カリウム不足を防ぐ!朝、納豆ごはんに、ちょい足しすると良い食材とは?管理栄養士が解説

カリウム不足を防ぐ!朝、納豆ごはんに、ちょい足しすると良い食材とは?管理栄養士が解説
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「最近なんだか体がだるい」「手足がむくみやすい」。そんな症状を感じていませんか?もしかすると、カリウム不足が原因かもしれません。 実は日本人のカリウム摂取量は、世界保健機関(WHO)が推奨する量に対して大きく不足しているといわれています。 この記事では、朝の定番「納豆ごはん」にちょい足しするだけでカリウム不足を補える食材と、その効果的な食べ方をご紹介します。

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カリウムはなぜ大切?不足するとどうなる?

カリウムは、私たちの体に欠かせない必須ミネラルです。最も重要な働きは、余分なナトリウム(塩分)を体外に排出し、血圧を正常に保つこと。むくみを防ぐうえでも重要な役割を持っています。不足すると、脱力感や食欲不振、筋力低下、手足のだるさ、むくみなどの症状が現れることがあります。

実は不足している?日本人のカリウム摂取量

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、生活習慣病予防のためのカリウム目標量を、成人男性で1日3,000mg以上、成人女性で2,600mg以上としています。
さらに、WHOが高血圧予防のために推奨する量は1日3,510mg以上で、より高い数値です。
一方、令和元年の国民健康・栄養調査によると、成人男性の平均摂取量は2,439mg、女性は2,273mgと、目標量に届いていないのが現状です。

納豆のカリウムは意外と少ない?

朝食の定番、納豆。たんぱく質やビタミンK、食物繊維など栄養豊富な食材ですが、カリウムはどうでしょうか。
納豆1パック(約40g)に含まれるカリウムは約264mg。これは1日の目標量(男性3,000mg、女性2,600mg)の約10%に相当します。
つまり納豆だけでは、カリウムの摂取量としてはやや不足気味です。そこで、納豆ごはんにカリウム豊富な食材を「ちょい足し」することで、効率よくカリウムを補給しましょう。

おすすめは「とろろ」!長芋のカリウムパワー

納豆ごはんにちょい足しするなら、「とろろ(長芋)」がおすすめです。
長芋100gあたりのカリウム含有量は約430mg。納豆1パック(264mg)と合わせると、約700mgの摂取が可能です。これは1日の目標量の約25%に相当します。
「ネバネバ×ネバネバ」の相性も抜群で、朝からおいしくカリウムをしっかり補給できる、理想的な組み合わせなのです。

とろろ(長芋)がカリウム補給に最適な理由

長芋がカリウム補給に適している最大の理由は、「生で食べられる」という点です。
カリウムは水溶性のミネラルで、茹でたり煮たりすると水に溶け出してしまいます。じゃがいもや里芋は加熱が必須ですが、長芋は生のまますりおろして「とろろ」として食べられるため、カリウムを効率よく摂取できます。
さらに、消化酵素の「アミラーゼ」が含まれ、胃もたれを防ぎ、ビタミンB群によって糖質や脂質の代謝もサポート。食物繊維による腸活効果も期待できます。

長いも
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どのくらい食べればいい?一日の目安

とろろの1日の目安量は、小鉢1杯分(約70〜100g)程度。納豆1パックと合わせれば、朝食だけで約560〜700mgのカリウムを摂取でき、1日の目標量の約20〜25%をカバーできます。
ただし、長芋は糖質がやや多い食材なので、食べ過ぎには注意が必要です。また、生の長芋でアレルギー反応が出る方もいますので、初めて食べる場合は少量から試しましょう。小鉢1杯分小分けで冷凍されているとろろもあるので、冷凍食品なども上手に取り入れるとよいでしょう。

知っておきたい注意点

● カリウム摂取について
カリウムは通常の食事で摂り過ぎても腎臓が余分を尿中に排出しますが、腎機能が低下している人は注意が必要です。排出がうまくいかないと、「高カリウム血症」を引き起こす恐れがあるため、腎臓疾患のある方は医師に相談してから摂取を検討しましょう。

● 納豆の摂取について
納豆は血液をサラサラにする薬(ワーファリンなど)を服用している方は摂取制限が必要があります。該当する方は医師の指示に従ってください。

おいしく続けられるアレンジ例

とろろ納豆ごはん
温かいごはんに納豆ととろろをのせ、しょうゆを少々。シンプルですが、ネバネバ同士の相性は抜群です。

とろろ納豆
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とろろ納豆丼+オクラ
オクラを加えてトリプルネバネバに。オクラにもカリウムが含まれており、さらにカリウム補給効果がアップします。

納豆オクラ
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とろろ納豆+卵黄
卵黄をプラスしてまろやかに。たんぱく質もさらに強化できます。

とろろ納豆+めかぶ
海藻のめかぶを加えて、ミネラルと食物繊維をさらにプラス。腸活効果も高まります。

納豆とろろ
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まとめ

カリウムは、余分な塩分を排出し、血圧を正常に保ち、むくみを防ぐ重要なミネラルです。日本人は塩分摂取量が多い一方で、カリウムは不足しがち。意識して摂取することが大切です。
朝の納豆ごはんに「とろろ」をちょい足しするだけで、カリウム摂取量は約2.5倍に。生で食べられる長芋は、カリウムを効率よく摂取できる優秀な食材です。ネバネバコンビで、おいしくカリウム不足を解消しましょう。

参考文献

・厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
・厚生労働省「令和元年 国民健康・栄養調査」
・文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
・厚生労働省 e-ヘルスネット「カリウム」
・健康長寿ネット「カリウムの働きと1日の摂取量」

記事監修/亘美玲

管理栄養士。病院栄養士を7年経験後、食品会社で約15年間メディカルサプリメントや機能性表示食品の商品開発責任者として従事。2児の母で、自身の妊娠と出産、離乳食作りの経験から母子栄養の研究を重ね、産前産後ママの栄養サポート、栄養相談、料理教室、レシピ提案、執筆、栄養学講座の活動を行っている。離乳食や調理の基本についてSNSでも発信をしている。

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