40代男性向け「人付き合いが億劫…」な時のネガティブマインドをリセットする方法【歩く瞑想】
ビジネスマンとして多忙を極めていた頃、無理が重なりうつ病と診断された経験を持つ、40代ヨガ講師・吉本憲太郎さんによる連載。ヨガに出合い、本来の自分を取り戻した経験から、心の痛みに寄り添える吉本さんの視点で、働く世代の心が軽くなる物の見方、考え方をアドバイス。実体験をもとに効果を感じた、体から心にアプローチする「お悩み解消ワーク」も紹介します。
会いたくないときは、感情に逆らわず一人行動を選択して
―先生自身も、人に会うのを億劫に感じることはありますか?
「誰にも会いたくなかったり、まだ見ぬ誰かとの出会いを拒んだりするより、特定の”あの人”との関わりを億劫に感じることはあります。聞かれたくないことを詮索されたら面倒だなとか、その人との今までの会話から想像しうるネガティブな状況が会いたくないという感情を引き起こしたり…。でも、人間関係がわずらわしくなってしまうことは、誰にでもあるのではないかと思います」
―会いたい方向に気持ちが向かないとき、どのように自分の気持ちと折り合いをつければいいでしょうか?
「会いたくないなら無理に会う必要はなく、一人で行動することを選択してみてください。たとえば、一人で自然の中に身を置いてみるとか。サーフィン、キャンプ、山登り、緑の多い公園を散歩するとか、なんでもいいと思います。自然と触れ合うのが難しければ、一人で図書館やカフェに行く、ドライブをするでもいい。そうやってリセットできると、相手に抱いていたネガティブな感情が単なる思い込みや、決めつけだったと気づけることがあります。勝手に壁を作って引きこもっていただけなんだなって」
人に会わないからこそ気づける、出会いの面白みがある
―一人になると、心の在り方や周りの状況を冷静に見られそうですね。身を置く場所が自然の中だと、なおさら自分に素直になれそうな気がします。
「そうですね。一人になるために行動した先で、新しいコミュニティが生まれることが多々あり、それも面白いなと感じています。僕は最近になってカメラを始め、カメラを持って自然の中に入り風景を撮るという新しい趣味を見つけたんです。そうしたら、行った先でカメラを通して新しい仲間ができて、彼らとは本職のヨガと無関係だからこそさらけ出せる部分があり、まっさらな状態でつき合えて人間関係が楽しいと思えるようになりました。友だちを作ろうと思ってカメラを始めたわけではないのに、上手くつながっていくものだなと。良い出会いって案外探していないときに訪れるもので、人に会いたくないと思っているときほど出会いの面白みを実感できるものですよ」
この瞬間を全力で味わうための「歩く瞑想」
たとえば、自然の中にいても感情や記憶がとめどなくわき上がってくると、目の前に広がる絶景さえも楽しめません。大地を踏みしめながら「歩く瞑想」を行い、体の感覚に意識を向けられると純粋に今このときを味わえます。
歩く瞑想
目的と効果:屋外を歩きながら足の裏が地面に触れる感覚、離れる感覚を観察。感情や思考に振り回されず今この瞬間に意識を集中させる。
1.右脚を前に出し、右かかとが地面につき、左かかとが地面から離れる感覚に意識を向ける。
2.右の足裏全体で地面を押し、左つま先で地面を蹴り出す感覚に意識を向ける。
3.左かかとが地面につき、右かかとが地面から浮く感覚に意識を向ける。
4.左の足裏全体で地面を押し、右つま先で地面を蹴り出す意識を向ける。歩きながら1~4を繰り返し行う。
〈プロフィール〉
吉本憲太郎さん
ヨガ指導者、「..with THE CLEAR YOGA」主宰。会社員を経て、自分が苦しんだ経験を含めヨガの魅力を伝えるべく、ヨガ指導者の道へ。熊本にオープンした自身のヨガスタジオでは、ビギナークラスからOMYOGA認定校として指導者養成講座(全米ヨガアライアンスRYT200)も開催。月に一度の屋外クラスでは、ドネーションを募り熊本の自然環境保護団体に寄付している。https://with-the-clear-yoga.jp/、Instagram:@kentarouyoshimoto
AUTHOR
ヨガジャーナルオンライン編集部
ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。
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