SNSで話題の【風呂キャンセル界隈】不潔ではなく、実は皮膚に良い?医師が実際にやってみた結果…

 SNSで話題の【風呂キャンセル界隈】不潔ではなく、実は皮膚に良い?医師が実際にやってみた結果…
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有名ギャルタレントもメディアで公言し、SNSでトレンド入りを果たした「風呂キャンセル界隈」というワード。言葉の通り、お風呂に入らない、入浴しないことを指す、ネットスラングです。多くの人の反応は、汚い、不潔、ニオイそうというものが多いのですが……なんとある医師からは、180度違った意見が! 実際に、ご本人の体で実験した結果をお伝えします。

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お風呂が肌を弱らせている?

私たち日本人にとって、お風呂は毎日の習慣であり、日々の疲れや汚れを洗い流す、憩いの場。しかし、見方によっては、皮膚のバリア機能を失う行為でもあるのです。

入浴中は、洗顔料、ボディーソープなどの化学的刺激に加え、タオルや指先などの摩擦刺激が全身にかかってきます。そのせいで、角質層のうるおい天然成分が失われ、肌が乾燥したり、刺激に弱いデリケートな肌質になる人も。

この視点から見ると、「風呂キャンセル界隈」は、汚肌を作るどころではなく、皮膚のバリア機能を守る究極の方法である、というわけなのです。

実際に8ヶ月「風呂キャンセル界隈」してみた

皮膚・形成外科臨床医である平岩亮一医師は、この「風呂キャンセル界隈」を実行し、「皮膚バリア機能を最大値にした時、何が起こるのか?」を調査。ご自身の体を使って、なんと8ヶ月間も実験されました。

<8ヶ月間、実験の条件>

・風呂とシャワー、なし

・頭皮のみ、10日1度洗面台にてシャンプー

*炊事や仕事に関する際、生活や業務に支障が出ないよう、水やエタノール等を使うが、洗剤は不使用。

実際、8ヶ月間「風呂キャンセル界隈」した結果……

なんと皮膚のバリア機能は高まり、肌荒れのしやすさを解消することを実感されたそうです!「肌を健やかに保つために、風呂に入るのは常識」というのは、今までの凝り固まった概念でしかなかったことがわかりました。

風呂キャンセル界隈
「風呂なし・シャワーレス生活」スタートから7ヶ月が経過した7月31日に撮影された平岩医師の足裏。ウォーキング習慣により少しかかとが角化し靴下の黒い線維がついてはいるものの、意外にもきれい。

でもやっぱり、デメリットもあり

肌を育てる、皮膚のバリア機能を高めるために「風呂キャンセル界隈」は、とても有効な手段です。でも当然、デメリットも。

平岩医師曰く

①汗と皮脂のせいで、ニオイやかゆみが出る

②皮脂のベタつきにより、肌が気持ち悪い

この2つはまさに、私たちが「風呂キャンセル界隈」に思うイメージそのもの。ですが、驚いたことに、水虫や性病などへのリスクは増加しないのだとか。皮膚バリアがしっかりするせいで、真菌感染症は起こりにくいのだそうです。

 

肌荒れが続いているときは、あえて「風呂キャンセル界隈」をするほうが、かえって自己回復が早くなるかもしれません。まさかの引き算ケアで、皮膚のバリア機能をしっかり回復させてあげましょう。不潔の代名詞として使われる「風呂キャンセル界隈」も、見方を変えれば、究極の美を追求する行為になるなんて、面白いですね。

教えてくれたのは…平岩亮一先生

形成外科、皮膚科、未病医学を専門とする医師。国内外13もの特許技術を院長自らが取得するなど、先進的でオリジナルの治療を行なうクリニック「にっしん皮フ科・形成外科」理事長。ニキビや湿疹、皮膚炎、外傷などの病気やけがを、できるだけ早く、そして美しく治療することに努めている。

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構成・文/池田ゆき

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ヨガジャーナルオンライン編集部

ヨガジャーナルオンライン編集部

ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。



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