知らずにたくさん食べていない?チーズを食べない方がいい人の特徴とは|管理栄養士が解説

知らずにたくさん食べていない?チーズを食べない方がいい人の特徴とは|管理栄養士が解説
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チーズは食事やおやつ、おつまみなど、さまざまな場面で私たちの食卓を彩ってくれる食品のひとつです。健康に良いイメージがある一方で、じつは食べない方がいい人がいることをご存じでしょうか?そこでこの記事では、チーズを食べない方がよい人の特徴を解説していきます。

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チーズをあまり食べない方がよい人とは?

高血圧、心血管疾患のリスクがある人

チーズは、牛やヤギの乳から作られる「ナチュラルチーズ」と、ナチュラルチーズを原料に再加工される「プロセスチーズ」に分類されます。ナチュラルチーズの中でも熟成タイプは保存性や風味を高めるため塩分が多く含まれる傾向があります。
日本食品標準成分表(八訂)によると、とくにパルメザンチーズやブルーチーズには100gあたり3.8gもの塩分(食塩相当量)が含まれており、一度に多く食べると高血圧や心血管疾患のリスクが高まります。これらのリスクがある方は、種類や量を工夫しましょう。

乳アレルギー、乳糖不耐症の人

乳製品でアレルギーを起こす人や、乳糖によって腹痛を起こしてしまう乳糖不耐症の方もチーズを食べるのは避けた方がよいでしょう。
熟成タイプのチーズ(パルメザン、チェダー、スイスチーズなど)は製造過程で乳糖がほとんど分解されているため、乳糖不耐症の人でも食べられることがあります。
一方、カッテージチーズやクリームチーズ、マスカルポーネなどフレッシュタイプのチーズには乳糖が比較的多く残っており(製品にもよりますが100gあたり1~4g程度)、症状が出やすい方もいます。食べる場合は少量から試すか、医師に相談したうえで体調を見ながら調整するようにしてください。

片頭痛がある人

片頭痛がある方に気をつけていただきたいのが、チーズに含まれる「チラミン」という物質です。これはチーズの熟成中に微生物が作りだす成分で、交感神経を刺激するため血圧の上昇や頭痛の原因となることがあります。チラミンはワインやビールにも含まれるので、組み合わせる場合は注意しましょう。

お悩み別!チーズの選び方

チーズ
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上の部分でチーズを食べない方がいい人について解説しましたが、全く食べてはいけないわけではありません。ここからはお悩み別のチーズの選び方をご紹介します。

  • 塩分が気になる方は、カッテージチーズやモッツァレラチーズ、クリームチーズなどのフレッシュチーズを選びましょう。これらは熟成を行わないため塩分があまり含まれておらず、やわらかくクセがないので食べやすいのが特徴です。ほかの種類を食べたいときは、一度に食べる量を減らし、ナトリウムを体外へ排出する働きのあるカリウムが含まれる野菜や果物と一緒に食べることをおすすめします。
  • 脂質が気になる方は、あっさりした味わいのカッテージチーズ、モッツァレラチーズ、カマンベールチーズを選びましょう。チーズの脂質には比較的代謝されやすい中鎖脂肪酸も含まれていますが、飽和脂肪酸も多いため、食べすぎには注意が必要です。

チーズは悪者ではない!チーズの栄養成分

チーズには、良質なたんぱく質や脂質、ビタミンAやB2、カルシウムなど、普段の食生活において不足しやすい栄養素が多く含まれています。

その中でもたんぱく質は筋肉や血液の材料となる重要な栄養素。チーズのたんぱく質は必須アミノ酸をバランスよく含み、消化吸収率が高いのが特徴です。さらに、カルシウムは小魚に入っているものよりも吸収されやすく、骨や歯を丈夫にし将来の骨粗鬆症のリスクを減らすことができますよ。

まとめ

今回は、チーズを食べない方がよい人について解説しました。食べる上で注意すべきことはいくつかありますが、量に気をつけて食べる分には問題ありません。チーズには良質なたんぱく質や脂質、不足しがちなカルシウムなどが含まれる万能な食品なので、日常生活にうまく取り入れてみてくださいね。

参考サイト

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