1食で鉄分約2/3日分がとれる。簡単ツナ缶レシピ3選|管理栄養士が解説
ツナ缶は、体に吸収されやすい「ヘム鉄」を含み、タンパク質に加えてDHA・EPAなどの良質な脂質も摂れる便利な食品です。しかし、ツナ缶1缶に含まれる鉄分量だけでは、1日に必要な量に遠く及ばないことをご存じでしょうか。特に月経のある女性は鉄分が不足しやすいため、毎日の食事で意識して摂る必要があります。この記事では、1日に必要な鉄分量の目安や、ツナ缶にプラスするだけで1食あたり約2/3日分の鉄分を補える、手軽なレシピを3つご紹介します。
そもそも鉄分はなぜ必要?
鉄は、血液中で酸素を運ぶ「ヘモグロビン」の材料になるミネラルの1つです。鉄が不足すると、貧血だけでなく、疲れやすさや息切れ、集中力の低下などにつながる可能性があります。
多くの女性が鉄分不足の傾向にある
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」によると、月経のある成人女性の鉄の推奨量を18〜29歳で1日10.0mg、30〜64歳で1日10.5mgと定めています。
しかし、20歳以上の女性の平均的な鉄摂取量は約7.3mgと報告されており、多くの女性が推奨量に届いていない状態です。
ツナ缶の鉄分量、実際はどのくらい?
ツナ缶はタンパク質やDHA・EPAを手軽に摂れる便利な食品ですが、鉄分量はそれほど多くありません。
まぐろ缶詰(水煮・フレーク・ライト)の鉄分量は、可食部100gあたり0.6mgです。一般的な市販のツナ缶は60〜70g程度のため、1缶あたりの鉄分量は約0.4mgとなります。
鉄分補給はツナ缶だけでは不十分
ツナ缶の種類によっては、鉄分量がやや多いものもあります。例えば、まぐろ缶詰(油漬け・フレーク・ホワイト/60〜70g)の場合、1缶あたり約1.1〜1.3mgの鉄分を含みます。
しかし、成人女性に必要な鉄分量と比べるとツナ缶1缶だけでは3分の1にも届きません。そこで、効率よく鉄分を補うためには、鉄分を多く含む食材を組み合わせて食べる工夫が重要です。
レシピ①レンジでできる!ツナと小松菜の厚揚げ煮
【材料(1人分)】
★ツナ缶(1缶/60g):鉄分1.1mg
★厚揚げ(1枚/150g):鉄分3.5mg
★小松菜(1/2袋/100g):鉄分2.8mg
・水(大さじ3)
・醤油(大さじ1)
・みりん(小さじ1)
・和風顆粒だし(小さじ1)
【作り方】
1.厚揚げはペーパータオルで油分を軽くおさえ、一口大に切る。小松菜は5cm幅に切る。
2.深めの耐熱容器に水、醤油、みりん、和風顆粒だしを入れ、電子レンジ600Wで10〜20秒加熱してから混ぜ合わせる。
3.2に厚揚げとツナ缶、小松菜を加え、ふんわりとラップをかけて電子レンジ600Wで2分加熱する。全体を軽く混ぜ、さらに2分ほど加熱する。
4.加熱後は全体をよく混ぜ、3分ほど置いて味をなじませる。
【管理栄養士コメント】
鉄分が豊富な厚揚げと小松菜を組み合わせることで、1食で約7.4mgの鉄分を摂れるメニューです。
小松菜には、鉄分だけでなくビタミンCも含まれています。ビタミンCには、植物性食品(厚揚げ・小松菜)に含まれる「非ヘム鉄」の吸収を助ける働きがあるため、鉄分を効率よく補いやすくなりますよ。
レシピ②ツナとほうれん草の豆乳ごま担々スープ
【材料(1人分)】
★ツナ缶(1缶/60g):鉄分1.1mg
★無調整豆乳(200ml):鉄分2.4mg
★冷凍ほうれん草(100g):鉄分1.2mg
★木綿豆腐(1/2丁/150g):鉄分2.3mg
★すりごま(大さじ1/9g):鉄分0.9mg
A にんにくチューブ(小さじ1)
A しょうがチューブ(小さじ1)
A 豆板醤(小さじ1)
A 味噌(大さじ1)
A 鶏がらスープの素(小さじ1/2)
A 醤油(小さじ1)
・ごま油(小さじ1)
【作り方】
1.A を混ぜ合わせておく。
2.鍋にごま油を入れて中火で熱し、ツナ缶を加えて軽く炒める。水分を飛ばしながら加熱する。
3.ツナの水分が飛んだら 1で混ぜたAを加えて軽く炒め、香りを立たせる。
4.無調整豆乳、冷凍ほうれん草、木綿豆腐を加えて温める。豆腐はスプーンですくいながら加える。
5.4~5分ほど煮込み、仕上げにすりごまを加えたら完成。
【管理栄養士のポイント】
鉄分を含むほうれん草やすりごまを組み合わせることで、1食で約7.8mgの鉄分を摂れるメニューです。
鉄分は加熱中に煮汁へ溶け出しやすい栄養素ですが、このメニューは汁ごと食べられるので溶け出した分まで摂取できます。
レシピ③ツナと大豆のスパニッシュオムレツ
【材料(1人分)】
★ツナ缶(1缶/60g):鉄分1.1mg
★小松菜(1/2袋/100g):鉄分2.8mg
★大豆水煮缶(70g):鉄分1.3mg
★卵(2個/100g):鉄分1.5mg
★無調整豆乳(大さじ2):鉄分0.4mg
・バター(10g)
・ケチャップ(お好みで)
【作り方】
1.小松菜は5cm幅に切る。ボウルに卵と無調整豆乳を入れ、よく混ぜ合わせておく。
2.フライパンにバターを入れて中火で熱し、小松菜を軽く炒める。
3.小松菜がしんなりしたらツナ缶と大豆水煮を加え、さっと炒め合わせる。
4.1の卵液を流し入れ、大きくゆっくり混ぜながら加熱する。
5.卵が半熟状に固まり始めたら三つ折りにして形を整え、器に盛る。お好みでケチャップをかけて完成。
【管理栄養士のポイント】
鉄分を含む大豆や卵を組み合わせることで、1食で約7.0mgの鉄分を摂れるメニューです。
小松菜は手でちぎるかキッチンバサミを使うことで、包丁いらずで手軽に調理できますよ。
まとめ
ツナ缶は保存しやすく、調理の手間も少ないため、忙しい日でも取り入れやすい食材です。毎日の食事に取り入れる際は、鉄分を多く含む食材と組み合わせて調理するとよいでしょう。
不足しやすい鉄分を補いつつ、満足感のある食事につながりますよ。
【参考文献】
・厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
・厚生労働省「国民健康・栄養調査(令和6年)」
・文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
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