手話でヨガを伝える|イギリス発・聴覚障がい者のためのヨガ「Sign yoga」
イギリスでは3月23日からロックダウンとなり、日本でも長期の外出自粛生活により運動不足を感じた方もいたでしょう。リモートでの仕事やオンラインでのフィットネスやヨガクラスもすっかり当たり前となってきたと思います。そこで今回はイギリスで始まったSign Yogaをご紹介します。
聴覚障がい者に向けたオンラインヨガクラス
今回の新型ウイルスの影響により新しい生活の形が出来てきた方も多いのではないでしょうか。今までの当たり前が当たり前ではなくなったこともあるかもしれません。
イギリスのヨガスタジオでは、3月のロックダウンから一番早いスタジオで7月末までの約4ヶ月間もの間クローズとなりました。
そんな中で始まったのが、聴覚障がい者のためのオンラインヨガクラス。「Sign Yoga(手話ヨガ)」のクラスをリードするのが、Sign Yoga創設者ヨガインストラクターでありイギリス手話(British Sign Language)通訳士のBethaney Mouzerさん。
彼女は誇り高きCODA(Child of Deaf Adults)であるといいます。CODA(コーダ)とは聴覚障がいを持つ親の元で育った聞こえる子どもとされています。
彼女はタイでヨガのティーチャートレーニングを受けた後、地元で家族や友人・耳の不自由な人たちへヨガクラスを始め2019年に「Sign Yoga」を立ち上げました。「ヨガはネガティブな感情や不安、困難な時間の助けになります。自分を愛すること、幸せになる方法を教えてくれました。また今の自分に満足していると感じられるように力を与えてくれます」と彼女は言います。
ヨガをした後の穏やかさや心地良さ・いい気分を誰もが感じられるようにしていきたいという彼女の目指すところは、聴覚障がい者でも通常のヨガクラスで参加できるようなスタイルに変えていくこと。
イギリス手話でヨガを教えることのできる先生は、イギリス内でBethaneyさんを含めたったの4名しかいないそうです。
ロンドン最大のヨガスタジオMoreYogaでも、多様性を受け入れて様々なコミュニティの壁を壊すことでろう者や難聴者などより多くの人々にヨガをもらすことのできるようロンドンのヨガシーンを大きく切り開いていきたいとしています。
家にいる時間が増えた今ヨガに助けられた人も多くいると思います。様々な人が快適に過ごし、より多くの人が一緒にヨガを楽しむことができますように。
ライター/成瀬美紀
ヨガインストラクター。2010年にピラティス・ヨガを始める。その後、国内外でピラティスやヨガ・サップヨガなどのインストラクター資格を取得し、東京にてインストラクターとして活動。 現在はイギリスロンドンに在住。
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