寝る前に何かしたくなる…つい睡眠時間を削ってしまう「リベンジ夜更かし」から脱却しよう

 寝る前に何かしたくなる…つい睡眠時間を削ってしまう「リベンジ夜更かし」から脱却しよう

必要な睡眠時間を確保するために、夜更かしをしてしまうという人は、To Doリストを見直したほうがいいかもしれない。

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昨晩の夜更かしのせいで、まだ起きれずにベッドの中でゴロゴロしていた。ようやく布団から出ようとしたとき、ベッドにいるのは自分だけではないことにふと気がついた。70年代の壮大なファッションショーを彩った横柄なフランス人デザイナーと、そのライバルの新進気鋭のアメリカ人デザイナー、そしてスレンダーなモデルたちについてのゴシップ満載の歴史本が私の隣に転がっていた。

私のことを知っている人なら誰もが、フワフワした、しかもオタクっぽい本をベッドで丸まって読んでいる時間が至福の時だと知っているだろう。疲れていて本が読めなくても(しおりを持ち上げることすらできなくても)、必要な睡眠時間の代わりに、自分のための時間で1日を締めくくることにこだわっていたのだ。

このような行動には「リベンジ夜更かし」という名前がついているようである。

国立睡眠財団の定義によると、「自由な時間がない1日のスケジュールに追われて、睡眠を犠牲にして余暇を過ごすこと」だそうだ。どうやら私たちの中には、毎日が仕事や家族の義務、その他の責任でいっぱいで、夜遅い時間帯だけが楽しく過ごせる唯一の時間、という人がいるようである。(私がその証拠である。)

しかし、自分のための時間を取り戻す一方で、実は自分から睡眠を奪っているのである。これは、私の友人であるセーション・コンチェラーさんの言葉である。彼女はメンタルヘルスのセラピストであり、ヨガティーチャーでもあり、健康的な行動に関して質問があるときには、私が頼りにしている一人である。

睡眠が不可欠な理由

「実はあなた自身が休息を奪っているのです。自分のためにできる最も重要な健康法を奪っているのです」と彼女は私に言う。

そう、その通り。私は睡眠不足がいかに有害であるかを十分に理解していなかったんじゃないかと思うくらい、不眠が実際に健康被害をもたらすことを再認識する新たな研究が発表されている。睡眠不足が一晩続いただけでも、体の痛みや消化器系の問題、上気道の問題などの症状が発生する危険性がある。また、怒りっぽくなったり、神経質になったり、イライラしたり、孤独感を感じたりするという報告もあった。

また、別の研究では、睡眠不足は細胞を老化させるとも言われている。睡眠不足の人は、見た目が老けて見えるだけでなく、がんや多発性硬化症、心臓病などのリスクを抱えることになるという。

リベンジのために起きている

でも、私は夜更かし派なの、と彼女に言う。ずっとそうだった。彼女もそれを理解している。睡眠時間が遅くても、全体的に十分な睡眠がとれていれば問題ない。(それは8時間以上かもしれないし、そうでないかもしれない。個人差はある。)

リベンジのために夜更かしをしている場合、自分のモチベーションを確認する必要がある。それは、何かがバランスを失っていることを示唆しているのだ。

コンチェラーさんは私のTo-Doリストを見直すように(優しく)提案した。彼女の言う通りだった。予定がぎっしり詰まったカレンダーを見て、自分の予定が何もないことに気づくと、気が滅入ってしまうのだ。

「自分を優先しないパターンは、恨みにつながります」とコンチェラーさんは言う。恨みがあると反抗的な行動をとってしまう。「でも、寝る時間を先延ばしにするのは、近視眼的な判断です」。

「その場では、自分のために何かをしているように感じるでしょう。自分の時間をコントロールしているという感覚が得られるのです」と彼女は言う。しかし、それは長期的な幸福感への影響や、ベッドから出てきたときの気分の悪さを考慮していないのである。

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By TAMARA Y. JEFFRIES
Translated by Hanae Yamaguchi

AUTHOR

ヨガジャーナルアメリカ版

ヨガジャーナルアメリカ版

全米で発行部数35万部を超える世界No.1のヨガ&ライフスタイル誌。「ヨガの歴史と伝統に敬意を払い、最新の科学的知識に基づいた上質な記事を提供する」という理念のもと、1975年にサンフランシスコで創刊。以来一貫してヨガによる心身の健康と幸せな生き方を提案し続けている。



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