夏バテは大丈夫?管理栄養士が教える夏バテに負けない食習慣
連日暑い日が続いており、「冷たいものばかり飲んだり食べたりしている」「疲れがなかなかとれない」「食欲がわかない」そんな小さな悩みを抱えている人も多く、実は夏バテに陥っている可能性も。そこで、今回は管理栄養士の視点から夏バテに負けない食習慣についてご紹介します。
4個以上当てはまると夏バテかも
気づけば夏バテに陥っていたという人も実は多いため、まずは当てはまるものがいくつあるのか確認してみましょう。4個以上当てはまる人は、今回紹介する食習慣の見直しが必須であり、2〜3個当てはまる人は要注意です。
①朝食を食べないことが多い②野菜や果物を食べない日がある③炭水化物だけの食事が週3日以上ある④外食やコンビニを週4回以上利用する⑤氷の入った冷たい飲み物を3杯/日以上飲む⑥水分補給がコーヒーやジュース、スポーツドリンクなどの清涼飲料水、お酒などになっている
夏バテになりやすい食生活とは
暑い日が続くことで、台所に立つのもストレスになり、そうめんだけうどんだけのように炭水化物に偏り、体の材料のたんぱく質不足で筋力が低下し代謝が低下したり、冷房の中で氷の入った冷たいものばかり飲んだりすることで冷えすぎて、胃腸が酷使され消化が低下したり、意外と体には負担がかかっています。
また、暑さによる食欲低下によって、代謝のサポートをしてくれるビタミン・ミネラル類も意識して摂取しなければ不足しがちです。
夏バテを予防する!意識したい3つの食習慣
冷やしすぎない食事
暑い夏は冷房に冷たい食べ物や飲み物で意外と体の内は冷えきってしまうことが多いため、冷たい料理だけでなく常温もしくは温かい食材も一緒に食べたり、生姜やしそ、みょうがなどの薬味や唐辛子などのスパイスを活用したり、温かい汁物も取り入れたりしましょう。飲み物も氷の入ってないものを選ぶだけでも胃腸にかかる負担は減ります。
たんぱく質豊富な食事
たんぱく質は筋肉など体の材料になる栄養素です。肉や魚、卵、大豆製品などバランスよくしっかりとたんぱく質を取り入れることで、代謝アップも期待できます。朝食を抜いて元気がない人は、特に、朝食にたんぱく質を摂取することを意識するのはおすすめです。
ビタミン・ミネラル補給
食事が炭水化物に偏ることでビタミン・ミネラル不足に陥りやすく、汗とともにミネラル(特にナトリウム)が排出されます。そのため、糖質(炭水化物)のエネルギー代謝をサポートするビタミンB1を豊富に含む豚肉やうなぎ、枝豆は積極的に食べたい食材です。他にも、水分代謝を整えるためにナトリウム補給には梅干しやお味噌汁、塩をふったスイカやトマトなど、カリウム補給にはきゅうりやオクラ、バナナなどもよいでしょう。食欲低下や発汗で不足しがちな鉄分補給を赤身肉やアサリ、ひじきなどで行うことで血流がよくなり代謝アップを期待できます。
手抜きも上手に活用
料理が苦手な人は、たんぱく質の摂取には火を使わずに食べられる豆腐や納豆、缶詰などを活用したり、外食やコンビニなどを利用する場合には、1品料理ではなく、「たんぱく質+野菜」の組み合わせを意識して選んだりすることでも夏バテ予防には効果的ですよ。
食習慣の見直しで今年は夏バテ知らずで夏を楽しみませんか?
イベントごとも多い夏はついつい食生活が乱れがちですが、ちょっと食事を意識するだけで夏バテに負けない体作りをすることができます。今年の夏を元気に満喫するためにも、まずは「たんぱく質を1品追加する」などできることを1つ取り入れて習慣化してみませんか?
【参考文献】
文部科学省 | 日本食品標準成分表2020年版(八訂)増補2023年
ライター/管理栄養士 亀崎智子
管理栄養士×セラピスト(野菜ソムリエ・中級食品診断士 )。食に関する講演や記事執筆・監修、体の本来の機能を取り戻すお手伝いをする整体のセラピストとして、家族丸ごと体の内と外にゆとりをつくるサポートを行っている。また、満月の日に、乾物と塩で作るふりかけと即席スープの素の製造販売も行っています。インスタグラム:kamegohan0528
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く








