【40代・50代 中年の危機】ミッドライフクライシスと男性更年期のメンタルを守る2つの対策
職場以外の居場所を持ち、多様な価値観に触れる
ミッドライフクライシスへの対策の二つ目は、自分の居場所を複数持つことです。例えば、自分が職場での役割、思い入れが大きいと、仕事での成功体験、失敗体験が自分の価値であると考えてしまうかもしれません。特に冒頭に紹介した方のように失敗した体験から自分を全否定してしまう人もいるでしょう。しかし、一つの経験や出来事から自分自身を評価したり、定義したりするのはとてももったいないことです。広い視野で自分を見ることができれば、「失敗は学びの機会」だと捉えて次のステップに進むことができ、健全な心の状態で過ごしやすくなるのではないかと、私は考えます。
そこで提案したいのは、自分の居場所を複数持つことです。職場以外にも、家庭はもちろん、友人関係、趣味のサークルなど、いくつかのコミュニティを持っておくことは、ミッドライフクライシス克服にとても役立ちます。複数の居場所を持つことは、多様な視点を持つことにつながります。すると、一つの場所での失敗や成功、人間関係に翻弄されたり、ストレスやプレッシャーを強く感じることも少なくなるでしょう。また、どこか一つの場所で何かあったとしても、ほかにも居場所があれば、心の安定を保ちやすくなり、さらに中年期からの人生の豊かさにもつながっていくはずです。
症状が改善しないときは抱え込まずに受診を
ミッドライフクライシス、男性更年期で体調や気分が優れないことは、決して恥ずかしいことではありません。日常生活で気をつけるべきポイントを押さえて、テストステロンレベルを上げる工夫をしてみてください。もし、ライフスタイルの改善や自己管理では症状が改善しない場合は、一人で悩んだり、抱え込んだりするのではなく、専門家に相談することも大切です。泌尿器科やメンズヘルス外来では男性更年期に関する診断や治療が受けられます。心の健康に関しては精神科や心療内科で相談できます。男性更年期は一度きりの人生をより豊かに生きたいという素晴らしい思いの裏返しです。自分自身を大切にして、健康的で充実した人生を送りましょう。
教えてくれたのは…NPO法人ちぇぶら
NPO法人ちぇぶらでは、更年期をよりごきげんに快適に過ごして行くためのヒントやアイデアを発信しています。更年期の症状別の対策ケア方法や更年期の体験談など気になる方は、ホームページ、YouTube公式チャンネル、Voicyをチェック! YouTube公式チャンネル更年期ケアの「ちぇぶらチャンネル」、Voicy 40代が美しく健康になるラジオで検索してみてくださいね。
AUTHOR
永田京子
株式会社ウェルネスシアター代表、ちぇぶら更年期トータルケアインストラクター 1,000名を超える女性たちの調査や医師の協力を経て “更年期対策メソッド”を研究・開発・普及。口コミで広まり、企業や医療機関など国内や海外で講演を行い述べ6万人以上が受講。2018年カナダで開催の国際更年期学会で発表。著書「女40代の体にミラクルが起こる!ちぇぶら体操(三笠書房)」、「はじめまして更年期♡(青春出版社)」。
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