栗を食べ過ぎてはいけない人とはどんな人?管理栄養士が教える、栗を健康的に美味しく楽しむ方法
秋の味覚として人気の「栗」。ほっくりとした甘さが魅力で、つい手が止まらなくなる人も多いでしょう。栄養価が高く健康によいイメージがありますが、実は食べ過ぎると体に負担をかけることもあります。 この記事では、栗を食べ過ぎたときに起こりやすい不調や控えたほうがいい人の特徴、そして安心して楽しむための工夫をご紹介します。
栗を食べ過ぎると起こる不調
栗には食物繊維やビタミンC、カリウムなどの栄養素が豊富に含まれていますが、同時に糖質も多く、カロリーは100gあたり147kcal。ご飯に換算すると、小さめの茶碗で軽く1杯程度に相当します。そのため、食べ過ぎると以下のような不調を感じることがあります。
■胃もたれ・腹部の張り
■便秘や下痢
■血糖値の急上昇
整腸作用や血糖値の上昇抑制など、健康維持に欠かせない食物繊維も、摂り過ぎると胃腸に負担がかかります。また、糖質の含有量が多いため、カロリー過多による肥満や血糖値の急上昇を招く恐れもあるため注意が必要です。
栗の食べ過ぎに特に注意したい人
血糖値が高めの人
栗の糖質は白米に匹敵するため、血糖値が上がりやすい傾向があります。特に糖尿病治療中の人は、他の糖質主体の食品とのバランスを考慮し、食べる量をコントロールしましょう。
胃腸が弱い人
食物繊維が多い栗は、便秘改善に役立つ可能性がありますが、その一方で、胃腸に負担がかかりやすい食べ物といえます。そのため、胃もたれしやすい人や下痢になりやすい人は、食べ過ぎないように注意したほうがよいでしょう。
腎機能が低下している人
腎機能が低下している場合は、状態によって医師からカリウムの摂取制限を指示されることも。栗にはカリウムが多く含まれるため、制限がある人が食べ過ぎると体調に悪影響を及ぼすおそれもあります。
カリウムの摂取を控えるよう指示されている人は、他の食品とのバランスを考えながら、食べる量を調整することが大切です。
栗を健康的に楽しむためのポイント
せっかくの秋の味覚、我慢し過ぎずに楽しみたいもの。ここでは、栗を無理なく取り入れるためのポイントを紹介します。
適量を守る
食べ過ぎがよくないのは、栗に限ったことではありません。どんな食べ物も適量摂取を心がけることが大切です。
栗の場合は、1個の大きさにもよりますが、食事にプラスして食べるなら1日に5〜10個程度を目安にするとよいかもしれません。ご飯やいも類など、他の糖質主体の食品とのバランスを意識して食べましょう。
本来の味を楽しむ
甘栗やスイーツで楽しむのもアリですが、当然ながら摂取する糖分は多くなります。ヘルシーに食べるなら、蒸し栗やゆで栗など、できるだけ栗本来の味を楽しむ食べ方がおすすめです。
食べる時間帯を工夫する
空腹時にまとめて食べるよりも、食後や間食として少量ずつ取り入れるほうが血糖値の急上昇を抑えやすくなります。また、夜遅い時間や就寝前は避け、日中に食べるようにすることも、血糖コントロールや体重管理におけるポイントの一つといえるでしょう。
まとめ
秋の味覚の代表である栗は、おいしいだけではなく栄養補給にも役立つ魅力的な食材です。しかし、食べ過ぎると、体の負担になることもあります。適量を意識しつつ素材の味を生かした食べ方で、秋の味覚を健康的に楽しみましょう。
【参考】
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