【40代・50代 中年の危機】ミッドライフクライシスと男性更年期のメンタルを守る2つの対策
対策その1:健康的なライフスタイルを心がける
男性更年期症状は、40代から50代にかけて、男性ホルモンのテストステロンが減少することで起こります。テストステロンは、男性らしさや活力を支える重要なホルモンですが、加齢とともに分泌量が減っていきます。ライフスタイルを健康的なものにすることは、テストステロンレベルを上げ、心身を安定させて、健康的で充実した日々を送ることにつながります。今回は、男性更年期対策にぜひ取り入れたい4つのポイントを紹介します。
1.血糖値の急上昇・肥満を解消する
肥満は、テストステロンを減らす「アロマターゼ」という酵素を増やすとされます。肥満を防ぐには、血糖値を急上昇させるような食事をとらないことが大切です。例えば、菓子パンや甘い缶コーヒーなど、砂糖の多く含まれる食品や飲料は控えるようにしましょう。こうした砂糖が多く含まれるものをとると、血糖値が急上昇します。血糖値急上昇は、肥満の原因になります。砂糖が多く含まれる食品や飲料は控え、栄養バランスの良い食事を心がけましょう。野菜や果物、豆類などの食物繊維が豊富な食品をとることで、血糖値の上昇を緩やかにすることができます。
2. 適度な運動をする
適度な運動は、テストステロンレベルを上げる効果があります。特に筋力トレーニングで筋肉量を増やすことはホルモンバランスを整えるとされています。ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動もおすすめです。運動は心肺機能や血流を改善し、ストレス解消にもなります。運動する時間が取れない場合は、たまに伸びをしたり、ゆっくり深呼吸をすることから始めてもかまいません。大きく息を吸って吐くことは、内側から体をマッサージして体内の血流を改善し、気持ちをすっきりさせることにもつながります。
3. 十分な睡眠をとる
睡眠は、心身の回復に欠かせません。2011年に行われた研究*によると、ほとんどのテストステロンの分泌は、睡眠中に起こるという結果が出ました。人によって十分な睡眠時間は異なりますが、その研究では睡眠が8時間未満だと、翌日の男性ホルモンのレベルが15%も低下する可能性があるとされています。
睡眠不足は、テストステロンレベルを低下させるだけでなく、免疫力や集中力も低下させます。睡眠の質と量を高めるためには、就寝前にはカフェインやアルコールを控える、寝室を暗くして快適にする、スマホやパソコンなどの画面から目を離すなどの工夫をしてみましょう。
*出典:Effect of 1 Week of Sleep Restriction on Testosterone Levels in Young Healthy Men
4. ストレスを軽減する
ストレスは、コルチゾールというホルモンの分泌を促します。コルチゾールは、短期的なストレスに対処するために必要なホルモンです。しかし、慢性的なストレスにさらされると、テストステロンレベルを低下させることがわかっています。コルチゾールは、心血管系の病気のリスクも高めるとされています。ストレスは避けられないものですが、上手に付き合う方法を見つけることが大切です。例えば、深呼吸や瞑想でリラックスする、読書や趣味で気分転換する、美味しいコーヒーや映画で楽しむなど、数分でもよいので、自分を優先する時間を作ってみましょう。
AUTHOR
永田京子
株式会社ウェルネスシアター代表、ちぇぶら更年期トータルケアインストラクター 1,000名を超える女性たちの調査や医師の協力を経て “更年期対策メソッド”を研究・開発・普及。口コミで広まり、企業や医療機関など国内や海外で講演を行い述べ6万人以上が受講。2018年カナダで開催の国際更年期学会で発表。著書「女40代の体にミラクルが起こる!ちぇぶら体操(三笠書房)」、「はじめまして更年期♡(青春出版社)」。
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