ボトックスがひどい偏頭痛に効果あり?クリッシー・テイゲンなど幅広い世代のセレブが効果を報告
ボトックスは、老化のサインを食い止め、若々しさを保ちたいと願うセレブの間ですっかりお馴染みの治療法である。実は、美容分野で世間に知られるようになる何十年も前から、ボトックスの主要成分は顔面のけいれんの治療に使用されてきた。さらに近年米国では、ボトックスがうつ病、不安神経症、偏頭痛の治療にも用いられるようになっている。
慢性偏頭痛の治療としてのボトックス
数十年にわたり、有名人たちは老化のサインと戦うためにボトックスを使用してきた。しかし、現在、幅広い世代のセレブが美容目的だけでなく、医療目的で治療を受けている。アメリカ頭痛財団によれば、2010年にボトックスは慢性偏頭痛の治療として承認されたことをきっかけに、多くのセレブたちが偏頭痛の効果を求めてボトックスを打っているという。
ボトックスとは?
ボツリヌス毒素から抽出した「ボツリヌストキシン」が入った製剤を、注射器で皮膚の内部に注入する美容施術方法のこと。
ボトックスが偏頭痛に効果がある理由
アメリカ頭痛財団によると、ボトックスは、神経筋接合部に注入されることで筋肉の収縮を一時的に抑制し、頭痛に関与する筋肉の収縮を減少させることで頭痛の発生や悪化を防ぐ。また、ボトックスは注射された場所周辺の神経終末に入り込み、痛みの伝達に関与する化学物質の放出をブロックする。これにより、脳内の痛みネットワークの活性化が抑制される。さらに予防的な効果も期待できるという。
クリスシー・テイゲン(37歳)
歌手ジョン・レジェンドの妻でモデルのクリスシー・テイゲンは、2020年の妊娠中、痛みを和らげるためにボトックスを使用していることを明かした。自身のTwitterで「本当にひどい偏頭痛を起こしている。首の筋肉へのボトックスと、ベータブロッカーの注射とラジオ波を受けられて安心した。とにかく本当にひどいのだけれど、ついに光が見えてきた」と述べた。
サム・ベイリー(45歳)
英リアリティ番組「Xファクター」の勝者サム・ベイリーは、2017年の40歳の誕生日の直前に、ボトックスで偏頭痛に悩まされなくなったという。ITVの番組「Loose Women」とのインタビューで、彼女はこう説明した: 「表情によるシワが気になり、ボトックスをすることにしたの。(中略)ちなみに、これは何の宣伝にもならないけど、偏頭痛に悩まされることも無くなった。偏頭痛の緩和目的に受ける人もいるらしいわ」。
クリスティン・チェノウェス(54歳)
ブロードウェイのスーパースター、クリスティン・チェノウェスは、20〜30代にかけて慢性偏頭痛を発症したことをきっかけに、偏頭痛患者のための活動も積極的に行っている。クリスティンはバイオ医薬品企業AbbVie(アッヴィ)社によるプログラム「Center Stage for Chronic Migraine」を通じて、ボトックスが自分の偏頭痛に合う治療法であることを知った。「医師にボトックスを打ってもらったらすぐに効果を実感した。人生とキャリアに影響を与え、変わった。引退する必要もなく、今でも好きなことをやれている」と述べている。
ヴァージニア・マドセン(61歳)
映画『サイドウェイ』や『サバイバー: 宿命の大統領』などで知られる女優のヴァージニア・マドセンは、2000年代後半にボトックスのスポークスマンを務めていた。当時、ボトックスは偏頭痛の緩和を目的としてFDAに認可されていなかったが、ヴァージニアは、当時、医師から偏頭痛のため、ボトックスを勧められたことを後に明らかにした。「長年、偏頭痛に悩まされていて、本当に私の人生を中断するほどだった」と彼女はインタビューで語った。
出典:Botox For Migraines: Chrissy Teigen & More Celebrity Supporters
AUTHOR
山口華恵
翻訳者・ライター。大学卒業後、製薬会社やPR代理店勤務を経て10年間海外(ベルギー・ドイツ・アメリカ)で暮らす。現在は翻訳(仏英日)、ライフスタイルや海外セレブリティに関する記事を執筆するなど、フリーランスとして活動。趣味はヨガとインテリア。
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