夏の紫外線・冷房・夏バテ…乾燥肌を引き起こす原因と栄養対策|管理栄養士が解説
夏の紫外線や冷房、大量の発汗など、見えない部分で肌はさまざまなダメージを受けています。そして、季節の変わり目は寒暖差で、肌の乾燥が一気に進みます。そこで、今回は乾燥しらずのうるおい肌を保つために外側のケアではなく、管理栄養士視点から今からできる内側のケアについてご紹介します。
夏の終わりに「乾燥肌」を引き起こす4つの原因
紫外線によるバリア機能の低下
夏に大量に浴びる強い紫外線は肌内部のコラーゲンを破壊し、肌のバリア機能を低下させます。その結果、乾燥しやすくなります。
冷房や季節的な空気の乾燥
1日中の冷房や、秋に向けて下がる湿度など、周囲の空気が乾燥することで皮膚からの水分蒸発が増え、肌のうるおいが失われます。
大量の発汗による水分・ミネラルの流出
夏の大量の発汗は体内の水分やミネラルを失わせ、肌の保湿バランスを崩します。これが続くと肌のうるおい不足につながります。
夏バテによる栄養不足
夏バテによる食欲不振でたんぱく質・ビタミン・ミネラル・脂質・水分が不足すると、肌細胞の修復や保湿膜の形成が追いつかず、乾燥やかさつきを招きます。
意識しよう!肌のうるおいを取り戻す2つの栄養素
たんぱく質
肌の土台を作るための肌細胞やコラーゲンの原材料でもあるたんぱく質は夏バテや食欲不振で不足しがちなため、できるだけ意識的に取り入れましょう。鶏むね肉やささみ、魚、卵、大豆製品など、動物性と植物性のたんぱく質をバランスよく摂り入れることをおすすめします。
ビタミンC
コラーゲンの合成に欠かせないビタミンCは、強い抗酸化作用を持ち、紫外線で傷ついた細胞の修復にも役立ちます。ピーマンやブロッコリー、ジャガイモ、レモンなどに多く含まれています。さらに、アーモンドやかぼちゃ、アボカドに多く含まれるビタミンEは、血行促進や抗酸化力を高めるため、ビタミンCと組み合わせることでより効果的に肌のうるおしをサポートできます。
例:ブロッコリーのオリーブオイル炒め、ピーマンと豚肉の炒め物、かぼちゃのバター炒めなど
毎日の食事で意識したいこと
たんぱく質やビタミンは、一度にまとめてとるのではなく、朝・昼・夕の3食に分けてしっかり摂取することが大切です。料理が苦手な場合は、コンビニやスーパーで手に入るささみ缶やサバ缶、ゆで卵、納豆などを活用しましょう。
プラスで意識したい「水分補給」
肌のうるおいを保つためには、体内の水分バランスを整えることも重要です。冷たい飲み物ばかりに偏らず、常温や温かい飲み物を取り入れることを心がけましょう。
また、味噌汁や野菜スープなどは水分と同時にミネラルも補えるので、日常的に取り入れると良いでしょう。
【参考文献】
文部科学省 | 日本食品標準成分表2020年版(八訂)増補2023年
ライター/管理栄養士 亀崎智子
管理栄養士×セラピスト(野菜ソムリエ・中級食品診断士 )。食に関する講演や記事執筆・監修、体の本来の機能を取り戻すお手伝いをする整体のセラピストとして、家族丸ごと体の内と外にゆとりをつくるサポートを行っている。また、新月の日に、乾物と塩で作るふりかけと即席スープの素の製造販売も行っています。インスタグラム:kamegohan0528
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く







