「惚れた・腫れた」で終わらないのはなぜ?「かくれ繊細さんの恋愛」はなぜ底なし沼なのか?3つの要因

 「惚れた・腫れた」で終わらないのはなぜ?「かくれ繊細さんの恋愛」はなぜ底なし沼なのか?3つの要因
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2・「どこまで気持ちを伝えてよいかわからない」という悩み

恋愛とは、「相手を欲する気持ち」とも言えます。欲しい気持ちを表せるかどうかで恋愛や夫婦関係はうまくいくわけですが、かくれ繊細さんはこれができないことが多いんです。「好き」と言ったら負けた感じがしたり「お願い」と頼んだら弱い人だと思われるんじゃないかという躊躇から、心の声を発することができない。よく聞く話は「プレゼントをおねだりできない」「甘えられない」「強がってしまう」「下手に出て相手を気持ちよく感じさせられる言葉を言えない」「家事を頼めない」などですが、あなたはどうですか?

この「気持ちを伝える」ことが苦手な理由は、かくれ繊細さんという特殊な特性を持っていることを隠さなければならなかったからです。

大元になるのは幼少期です。親や大人に何かを「欲しい」とねだったことがあると思いますが、かくれ繊細さんは、わりに物欲が強いので、欲しいものがたくさんあったのではないかと思います。とはいえ、親にとって、子供にたくさんのものを買い与えることは、しつけ上「甘やかす」ことにもなる上に、かくれ繊細さんのしつこい要求に辟易してしまうこともあります。しつこく要求する事、本当に欲しいものをねだると親はやはり良い顔をしない。すると「あ、ダメなんだ」と顔色を読んで引っ込めてしまう経験が、その後も「本当にほしいものを言わない」ことにつがなる大元の体験になっていると考えています。

このとき、物をねだる行為を浅ましいと叱られたり、諭されたりした経験。そのような相手の辟易した表情を見るのは辛い。だったら、「欲しいものを欲しいと気持ちのまま人に言う事」をやめるということを選択するというのは自然な気がします。そんなかくれ繊細さんが、恋愛で「欲しい」と言えるでしょうか?

恋愛は本当の気持ちを求め合うものです。本当のあなたの気持ちを相手に求められたとき、かくれ繊細さんたちは引いてしまうのです。「本当の気持ちをどこまで伝えてよいのかわからない」と感じるためです。

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相手に対してどこまで気持ちを伝えて良いか、迷ったり考えたり悩むことはないでしょうか?

相手が嫌がることを言わないようにしよう。その一途な気持ちから、「ヨイ子」になってしまって、恋愛でも「欲しい」と伝えることを恥ずかしいと感じたり、苦手になります。拒否されるのではないか、と想像できる発言をしないのです。それで、求められても気持ちが言えなくて、良い関係を逃してしまうってことありそうですよね。

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時田ひさ子

時田ひさ子

HSS/HSP専門カウンセラー。繊細で凹みやすいが同時に好奇心旺盛で新しいものへの探求欲が旺盛なHSS型HSPへのカウンセリングをのべ5000時間実施。講座受講生からのメール、LINEのやりとりは月100時間以上。著書に『その生きづらさ、「かくれ繊細さん」かもしれません』(フォレスト出版、2020年)がある。



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