「同世代の若者にヨガを伝えたい」15歳ナタリー・アサトリアンの素顔とは?|ヨガ界を担う次世代講師
インタビュー
ヨガジャーナル(YJ):いつヨガティーチャーになりたいと思ったのですか?
ナタリー・アサトリアン(NA):7歳の時に新しい学校に通い始めたら、ほとんどの友達がヨガを知らなかったんです。知っていても「年寄りがやるものでしょ?」と言っていました。その頃私は母と一緒にヨガクラスに通っていたので、友達にもヨガを好きになってほしかったし、クールだと思われたかったんです。だから考えたの。自分がヨガティーチャーになればヨガを教えられるし、どんなにクールなのか見せてあげられるって。母に先生になりたいと話したら「望んでいれば、いつかなれるわよ!」と言うので、私はさらに言ったんです。「そうじゃなくて、今教えたいの」って。
YJ:でも、そこからヨガティーチャートレーニングを受けるまでに3年待ったのですよね?
NA:待ったというか……。母は私が参加できるティーチャートレーニングを探してくれたのですが、ほとんどのスタジオから18歳以上でないと参加できないと言われたんです。母が、あのスタジオからも断られたと言うたびに、私は「話がわかる人に話してないからよ 」と言っていました。それが3年続きました。私が12歳の時、母が「YOGAthletica」のシャナ・メイヤーソンに話をしたら、彼女は喜んで会うと言ってくれたんです。私たちはカフェで会って、彼女はその場で参加を認めてくれました。
YJ:トレーニングはどのようなものでしたか?
NA:想像以上に大変でした。14 日間、1日12時間というとても凝縮されたトレーニングで、私の次に若い生徒は26歳でした。トレーニングを受けてみて、アーサナはヨガ全体で見るとほんの一部の練習だと気づきました。特に哲学の勉強が好きです。
YJ:あなたを見てすごく若いとわかったときに、拒絶反応を見せる生徒はいますか?
NA:すでに2年以上教えていますが、ほとんどの人が受け入れてくれています。確かに「ええ!まだ15歳なの?」と言う生徒もいます。特に初めて教えるときには、私に十分な能力があるのか疑う生徒もいました。でもみんな素晴らしい生徒ばかり。私は若い人たちに教えることも大好きです。子供たちはすぐに私を先生として受け入れてくれます。
YJ:子供たちにももっとヨガが必要なようですね。今の子供たちはいろいろ大変でしょう?
NA:いつも言っているのですが、大人は子供の力を過小評価しています。「ああ、子供だから、わかっていないよ」と大人たちは言うけれど、私たちはあと数年もすれば、世界を動かすようになります。そのためには、勇気づけることが必要です。私たちだってストレスを抱えている人間なんです! ヨガがそれを取り除くわけではないけれど、ヨガを学んでいれば、ちょっと時間をとって深呼吸ができます。そうすれば、ストレスのもとがなんであれ、もう終わったことだし、大事なのはそこから学んで次に進むことだ、と思えるようになります。
YJ:あなたにもそういう経験があったようですね。NA:もちろん! たとえば今日私は、テストの準備ができていなくて、すごくイライラしていました。自分の席で、答えが全然わからなくてパニック寸前でした。でもそこで深い呼吸をして、静かに自分に言い聞かせたんです。思い出せることで最善を尽くそうって。 もし5歳の時からヨガの練習をしていなかったら、「大丈夫、なんとかなる!」とは思えずに、もうだめだ!と思っていたでしょう。あとは、オーディションの前もヨガに助けられています。私はかなりの演劇オタクで、たくさんの劇に出演しているんです。オーディションの直前はものすごく緊張します。そんなときは、なるようになる、と自分に言い聞かせています。もし劇に出られないなら、縁がなかっただけ。そう思うと、全身に呼吸が行き渡って落ち着くんです。
YJ:あなたの世代は非難されていると感じますか?
NA:私たちは生まれた時からインターネットやSNSが当たり前にある環境で育った最初の世代で、多くの人から私たちは独特だと言われています。SNSばかりやるのが良くないこともわかっています。でも私たちの世代の多くは、良い目的のためにSNSを利用しています。それに私たちは、世界が危険にさらされていることを心配しています。私の学校では、プラスチック製ストローを使っている人がいると、みんなが「信じられない、何してるの!?」と声を上げます。私たちの世代は、世界を救うために頑張っていると思います。誰もが問題に目を向けていて、何か不正があれば対処しようとしています。今世界で起きていることに気づいたら、役に立ちたいと思うのは当然でしょう。
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