ハワイからレポート:ロックダウン中のハワイ、ヨガ業界の今。

 ハワイからレポート:ロックダウン中のハワイ、ヨガ業界の今。
Saori Teraoka
寺岡早織
寺岡早織
2020-04-16

新型コロナウイルス対策のため、3月23日から事実上ロックダウン(都市封鎖)に入ったハワイ。不要不急の外出以外は完全に控えるようにと外出禁止令が出され、ハワイ州への渡航自粛も要請されています。今実際にローカルの人たちがハワイでどんな生活をしているのかを現地からレポートします。

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ロックダウンまでのハワイ

◆3月6日にハワイで初の新型コロナ感染者が確認される。

◆3月初旬に開催される予定だった「ホノルルフェスティバル」がキャンセル。

◆3月中旬になると、ハワイにある店舗が営業時間短縮や、閉店を発表。アラモアナセンターも時短営業となる。

◆3月17日にはハワイ州知事イゲ氏が「30日間ハワイ州への渡航自粛を要請」

◆3月20日より4月3日までの間、レストランはテイクアウト、デリバリー、ドライブスルー営業のみ許可。(現在は4月30日までに延長されている)

◆3月23日16時半〜4月30日、オアフ島の外出禁止令施行。(現在はハワイ州全土で実施)市営の公園、ゴルフ場などを閉鎖すると発表。

◆3月26日よりハワイ州外からの渡航者に対して14日間の強制検疫・自己隔離を義務付けると発表。

3月19日にカリフォルニア、3月22日のニューヨークに次いで、ハワイは3月23日にロックダウンに入りました。その時点ではまだそこまでハワイでの感染者数が報告されていなかったため、いきなりのロックダウンに戸惑う人も多かったようです。しかしながら、ハワイで確認された感染者はほとんどが旅行などでハワイ以外の地域を訪れた際に感染したという現状からも、ハワイへの渡航制限要請は住民からは賛成の声が多い印象でした。

現在はスーパーやドラッグストア、ガソリンスタンドなどのEssential business(生活に必要不可欠な)お店をのぞいては全てのお店がクローズされています。

食料品の買い物、医療サービスを受けること、健康を維持するための屋外でのエクササイズ(ウォーキング、ジョギング、ハイキング、スイミング、サーフィンなど)や犬の散歩などの外出は認められていますが、ソーシャルディスタンス(社会的距離)を6フィート(1.8m)とるようにと言われています。

日本と大きく違うのは、この外出禁止令は大きな権限を持ちます。違反した人は5,000ドル(約55万円)の罰金、禁固刑1年の片方または両方が課されます。

ハワイの観光産業への影響

ハワイの最も大きな産業は観光産業。島にはその他の産業がほとんどないため、観光業に島の経済がほぼ依存しています。感染症の専門家からは「早いうちに島を封鎖した方がいい」という助言はありましたが、島への経済的打撃からなかなか決断が下されませんでした。

コロナ前にはハワイの来訪者が全島合わせて1日に3万人前後。3月26日以降の強制検疫が義務付けられてからは激減し、1日300〜400人前後となりました。(数字は客室乗務員、ハワイ州の居住者を含みます。)

普段は観光客で賑わっているワイキキはまるでゴーストタウンのように静まり返っています。

ローカルのヨガ・フィットネスビジネスは?

私が働くピラティススタジオはスポーツジムの中にあり、ジムは3/18から一時閉鎖となりました。個人経営のヨガスタジオやピラティススタジオはその後もしばらくグループレッスンの定員を減らしたり、プライベートレッスンを中心に営業をしていたりもしました。

しかし、3月23日に施行された外出禁止令が出されてからは、生活必需品を扱うビジネス以外は一時業務停止となったため、現在は全てのスタジオが一時閉鎖となっています。

ワイキキビーチや公園などで行われていたビーチヨガ、SUPヨガなどのアウトドアヨガクラスも、観光客の減少および公園が封鎖されたことにより、今のところは実施されていません。

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

Open Space Yoga Hawaii(@openspaceyoga)がシェアした投稿 - 2020年 4月月1日午後3時02分PDT

ハワイから発信のオンラインクラス

ローカルのインストラクターたちは、ロックダウンが始まって以降、Zoomなどのオンライン会議システムを用いて早速オンラインクラスを開始しました。

クラスの平均料金は、価格を設定している場合は10〜20ドル、または参加する人が自由に金額を決められるドネーション(寄付)によるクラスも多くあります。コロナで仕事を失った人にもぜひクラスを受けて欲しいという配慮が見られます。

このコロナが原因で職を失った人がハワイ州全体で20万人以上と言われています。就職活動をしたくてもできない現状もあり、その中でローカルのインストラクターたちの社会貢献をありがたいと思っている人も多いと思います。

インストラクター自身も働く場所を失った失業者である場合も多く、受講者サポートにより支えられています。

ワイキキにあるルルレモン(ルルレモン カラカウア店)もスタッフがインストラクターを動員してドネーションベースのクラスを行なっています。スケジュールはこちらのサイトへ。日本からも参加しやすい時間帯のクラスがあります。

その他の企業による支援も

Keep Hawaii Coocking

Central Pacific Bankが行なった #keephawaiicooking は、ハワイの飲食店からテイクアウトをした人に料金の50%をキャッシュバックするというもの。このサポートはSNSで広く拡散されることとなり、30万ドル(約3,200万円)をローカルの飲食店に寄付できました。(現在はこのキャンペーンは終了しています。)

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

Keep Hawaii Cooking(@keephawaiicooking)がシェアした投稿 - 2020年 4月月7日午後6時15分PDT

ロコパル

こちらのサイトを利用すると日本にいながらもハワイをサポートできます!グルメ、ショッピング、ビューティー、アクティビティーなど様々な分野のカードを取り扱っています。

ローカルのスモールビジネスは、お店を閉めていても家賃などの経費の支払いが必要です。現在はハワイに旅行に行くことは叶いませんが、ギフトカードを購入することで、自分のお気に入りのお店をサポートすることができます。コロナが収束してハワイに再び旅行できるようになった時に、ギフトカードを使ってショッピングをしたり、食事をしたりして自分へのご褒美ともできますね!

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

ロコパル - Locopal(@locopal.me)がシェアした投稿 - 2020年 3月月23日午前3時25分PDT

ロックダウンから3週間。現在のハワイは

ロックダウンが実施されてから間もなく3週間のハワイ。ロックダウンの成果が少しずつ現れてきていて、新規感染者の数は横ばいになってきました。

現時点では外出禁止令は4月30日までの予定ですが、状況によっては延長される可能性もあります。仕事を失った人も多くいますが、国、企業、個人からのサポートを受けて、この状況を前向きに乗り越えようとしています。

出来るだけ早くコロナが終息し、また観光客で賑わったハワイが戻ってくるように、島の住民が一丸となって外出自粛に協力しています。日本からも皆さんが安全にハワイに渡航できる日が一日も早くきますように。

 

ライター/寺岡早織
2003年からヨガを始め、その後ピラティスを始める。2010年BASIピラティスインストラクター資格(マット、マシン)を取得し、ピラティス指導を開始。結婚を機に2013年ハワイに移住し、その後もピラティス指導を続ける。2015年よりハワイでの日本人向けRYT200の解剖学講師を務める。2018年よりヨガ・ピラティスインストラクターに特化したプロフィール写真のカメラマンとしても活動を開始。趣味は絵を描くこと。Instagram (ピラティスアカウント):@saori_pilates、Instagram(ハワイ写真アカウント):@saori_hi_photography

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

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