コロナウイルスの影響による自宅待機で需要が高まる「ミラー」などニューヨーク屋内エクササイズ事情
普段は静かな上の階の住民が、朝から(たまに昼間)ガタガタ&ドンドンと騒がしくなったのは、3月25日のことです。そういえば先日、友人が「アマゾンで注文したエアロバイクの到着が楽しみ」という話をしていたのを思い出し、上階の住民も「自宅でエクササイズを始めたんだ!」と思いました。
新型コロナウイルス感染防止のための自宅待機
COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の感染者数が36万人、死者1万2000人を超えたアメリカ。筆者が住むニューヨーク州では感染者数が13万人、死者5400人超えと事態は深刻です。(数字は4月7日現在)
感染拡大防止のため日本でも外出制限が求められていますが、ここニューヨークでも自宅待機令(Stay at home order)が3月22日より出されています。とは言え、健康を保つための最低限のエクササイズは許されているので、ジョギングや散歩を屋外でしている人は多いです。
しかし、外に出るたびにウイルス感染の危険に晒され、帰宅のたびに手を入念に洗ったり持ち物を除菌したりするのは結構なストレスになります。
そこで、ますます屋内エクササイズに注目が集まっています。
人気急上昇の「室内ジム」
アメリカで今一番注目されているテクノロジーを利用した屋内エクササイズの1つは、「ミラー」(Mirror)です。
壁などに立て掛け、等身大の鏡のようなスクリーンを見ながら、オンラインでヨガ、キックボクシング、ピラティス、カーディオ、ウェイトトレーニングなどのフィットネスクラスをライブで受講することができます。その数、毎週70以上!
新型コロナウイルス危機による自宅待機のために生まれたスタートアップのように思うかもしれませんが、実は本拠地ニューヨークで、このスタートアップの噂を筆者が初めて聞いたのは、2019年の春先ごろでした。たまたま取材した広告代理店の代表者がミラーのブランディングもしていて、取材帰りにちょっとした会話で「スタートして3、4ヵ月だけど、ニューヨークのウエルネス界でとても注目されている」と小耳に挟んだのでした。
それから地下鉄などの車内広告やソーシャルメディアなどで、よく目にするようになりました。
ミラーのスクリーン自体は1495ドル(約16万円)と割高ですが、その後は毎月39ドル(約4200円)でストリーミングサービスによるオンラインクラスが受講できます。
屋内エクササイズの需要の高まりという最高の勝機の波に乗り、ミラーの今年の売り上げも鰻上りになることが予想されます。
※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。
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