【朝の味噌汁に加えるだけ】食物繊維不足を補う食材|管理栄養士が解説

【朝の味噌汁に加えるだけ】食物繊維不足を補う食材|管理栄養士が解説
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5月は新生活の疲れが出やすく、生活リズムや食事が乱れやすい時期です。ゴールデンウィークなどで外食やレジャーが増えることで、野菜や海藻、きのこ類が不足しやすい傾向があります。食物繊維不足が続くと、お腹の張りや便秘といった胃腸トラブルの原因になりかねません。そこで今回は、身近なお味噌汁にプラスすることで腸内環境を整える具材について、管理栄養士が解説します。

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食物繊維の役割

食物繊維はおもに植物の細胞壁を構成する成分で、水に溶けるかどうかで水溶性と不溶性に分類されています。人の消化酵素では消化されない成分で、便のカサを増やしたり、腸を刺激して蠕動運動を活発にして便の排泄を促したり、スムーズにさせたりする効果が認められています。腸内環境を整えて、大腸がんなどの病気を予防する効果があると考えられています。

また、血糖値の急上昇を抑えたり、コレステロールの吸収を抑制したりと、糖尿病や脂質異常症など、生活習慣病の予防効果も期待できます。食物繊維が豊富な食事を摂ることで、食後の腹持ちが良くなり、肥満を防ぐことにもつながります。

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味噌汁の活用で腸内環境を整える

和食に欠かせない味噌汁は、多くの人におすすめできる日本の伝統的な発酵食品のひとつです。ヨーグルトやチーズなども発酵食品に含まれますが、動物性の乳酸菌は悪玉菌を減らして善玉菌を増やす働きはあるものの、胃酸に弱く、腸まで届きません。

一方で、味噌の植物性乳酸菌は、生きたまま腸まで届き、腸内環境を整えてくれます。味噌汁は手軽に短時間で準備しやすく、毎日食べても飽きづらいのがメリット。習慣にしやすい方法で食物繊維をプラスして、不規則になりがちな食事を整え、便秘などの不調が現れるのを予防したり改善したりしていきましょう。

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包丁いらず!腸内をデトックスする味噌汁の具材

海藻類(わかめ、めかぶ、とろろ昆布)

わかめ、めかぶ、とろろ昆布といった海藻類には、水溶性食物繊維が豊富に含まれています。水溶性食物繊維は水に溶けるので、便をやわらかくしてくれます。芋類や根菜類などを一生懸命食べているのに、お腹の張りや便秘が改善しない場合は、不溶性食物繊維に偏っている場合があるので、水溶性食物繊維を増やしてみるのがおすすめです。海藻類に含まれるフコイダン、アルギン酸などのぬめり成分には、血中コレステロール上昇抑制作用、抗ガン作用などもあるので、毎日の健康維持に活用していきましょう。
また、体内の余分な塩分を排出するカリウムが豊富で、高血圧の予防やむくみの改善にも役立ちます。

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きのこ類(なめこ、えのき)

全体がゼラチン質の粘性物質で覆われているのが特徴のなめこ。そのぬめり成分には胃の粘膜を保護する作用があるといわれています。水溶性食物繊維の割合が高く、ビタミンB群が比較的多く含まれているので、糖質などのエネルギー代謝をサポートしてくれます。血中コレステロール上昇や血糖上昇の抑制などが期待できるので、食物繊維不足の時や食べ過ぎてしまった後にもってこいの食材です。
また、えのきにはエルゴステロールというビタミンDの前駆体や食物繊維β‐グルカンが含まれていて、免疫力アップや腸の粘膜を強化してバリア機能を高める作用があるとされています。きのこ類に共通して低カロリーでカリウムも豊富なので、デトックス効果が抜群の食材です。 

まとめ

忙しく慌ただしい春ですが、海藻やきのこをたっぷり入れたお味噌汁を習慣にすることで、簡単に食物繊維をプラスでき、胃腸のトラブル防止につながります。乱れがちな腸内環境を整えながら、健康的な新生活を過ごせると良いですね。

《参考文献》
あたらしい栄養学/高橋書店
腸活にいいこと腸大全/小林弘幸

《ライター》やなぎかおり
特別養護老人ホームにて介護食の大量調理や栄養士業務を経験。働きながら管理栄養士の資格を取得。その後、中学校給食センターにて、献立作成、給食管理、食育授業に携わる。結婚、出産を経てヘルスケア栄養指導士を取得。子育てをしながら栄養に関する記事執筆を行っている。

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