【女性約2500人の性生活調査】変化する女性の性、世代によって異なる「sexの最優先事項」 とは

 【女性約2500人の性生活調査】変化する女性の性、世代によって異なる「sexの最優先事項」 とは
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女性が性を語ることや、性に積極的なことはタブーとする風潮があったものの、その風向きが変わりつつある。女性向けセルフプレジャーアイテムやデリケートゾーンケアアイテムのブランドである株式会社TENGAの「iroha」は2023年に10周年を迎えた。百貨店でirohaのポップアップストアが開かれたり、今年は水原希子さんとのコラボ商品が発売されたりと「女性の性」がオープンに語られることも増えている。イメージが変わってきたことを踏まえ、月刊TENGAではZ世代からバブル世代の女性約2500人に性生活に関するアンケートを実施。本調査から見えたことをiroha広報の犬飼幸さんに伺った。

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「フェムテック」の認知度は低いけれども…。

本調査はirohaの利用者に絞ったものではなく、インターネット調査会社を通じて幅広く取ったアンケートであるとのこと。

犬飼さんによると、今までは女性が性に向き合うことは「恥」とされる風潮が強かったため、セルフプレジャーのイメージがマイナスから「普通なこと」へ変わるよう取り組んできた。ただ、最近は女性もセルフプレジャーをすることが一般的に知られるようにもなってきたため、本調査は対象を絞らず、改めて女性の性を広く見直したという。

本調査で課題に感じたことは「フェムテック(※)の認知度の低さ」とのこと。2022年6月のフェムテック特集号では女性の認知度が22%だったものの、今回は16.1%であった。「女性誌で取り上げられることが増えており、一般認知度も高まっていると思っていたので、意外と知られていなくて驚きました」と犬飼さん。

※フェムテック:femaleとtechnologyをかけ合わせた言葉で、女性特有の課題をテクノロジーを用いて解決するサービスや商品のこと。

「フェムテックという言葉が知られていなくても、吸水ショーツを利用したり、ピルを使用したりと、女性特有の課題を何かしら解決に結びつける行動を取れていたらいいと思います。

ただフェムテックアイテムの使用率を見ると、月経管理アプリがZ世代・ミレニアル世代で5割以上ですが、上の世代はアイテムを使ったことがない人が多いです。女性の課題は年齢によって変わってきて、年齢が上がるにつれ、悩みが複合的になる傾向があります。色々なものを活用してご自身の悩みと向き合うのは一つの解決策ですが、そこに対してのハードルがあることが調査から読み取れます」(犬飼さん)

フェムテック
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能動的に自分の心地良さに向き合う女性が増えてきた

セックスの最優先事項は全世代共通で「自分が快感を得られること」(22.2%)であり、続いて「相手とのスキンシップ(キス・ハグなどの身体的ふれあい)があること」(18.3%)「相手との関係性構築」(9.9%)であった。

セックスの目的(複数回答)は全世代で1位もしくは2位に「愛情を確かめ合うため」「相手とのコミュニケーションをとるため」がランクインしているが、3位は世代別に傾向の違いが見られる。Z世代は「相手が快感を得るため」、ミレニアル世代・ロスジェネ世代・バブル世代は「自分が快感を得るため」、Y世代は「相手の性欲を満たすため」であった。

「今までお話をお伺いすると、セックスとは男性が主体的になるもので、女性は男性に合わせてあげるというイメージを持っている方が多かったのですが、セックスの最優先事項で『自分が快感を得ること』と回答されている方が多かったので、自分の心地良さに向き合っている方が増えてきていることを感じました」(犬飼さん)

なお「男性の性」白書では、Z世代と他の世代が18~26歳のときにセックスの時に重要視していたことの比較をしている。ミレニアル世代以上は6割近くが挿入行為と回答しており1位であるが、Z世代では38.9%で2位であり、最も重視しているのは「パートナーが性的快感を感じられるか」であった。

「これまでの調査を含め、Z世代は相手のために行動する傾向が見られます。自身の心地良さを重視した項目も上位にランクインしており、『相手のため』という言葉の背景にあるのは、自己犠牲や嫌われたくないから合わせているわけではなく、相手を喜ばせたいというパートナーへの思いやりから生まれたものだと分析しています」(犬飼さん)

カップル
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セルフプレジャーは気持ちいいけれど“恥ずかしい”というイメージ

パートナーとのセックスの会話については、Z世代とミレニアル世代は4割以上が「会話したいので、自分からよく話す」「会話したいので、自分から時々話す」と回答。

ロスジェネ世代・バブル世代は4割以上が「会話したくないので、全く話さない」と回答しており、「会話したくないが、相手が話してくる」と合わせると、5割以上がセックスについて会話したくないと思っており、世代による差があるとうかがえる。

セルフプレジャーに関しては、Z世代やミレニアル世代であっても7割以上が「会話したくない」と回答。セルフプレジャーについて話すことのハードルの高さが見えてくる。

セルフプレジャーへのイメージは全世代で1位が「気持ちいい」2位が「恥ずかしい」であった。3位はZ世代とミレニアル世代が「ストレス解消、リラックスできる」、Y世代は「誰にも迷惑かけずに性欲を解消できる方法」、ロスジェネ世代とバブル世代は「興味がない」と世代間のギャップが見られる。

女性もセルフプレジャーをすることは知られてきているし、それはおかしなことでも「女性だから恥ずかしい」ことでもないことは浸透しつつあるように思う。そしてその傾向は若者の方が強いように感じる。「恥ずかしい」が上位にランクインする一方で、気持ちいい・ストレス解消・リラックスというポジティブな回答からは、イメージが変わってきていることを感じる。

セルフプレジャー
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「私たちはセルフプレジャーをしている人が『恥ずかしい』と思われないことは重要視していますし、セルフプレジャーの話が当たり前にできたら嬉しいとは思いますが、必ずしも人前で話せるようになってほしいとは思ってはいないんですね。『する人もしない人も、人それぞれ』とお互いを尊重できるようになったらいいと思います。irohaが誕生した10年前に比べれば女性の性へのタブー感は減ってきているとは感じますが、それでも『恥ずかしい』という回答が上位に残るのは、irohaとしてもまだまだ尽力していかなければならないですね。

本調査ではどんな人でも話に入っていけるように幅広く質問を行いました。本調査の結果が気軽に性の話をするきっかけになったら嬉しいです」(犬飼さん)

アンケート
月刊TENGA/Z世代からバブル世代の女性約2500人に性生活に関するアンケートより

※本記事において、世代の分類は下記のとおりとなっています(年齢は調査期間基準)。
・Z世代:18~26歳
・ミレニアル世代:27~35歳
・Y世代:36~42歳
・ロスジェネ世代:43~51歳
・バブル世代:52~57歳

※月刊TENGAのバックナンバーは公式ページ(https://www.tenga.co.jp/topics/category/g-tenga/)から閲覧可能です。

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雪代すみれ

雪代すみれ

フリーライター。企画・取材・執筆をしています。関心のあるジャンルは、ジェンダー/フェミニズム/女性のキャリアなど。趣味はヘルシオホットクックでの自炊。



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