写真うつりが悪いと思っている人へ|SNSブルーを避ける5つの方法
他人のヨットパーティーやビキニ姿の写真を見て気分が滅入ったりしていませんか?憂鬱な気分から抜け出す方法を伝授しましょう。
SNSブルーを避ける方法
自分の写真を一度フォトショップで加工しました。正直言うと、一回以上してるかもしれません。フィルターをかけるとか、シャツのシミを消すとかそういうことを言っているのではありません。私がしているのは、お腹や腕や太ももの一部を思いっきり消し去ることでした。お腹を思いっきり削った写真を見ると、ついに夫は私に正気になるように言いました。「君は自己愛や真実を語ることなどできないよ、そしてフォトショップも使うこともね」彼は呆れ返っていましたし、私も同じ思いでした。
人は皆、真の自分の姿を表現するためにそれぞれ異なる容姿を持ってこの世に生を受けている、と私は心から信じていました。ヨガ指導や書き物やSNSなどを通じ、人々がそのことを意識する手助けをすることが私の仕事のひとつです。ありのままの自分を受け入れること、そして自分のありのままの体型を愛することを指導しています。しかし、私自身、必ずしも日常的にそれを実践できていませんでした。
指をスワイプして何キロの体重を消したことでしょうか。正直に答えるとするならば、少し過去の話に触れる必要があります。
私は9歳の時からダイエットを始めました。カロリーを計算したり、ブロッコリーの量を計ったりはしませんが、今でも口に運ぶ食べ物には常に気をつけています。
私が子供の頃の90年代初頭というのは、スーパーモデルが全盛期の時代でした。クラウディア・シファーやシンディ・クロフォードのポスターを部屋中に貼っていました。私の母親もいくつかの仕事を抱えながら、モデル業をしていました。当時、雑誌VOGUEのページを一枚一枚集めていて、エアブラシで綺麗に処理された母の宣材写真も母にねだりました。
「私もそんな風に外見になれたらいいのに。なんて彼女は美しいのかしら。私はなぜこんなに醜いのかしら。」
これは私が頭の中で何度もリピートしたある歌詞の一部です。子供のための歌とは決して言えません。
完璧でいなければいけないというプレッシャーはとても力強く、意識しすぎてしてしまうと自分という個性が潰れ兼ねません。それはそれぞれの持つカラーを消し去り、個性を洗い流し、すっかり色がさめて痩せこけたバービー人形のコピーのように変えてしまいます。
フォトショップ加工をした写真であってもそこに写るのは人間です。本物の人間というのは、その毛穴、シワ、傷、体重全てが個性的な人生のストーリーを物語るものです。
残念なことに、メディアというのはこれらの話を書きたがりません。もしそういった事実ばかりがメディアに溢れれば、誰も2度と美容アイテムなど買わなくなるでしょう。代わりに企業は利益目的に現実離れした「完璧な女性」「完璧な男性」の嘘を並べ立てます。
そして、そのメッセージはとても印象的で影響力が強く、私たちは様子見することなく、一気に吸収してしまうのです。 トップ20のヒットソングのようにしっかり歌に耳を傾けることなく、どういうわけか記憶してしまうのです。
ある日、写真に写るありのままの自分の姿を見て、自分の人生の栄光をそこに見るのではなく、欠点ばかりを見つけてしまいました。そしてスマートフォンにアプリをダウンロードして、指一つで理想の自分に変えたのです。まるで魔法のように、不安感やネガティブな気持ちは画面から消すことができました。とても簡単でした。
ありのままの自分では十分ではないという考えが一般的なこの世界で心から自分を愛するということは簡単ではありません。かなりの勇気が要り、反逆的な行為です。それは、中毒性のあるメッセージや理想の美しさを無視し、ありのままの自分を受け入れることを意味します。鏡の向こうの自分の目を見つめて、自分は美しいと本当に信じることです。痩せているからとか、日焼けしているからとか、毛穴のない肌だからとかそういう理由ではありません。この世界に自分はたった一人だけしか存在しないから美しいのです。これからも2度と自分と同じ人間がこの世に存在することはないのです。
次回写真を撮って一般にシェアする場合には、フィルターを使わないことをお勧めします。
人生における輝かしい細かいストーリーをシェアするため、あえて画像を調整したり、変えたりすることは勧めません。私もあなたの味方ですから恐れることはありません。手を取り合って、スッキリした表情で、そして私たちの魂は輝きます。
完璧の罠を避けるために役立つヒント
1.写真を撮る際は写真全体を見る
どれくらい頻繁に写真を撮りますか?またその際、ズームを近づけて細かいところまでチェックしていますか?グループ写真を思い出して見てください:一箇所を見つめる時、皆が最初にすることはなんですか?皆、自分自身と自らの欠点にフォーカスします。私たちの美しさを決めるのは不完全な部分です:私は大きな鼻と歪んだ笑顔が好きです。レナード・コーエンは彼の歌「アンセム(Anthem)」の中で、「全てのものに亀裂がある。だからこそ光がそこに入っていく」と歌っています。写真を撮るときは、全体のイメージ、つまりシーン全体を見るようにしましょう。どこにいたか、誰といたか、どう感じたかを覚えておきましょう。写真というのは思い出を記録するものであり、ファンタジーを作り出すことではありません。
2.携帯から画像処理アプリを削除し、誘惑を取り除こう!
マインドフルな状態でいられないとき、完璧でいたいという自分の願望はもはや願望ではなく、執着へと変わりかねません。その執着がSNSに結び付くと、大変なことになります。ある時期、携帯に画像処理アプリを10個入れていました。異なる10個のアプリです!アルコール中毒の人がお酒を止めるために家からアルコール類を全て撤去するように、アプリを消すことで誘惑を和らげることができます。代わりに、新しい言語を学習したり、脳トレしたり、興味深いポッドキャストを聞いて見たり、創造性を磨くようなアプリを入れましょう。飼い犬の写真をたくさん撮るのも良いでしょう。
3.引き金となる人々はフォローしない
気分を害するだけなので、何年も昔にファッション誌を購入するのはやめました。画像は加工されているとわかっていても、自分の容姿とスーパーモデルの棒のように細い容姿を比べずにはいられませんでした。最近では雑誌以上にSNSの個人的なフィードでこういったタイプの画像を見かけることが増えたため、彼女たちのようにスタイルの良い人間は実在するのだと思ってしまいます。どれがニセモノかもわかりにくくなっています。誰かの投稿を見て頻繁に気分を害しているようであれば、それらをフォローするのを止める時かもしれません。代りに、見ていて元気が出たり、良い影響を与えてくれたりするような人をフォローするようにしましょう。
4.SNSから抜け出して、リアルな世界に飛び込もう
ヨガを指導する上で気に入っていることのひとつは、部屋を見回したときに様々な体型をした生徒を目にすることができることです。もし私たちの外見が皆同じで同じ動きしかしなかったら、人生はどんなにつまらないものになるでしょう!携帯電話から目を離し、世界に目を向けると、10歳の孫を連れた85歳の人が散歩する姿、公園のベンチでパートナーを撫でるカップル、自分の周りには美しいものがあふれていることに気がつくのです。周りを見回して、私たちは皆、どれほど多様で個性的で興味深いのかを見つめてください。人生って素晴らしいでしょう!
5.次回写真を撮るときは、あなたが好きなことをひとつ探してみて
前述のように、私たちは自分が欠陥だと思うものに慣れる傾向があります。それでもじーっと見つめて、問題点を探してしまいます。次回写真を撮る際は、修正する箇所を探す代わりに、あなたが好きなところを探しましょう。最初何も見つけられなかったら、もっと大きな写真を見てください。着ている服は好きでしたか?場所は?一緒にいた人は?脳をトレーニングして美しさを見つけましょう。写真ではなく、鏡でこれを実践することもできます(というか、そうするすべきです)。セルフラブ(自分を愛する)ための練習で気に入っていることの一つが、毎日自分の好きなところをひとつ挙げて、言葉にすることです。もちろん身体的なことである必要はありません!自分を愛することについて学べば学ぶほど、他人への愛が増していきます。
教えてくれたのは…サラ・エズリンさん
全米ヨガアライアンスRYT500認定インストラクター。心理学を学び、ライフコーチとしての経験を生かし、現在はサンフランシスコを拠点にヨガティーチャー・トレーナー、ライター、モチベーターとして活躍している。
ヨガジャーナルアメリカ版/「How to Avoid Social Media Blues」
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