【女性ホルモンと汗問題】40代から要注意!美容皮膚科医が教える、深刻になる年齢汗の対処法
美容皮膚科医の吉木伸子先生は、「多汗症に関する皮膚科への相談が急増しています。見た目の問題だけでなく、べたつき、かゆみなども引き起こします。暑いときだけでなく、ちょっとした緊張でも多量の発汗を起こし、日常生活に支障が出ている人も増えています。部位は手足、ワキのほか、全身という人もいます。かきたくない時に汗が出て困る、汗が出すぎて恥ずかしいと思うとその緊張でさらに汗が止まらなくなる、という訴えが目立ちます」特に40代以上の年齢汗の相談が多いそうです。暑い季節に覚えておきたい、年齢汗の対策を吉木伸子先生に教えてもらいました。
40代から気になり始める年齢汗、急な上半身の発汗、寝汗は注意
「40代以上は上半身の急な発汗が多く、頭や首の後ろに流れてくる、寝汗が多くて夜中に着替える、足は冷えるのに上半身に汗が出る、という方が多くなります。これが年齢汗です」(吉木先生)
年齢汗が気になって外に出られない、人と会うのが恥ずかしいなど、生活の質の低下にもつながることも。年齢汗は 40代以上からが多いようですが、30代でも症状が出る場合があるので注意が必要です。
女性ホルモンが少なくなると…発汗コントロールの機能が低下
「赤ちゃんのときはたくさん汗をかきますが、思春期で女性ホルモンが分泌するようになると落ち着きます。しかし、更年期になると、再び汗は増えます。思春期から青年期にかけては女性ホルモンが自律神経を安定させ、発汗はコントロールされています。それが欠乏すると、発汗が増えてしまうことがあります。このことを患者さんに説明すると納得されます。年齢汗の場合、他に深刻な更年期症状がなければ制汗剤や入浴などの指導を行い、必要があれば汗をとめるボツリヌス注射を行います。自律神経がきわめて不安定な方には内服薬などの治療もします。また、年齢汗は緊張と関係が深いため、緊張をとるための漢方薬などを処方することもあります」(吉木先生)
不規則な生活と過度なストレスに注意
病院へ行くほどではないけれど年齢汗が気になるときは、「清涼感で汗を減らすシャワージェルや、汗による衣服の貼りつきを防ぐパウダーなども市販されていますので、それらを活用して、汗の悩みを軽減しましょう。また、自律神経が発汗の制御には重要なので、自律神経を乱すような不規則な生活、過度なストレスも避けるほうがよいでしょう。」(吉木先生)
お出かけ前の対策と帰宅後の洗い流し、ダブルの汗ケアがおすすめ
「お出かけ前に、発汗を軽減しニオイを防ぐための有効成分ミョウバンを配合しているパウダーやスプレーなどのデオドラントアイテムを汗が出やすいと感じる部位に使用しましょう。また、帰宅後に発汗後のベタつき・ニオイの不快感を取り除くために「ミョウバン配合の石けん」を使用して、しっかり洗い流すWケアが年齢汗に適しています。女性ホルモンが減ってくると起こる年齢汗は、誰にでも起こりうることです。年齢汗で悩まないためには、正しい理解とケアでしっかり対策していきましょう。」(吉木先生)
教えてくれたのは…吉木伸子 先生
皮膚科医。よしき銀座クリニック院長。美容皮膚科学と漢方を取り入れた皮膚科治療を行うかたわら、多くの TV、書籍、雑誌などのメディアを通じて正しいスキンケア方法について語り、皮膚科医ならではの科学的な見地に基づいたアドバイスには、著名人をはじめとした多くのファンがいる。
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ヨガジャーナルオンライン編集部
ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。
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