【デリケートゾーンが痛い、かゆい、臭う…】更年期世代の女性が悩む腟トラブル「GSM」原因と対処法
デリケートゾーンを清潔・保湿・マッサージでケア
デリケートゾーンのセルフケアには、デリケートゾーンそのものをケアする方法と、周りの筋肉をトレーニングする方法があります。デリケートゾーンそのものをケアする方法は主に3つあります。
①清潔にする
ケアの基本は、デリケートゾーンを清潔に保つことです。洗うときは、お湯もしくはデリケートゾーン専用の弱酸性の石けんを使いましょう。ポイントは、良性の常在菌(健康な人の体にも存在する細菌)を洗い流しすぎないこと。ゴシゴシとではなく、素手で優しく洗うようにしてください。
②保湿する
顔や体の保湿をするように、デリケートゾーンも保湿しましょう。デリケートゾーンに使える保湿用のローションやクリーム、オイルが市販されています。外陰部の表面を保湿して、デリケートゾーンを乾燥から守ることが大切です。
③マッサージする
マッサージには、筋肉をほぐし、柔軟性を保つ効果があります。オイルを使って、外陰部をマッサージしましょう。ホホバオイルやアーモンドオイル、デリケートゾーン専用のオイルなど、デリケートゾーンに使用できるオイルのなかから、自分の好みにあったオイルを使ってみてください。
骨盤底筋を鍛えて子宮脱や尿もれを防ぐ
デリケートゾーンのために鍛えておきたい筋肉があります。それは、「骨盤底筋」です。
骨盤底筋は、骨盤の底にあるハンモックのような形の筋肉です。骨盤内にある子宮や膀胱、直腸などの臓器を支えたり、尿道を締めたりする重要な役割を果たしています。骨盤底筋が弱くなると、子宮が体外に出る「子宮脱」や尿もれなどが起こりやすくなります。
骨盤底筋を鍛える運動を紹介しましょう。
①肛門、尿道、膣の全体を締め、引き上げていくように力を入れる
②力を抜いてリラックスする
③①と②を10回程度繰り返す
もうひとつおすすめしたいトレーニングが、骨盤につながる筋肉をまとめて強化するもの。骨盤周りにつながるお尻、太ももの内側、脚などの筋肉を丸ごと鍛えられるトレーニングです。
①両方のかかとをくっつけ、つま先は外に開いて立つ。
②かかとはつけたままで、かかとを床から10cm程度上げてキープ。
③ゆっくりかかとを下ろす。
④②と③を10回程度繰り返す。
つらい時は恥ずかしがらずに婦人科や泌尿器科を受診して
GSMはデリケートな症状なので、相談しづらいかもしれません。しかし、GSMは誰にでも起こりうること。恥ずかしいことではありません。
また、症状が膀胱炎や子宮脱(子宮が下がってきて、体外に出てくる病気)、性病など、他の病気が原因で症状が起こっている可能性もあります。不快な症状、不安な症状が続く、セルフケアを試しても症状が改善しないといった場合は、婦人科、もしくは泌尿器科を受診しましょう。
GSMの治療法には、ホルモン補充療法やレーザー治療などがあります。医師と治療方針をよく相談することをおすすめします。
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AUTHOR
永田京子
株式会社ウェルネスシアター代表、ちぇぶら更年期トータルケアインストラクター 1,000名を超える女性たちの調査や医師の協力を経て “更年期対策メソッド”を研究・開発・普及。口コミで広まり、企業や医療機関など国内や海外で講演を行い述べ6万人以上が受講。2018年カナダで開催の国際更年期学会で発表。著書「女40代の体にミラクルが起こる!ちぇぶら体操(三笠書房)」、「はじめまして更年期♡(青春出版社)」。
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