イライラしやすいときに不足している栄養素とは?管理栄養士が解説

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「つい、イライラしてしまう…」仕事や家庭のこと、人間関係などで日常的にイラッとしてしまうこと、ありますよね。ストレスを感じたときこそ、食べ物を見直してみませんか?実は不足してしまうとイライラの原因となる栄養素があるのです。

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イライラしやすい人が不足している栄養素とは?

イライラしやすい人が不足している栄養素として、タンパク質・ビタミンB群・鉄があげられます。

たんぱく質

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「しあわせホルモン」としてドーパミンやセロトニンの名前を聞いたことはありますか?

ドーパミンはやる気を起こし、セロトニンは精神を安定させてくれるホルモンです。神経伝達物質であるドーパミンやセロトニンはたんぱく質を原料として脳内でつくられています。

たんぱく質が不足すると、ドーパミンやセロトニンがつくられにくくなります。その結果、脳の働きが弱くなりイライラなどのストレスに負けやすくなってしまうのです。

たんぱく質は肉類、魚介類、卵、大豆・大豆製品、乳・乳製品などに多く含まれます。

忙しいときはさっと食べられる丼ものや麺類、菓子パンなどで食事を済ませがちですが、それではたんぱく質が不足してしまいます。

メインに肉や魚を取り入れる、副菜に卵や大豆製品を選ぶなどイライラしているときこそ、食事に気をつけてみましょう。

ビタミンB群

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ビタミンB群はエネルギーを作りだすために必要な栄養素です。不足することでイライラしやすくなったり、疲れを感じやすくなったり、やる気や集中力がわかなくなったりしてしまいます。

ビタミンB群は水に溶けやすい水溶性ビタミンなので、調理の際に失われやすい栄養素です。意識して摂取しなければ不足しがちになるので、イライラを感じているときこそ積極的にビタミンB群を摂取しておきたいですね。

ビタミンB群は、レバー、豚肉、魚介類、大豆製品、玄米などに含まれます。イライラしがちなときは、ビタミンB群と同時にたんぱく質を摂れる食材を選ぶのがおすすめです。

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鉄分が不足することで、イライラや倦怠感を感じやすくなるなど疲れやすくなってしまいます。

しあわせホルモンであるドーパミンやセロトニンの原料はたんぱく質ですが、それらのホルモンを合成するには補酵素として鉄が必要なのです。

女性は月経があるため、男性に比べると鉄分が不足しがちになってしまいます。「生理中だからイライラしている」というのは、実は鉄分不足の影響もあるかもしれません。

鉄には以下の2種類があり、どちらもバランスよく摂取する必要があります。

ヘム鉄…豚レバー・鶏レバーなどの肉や、かつお・マグロなどの魚に多く含まれる
非ヘム鉄…小松菜などの野菜、ひじきなどの海藻類、納豆・枝豆などの豆類に多く含まれる

非ヘム鉄はヘム鉄に比べると体内への吸収率が低いのですが、ビタミンCや動物性タンパク質と一緒に食べることで吸収率をアップできます。

鶏肉と小松菜を一緒に調理するなど、たんぱく質を含むヘム鉄と非ヘム鉄を含む食材を組み合わせて調理するといいですね。

イライラしがちなときは、食生活の見直しを

イライラすることで、暴飲暴食に走ってストレス発散したくなるかもしれませんが、それでは逆効果。不足しがちな栄養素を意識して、ゆっくりと食事をとってみませんか?

まずは好きな食材の中から不足しがちな栄養素を含むものを選んでみましょう。「おいしい」という安心感とともに、イライラを解消していきたいですね。

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