【ストレスで飲み過ぎてしまう…】お酒を減らすヒントと、疲れた内臓を労わる簡単ストレッチ
ビジネスマンとして多忙を極めていた頃、無理が重なりうつ病と診断された経験を持つ、40代ヨガ講師・吉本憲太郎さんによる連載。ヨガに出合い、本来の自分を取り戻した経験から、心の痛みに寄り添える吉本さんの視点で、働く世代の心が軽くなる物の見方、考え方をアドバイス。実体験をもとに効果を感じた、体から心にアプローチする「お悩み解消ワーク」も紹介します。
自分を顧みる時間がない人ほど、好きじゃなくても飲んでしまう
― ストレスフルだった会社員時代はお酒をよく飲んでいたという吉本さん。ストレスが発端の飲酒であっても、飲めば鬱憤を解消できますか?
「嫌なことを瞬間的に忘れられたとしても解消はされないですね。僕はお酒が弱いほうですが、仕事の事で頭がいっぱいになり普通に目を閉じても眠れないので、お酒をたくさん飲んで酔いつぶれて寝るというのを繰り返していました。好きなお酒を聞かれても浮かばないし、味わっているわけじゃないからおいしいとも思わず、ただそこにあるから飲むという状況でした」
― 自分の経験を振り返り、なぜ楽しくもおいしくもないお酒に走ってしまうと思いますか?
「結局は、暇だから飲んでしまうのだと思います。この場合の暇とは、休日に何もすることがない暇ではなくて自分に向けるべき思考が働いていないという意味。人からの頼まれ事や外から入る情報はたくさんあって慌ただしいけど、自分を顧みるのをサボって現状をじっくり見ていない状態です。顧みることができれば、好きでもないお酒を飲むより夜の散歩に行こうとか、心が安らぐような本を読もうとか、自分が真に満たされる選択ができるはず」
掃除で心の溜め込み癖も解消し、良いイメージを湧きやすくする
― 立ち止まって自分を顧みる作業に加えて、ストレス飲みをやめるには根本原因のストレスを解消する必要があると思います。誰でもトライできるストレス発散法はありますか?
「掃除を習慣にして不要な物を溜め込まない暮らしをすると、精神面でも吐き出すことが上手くなるものです。部屋の掃除に限らず車やスニーカーといった自分が大切にしているものをとことんきれいにする作業は、趣味がない人もできるのでおすすめ。僕は雨が降るとわかっていても車を洗いたいと思い立つと止められず、気づけば3時間くらい洗っています。すると、きれいになった車でどこに出掛けようとか、洗い立てのスニーカーにあの服を合わせようとか良いイメージがわき、お酒でストレスを紛らわせることが減っていくはず。あとは、頭の中で渦巻くイライラの原因を紙に書き出し、自分自身を整理整頓する作業も良いデトックスになると思います」
お酒で疲れた内臓を復活させる「針の糸通しのポーズ」
頭の位置を心臓より下にして体をねじり、内臓に刺激を与えるポーズ。頭を下げると副交感神経が優位になりやすく、イライラの軽減にも効果的です。
針の糸通しのポーズ
目的と効果:体をねじる動作で内臓を刺激して血流を促進。飲み過ぎて疲れた内臓機能を活性化してデトックス作用もアップ。
1.四つん這いになり脚は腰幅に開く。骨盤の下に膝、肩の下に手首をセットしつま先を立てる。
2.左手のひらを上にして、左腕を右手の後ろ側に通す。
3.左肩と左こめかみを床につけて、腹部にねじりを加える。肩関節に負担を感じるときは、肩の下に折り畳んだタオルを挟んで。5呼吸キープし反対側も。
できる人は
1.左肩、左腕、両膝で体を支えながら右腕を頭の先に伸ばし、指先を床につけてねじりを深める。5呼吸キープし反対側も。
〈プロフィール〉吉本憲太郎さん
ヨガ指導者、「..with THE CLEAR YOGA」主宰。会社員を経て、自分が苦しんだ経験を含めヨガの魅力を伝えるべく、ヨガ指導者の道へ。熊本にオープンした自身のヨガスタジオでは、ビギナークラスからOMYOGA認定校として指導者養成講座(全米ヨガアライアンスRYT200)も開催。月に一度の屋外クラスでは、ドネーションを募り熊本の自然環境保護団体に寄付している。https://with-the-clear-yoga.jp/、Instagram:@kentarouyoshimoto
AUTHOR
ヨガジャーナルオンライン編集部
ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。
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