋肉を動かすことで、口角が下がったり、ほうれい線ができたりする予防も期待できます。
認知症予防
脳への血流量が減ることは、酸素や栄養が脳にしっかりと運ばれないことを意味しており、認知症のリスク因子になり得ると言われています。そのため、噛むことで脳の血流がアップするとの研究報告もあることから、ごぼうをしっかりと噛んで食べることで、認知症予防だけでなく、子どもの知的発達なども期待できます。
ごぼうと一緒に食べたいおすすめ食材
ごぼうは、牛肉や鶏肉、うなぎやアナゴなど脂ののった魚介などと一緒に食べると、ごぼうが肉や魚の脂みと旨みを吸収して旨味の相乗効果が期待できるだけでなく、しなやかで丈夫な血管を作るためにも動脈硬化の予防にもおすすめです。また、きのこやわかめなどの海藻類、セロリなど食物繊維が豊富な食材と組み合わせることは、便秘改善や高血圧予防にも良いでしょう。そして、β-カロテンを豊富に含む人参やかぼちゃと一緒に食べることで、大腸がん予防も期待できます。
ごぼうを調理する時に気をつけたいこと
ごぼうはアクが気になり、皮を向いてから食べるという方も多いのではないでしょうか?しかし、ちょっと待ってください。ごぼうの皮には、抗酸化力の高いポリフェノールや香り・旨み成分なども豊富に含まれています。そのため、皮は厚くむかずに、簡単にこそげる程度に抑えておくことをおすすめします。変色が気になる場合には、切った直後に短時間、水もしくは酢水につけましょう。
腸活のためにごぼうをしっかり食べてみませんか?
ごぼうは旬である冬が、栄養価だけでなくおいしさもアップします。ぜひ、今年の冬は腸活のためにいろいろな食材と組み合わせてごぼうを食べてアンチエイジングを目指してみてはいかがでしょうか?
【参考文献】
文部科学省 | 日本食品標準成分表2020年版(八訂)増補2023年
千田道雄ほか『日本咀嚼そしゃく学会雑誌』Vol.2、特定非営利活動法人日本咀嚼そしゃく学会、1992年
ライター/管理栄養士 亀崎智子
管理栄養士×セラピスト(野菜ソムリエ・中級食品診断士 )。食に関する講演や記事執筆・監修、体の本来の機能を取り戻すお手伝いをする整体のセラピストとして、家族丸ごと体の内と外にゆとりをつくるサポートを行っている。また、満月の日に、乾物と塩で作るふりかけと即席スープの素の製造販売も行っています。インスタグラム:kamegohan0528
AUTHOR
NS Labo(栄養サポート研究所)
全国の栄養士、管理栄養士をサービスパートナーとして、健康やダイエット、美容関連の 商品開発や監修、講演やコラム執筆、メディア出演などウェルネス分野を中心に幅広く事 業を行っている。 また、2020年に「ウェルネスライフコーチ協会」を立ち上げコミュニティを通して健康貢 献活動を行っている。
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