血管に良く作用する食べ物って?強くしなやかな血管のために取り入れたい栄養とは|医師が解説

 血管に良く作用する食べ物って?強くしなやかな血管のために取り入れたい栄養とは|医師が解説
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甲斐沼 孟
甲斐沼 孟
2023-04-21

年齢を重ねるにつれて誰しもが自然と老化していきますが、健やかな毎日を続けるためには、血管を強くしなやかに保つことが重要です。今回は、血管に良く作用する食事内容を中心に詳しく解説していきます。

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しなやかな血管のために摂取すべき栄養素とは

しなやかな血管を目指すためには、普段の食生活において特にカリウムやタンパク質、カロテン、そしてDHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)などの栄養素を積極的に摂取することが重要です。

大豆製品やイモ類、あるいは野菜や果物に多く含まれているカリウムは、体内の塩分を外に排出して血圧を降下する作用があります。

したがって、カリウムが多く含まれているかぼちゃやほうれん草、枝豆などを前向きに摂取して、リンゴやバナナなどの果物を日常生活に取り入れることで高血圧を予防してしなやかな血管づくりに役立ちます。

カリウム
カリウムが多く含まれている食品を前向きに摂取することはしなやかな血管づくりに役立つ。
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また、タンパク質も強い血管づくりに役立つ栄養素であり、新鮮な肉料理やサンマやカツオなどの魚類には、良質なタンパク質が豊富に含まれていますので、血管を強化して生活習慣病を予防する為にも有用な食品です。

一般的に、不健康な食生活によって生じた活性酸素は、血管を内側壁から傷つけてダメージを与えますが、かぼちゃやトマトなど緑黄色野菜に含まれるカロテン成分は、抗酸化作用を持つ栄養素であり、血管のダメージを軽減する効果が期待できます。

さらに、マグロやアジなど青魚に含まれるDHAやEPAは、オメガ3系脂肪酸と呼ばれており、血管をしなやかに保つ補助的な役割を有していますので、普段の食生活で積極的に摂取するように意識しましょう。

まとめ

これまで、血管に良く作用する食事内容などを中心に解説してきました。

年齢を重ねると血管も徐々に衰え、硬くなり弾力を失っていきますが、年齢以外にも血管老化に影響を与える要因として、生活習慣の不規則な乱れと塩分の過剰摂取などの要素が挙げられます。

しなやかで健常な血管を保つためには、健康的な食生活を確実に身に付けることが大切ですし、特に血圧が高い高血圧の状態は血管への大きな負担となるために日々の食生活において減塩を心がけることが重要なポイントとなります。

強くしなやかな血管をつくるために、毎日の食生活のなかで減塩する以外にも、カリウムやカロテン、タンパク質、DHA・EPAなどの成分を積極的に摂取するように認識しておきましょう。

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甲斐沼 孟

甲斐沼 孟

大阪市立大学(現:大阪公立大学)医学部を卒業後、大阪急性期総合医療センターや大阪労災病院、国立病院機構大阪医療センターなどで消化器外科医・心臓血管外科医として修練を積み、その後国家公務員共済組合連合会大手前病院救急科医長として地域医療に尽力。2023年4月より上場企業 産業医として勤務。これまでに数々の医学論文執筆や医療記事監修など多角的な視点で医療活動を積極的に実践している。



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