猫背になると、胸や肋骨まわりが縮こまり、呼吸が浅くなります。その結果、本来うまく働いてほしい前鋸筋(ぜんきょきん)や、肋骨まわりのインナーマッスルが使えない位置に固定されてしまうのです。
この悪循環を断ち切るには、無理に背中を伸ばすのではなく、「正しく呼吸できる位置」に筋肉を整えることが必要です。
・前鋸筋(ぜんきょきん)
肋骨と肩甲骨をつなぐ筋肉で、呼吸を助ける「補助呼吸筋」としても重要な役割を担う。前鋸筋が硬くなると猫背を助長し、呼吸がさらに浅くなる。
・肋骨まわりの筋肉(外肋間筋・内肋間筋など)
肋骨の動きが悪くなると、深い呼吸ができず、胸郭が広がらない。そうするとインナーマッスルが働きにくくなり、姿勢保持力が低下してしまう。
呼吸を深めて、骨盤から肋骨を「本来の位置」に戻すことで、背骨がスッと伸び、腰痛の予防にもつながります。朝のリセットにも、夜のリリースにもぴったりのストレッチを、毎日続けてみてください。
①仰向けに寝たら両膝を曲げて、骨盤を後傾させます。腰が地面から浮かないようにしっかりとつけましょう。
②右腕を真横に伸ばし、ひじを90度に曲げ、指先を頭の上に向けます。左腕は天井に向けってまっすぐ伸ばします。
③両膝を左に倒します。このとき、骨盤は後傾したまま行いましょう。
④脚を倒したまま、鼻から吸う、口から吐ききる、息を5秒止める、を10回繰り返します。反対側も同様に行いましょう。
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