【Z世代が考える「性の健康」】わたしが「性」について発信するようになった理由
大人の女性になるにつれて、違和感が増えて…
とぅるもちさん:わたしは中学生の頃に遡ります。当時、ティーン向け雑誌やネット掲示板をよく読んでいて、自分のコンプレックスをかなり気にしていました。「ダイエットしないと醜い」と思っていたし、特に「初体験を早く終わらせないとやばい!」というような内容を目にした時には、情報を鵜呑みにして焦りを感じていました。高校に入ってからは失恋を経験して「自分ってやっぱ価値のない人間なんだ」と思うこともありましたし。その後も、いろんな人と出会う中で、性的同意や避妊が無い状況を経験しても特に疑問を感じないまま過ごしていたんです。
大学生になってから、女性同士で性行為について話したことがありました。そこで初めて、こういう悩みを人に共有してもいいことに気づき、とても新鮮に感じたんです。でもその一方で、他の男性たちが性についてカジュアルに話している場面でわたしが自ら性の話をし始めると「性に奔放な女性」という目で見られることもあった。この性差はどこから生まれているのだろうと疑問を感じました。性教育に触れるようになったのはその頃。そこで高校時代の経験の恐ろしさを再認識することになりました。そこから性教育や性風俗に携わる方々と関わる中で、セクシャルウェルネスの重要性が自分の中で形作られていきました。
---------とぅるもちさんは確か、卒業論文もセクシャルウェルネス関連のテーマで書かれていましたよね。
とぅるもちさん:そうなんです。最初は 「なぜ女性用風俗は少ないのか」をテーマとして扱いたかったんですが、教授にお金もかかるし大変だろうからアダルト関連の物が展示されている秘宝館を見に行ってみたらとアドバイスを受けて。結局、セックストイをテーマに進めていきました。
---------そうだったんですね。秘宝館、ずっと行ってみたいなと思ってました。
とぅるもちさん:かつては日本中にあったようですが、徐々に数は減ってきているみたいです。昭和のエロを想起させる展示物が並んでいるなんとも不思議なところです。
Kyokoさん:面白い!知らなかったです。
【セクシャルウェルネス座談会】「論文で情報収集?」「ミレーナで解決?」裏側エピソード公開!につづく
座談会メンバー紹介
akiさん
学生時代から女性の性課題に関心を持ち、国内外で性教育を学び発信する。現在は対話を通して複雑な課題を解決し、未来の文化を共創することを目指している。
Instagram:@sexeducation_cplus
Kyokoさん
世界から集めたエシカル・デザイナーズコンドーム、ルブリカントを「コンドームポップアップ」にて展示。
Instagram:@kyoko_ordinary
とぅるもちさん
株式会社Unwind CEO/ラブライフカウンセラー®「楽しいセックスができる人を増やす」を掲げ、セクシャルウェルネスに関するサービスを展開。
Instagram:@trumochi Twitter:@trumochi_xx
馬場早希さん
1991年今治市伯方島出身。高専情報工学科を卒業後、モノづくりや商品企画に携わる。2020年からフェムテックの分野で株式会社BONHEURを創業し、セクシャルウェルネスブランドを立ち上げる。2023年に創業した会社を離れ、瀬戸内にUターンし、穏やかな土地から生まれたインスピレーションをもとに、今秋にウェルネスブランド「UMI+MIDORI」をリリース。ブランド構築、デザイン、撮影を担当。
Instagram:@babasaki_umimidori
AUTHOR
竹田歩未
ライター/中国語翻訳。大学在学中に場所や時間に縛られない働き方に興味を持つ。卒業後の2022年〜ライターとして活動しながら念願の台湾留学を実現。Instagram「フェムテクラブ|フェムテック・フェムケアグッズ」を運営。SNS:Ayumi Takeda @ayumin_tkd フェムテクラブ @femteclub
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く