【やきそば、唐揚げ、チョコバナナ…】栄養が偏る「屋台めし」を楽しんだ後に摂りたい栄養素とは?
夏から秋にかけては各地で様々なお祭りが開催されます。その賑やかな雰囲気と、外で開放的に食事を楽しむという普段とは違う環境の中で、ついつい食べすぎてしまうことがありますよね。定番の屋台飯といえば、やきそば、唐揚げ、チョコバナナなど、高カロリーなものが多く、栄養バランスが偏りがちです。今回の記事では、思いっきりお祭りを楽しんだ後、体の健康のために摂りたい栄養素について、管理栄養士が解説します。
栄養が偏りやすい屋台メニュー
屋台で販売されている食べ物は、揚げ物やソースやバターなどをたっぷり使っている料理が多いです。例えば、焼きそば、タコ焼き、フランクフルト、唐揚げ、フライドポテトなどは特に高脂質で塩分も高く、栄養価が偏りやすいです。また、焼きそばやタコ焼き、フライドポテトは全て炭水化物が多いので、重ね食べをすると高糖質になりやすいといえます。また、脂質は少ないものの、ベビーカステラ、わたあめ、らくがきせんべい、チョコバナナなどは糖質が多く、ダラダラ食べしてしまうことで満足感を得られないまま食べ過ぎてしまいがちです。
屋台めしで不足しがちな栄養素
屋台めしでは炭水化物である糖質、脂質が容易に補給できます。たんぱく質も、肉類などのメニューを選ぶことで簡単に必要量を超えることができます。なかなか摂れない栄養素は、ビタミンミネラルです。その中でも特にビタミンD、カルシウムは屋台飯のメニューで補えるものがほとんどなく、前後で不足を補う必要があります。カルシウムは骨の成長や維持に必要不可欠な栄養素で、ビタミンDは吸収の悪いカルシウムの吸収率をあげるために重要なビタミンです。また、カルシウムを十分に摂取することで、筋肉量を維持し、体脂肪を減らしやすくするという効果も期待できます。
お祭りの翌日に摂りたい食材
ビタミンDやカルシウムが豊富な食材を選ぶようにしましょう。
・小魚類
ししゃもやしらす、かたくちいわしの小魚にはビタミンD、カルシウムが豊富です。肉類に偏ってしまったときに魚のたんぱく質を補給することで、アミノ酸のバランスも整えることができます。また、これらの青魚に含まれるDHAやEPAには、悪玉コレステロールを減らして動脈硬化を予防する効果が期待できるため、積極的に摂ってほしい栄養素です。
・乳製品
牛乳、ヨーグルト、チーズには、カルシウムが豊富に含まれています。また、ビタミンDが強化された商品も多く、屋台飯では摂りづらい栄養素が手軽に摂取できます。牛乳は低脂肪乳で脂質を控え、ヨーグルトも脂肪0の表示があるものがおすすめです。チーズは塩分が上がりやすいので、カッテージチーズやモッツァレラチーズを選ぶようにしましょう。
・きのこ類
しいたけ、しめじ、まいたけ、なめこなど、きのこ類にはビタミンDが豊富に含まれています。とくに干ししいたけときくらげはビタミンDがトップクラスなので、カルシウムの多い食品と組み合わせることで吸収率をアップさせるのに役立ちます。
さいごに
お祭りで屋台飯をたっぷり楽しんだ後は、不足してしまった栄養を補い腸内環境に優しい食事を摂ることを心掛け、体を労わってあげてくださいね。
《参考文献》
毎日の食事のカロリーガイド/女子栄養大学出版部
《ライター》やなぎかおり
特別養護老人ホームにて介護食の大量調理や栄養士業務を経験。働きながら管理栄養士の資格を取得。その後、中学校給食センターにて献立作成、給食管理、食育授業に携わる。結婚、出産を経てヘルスケア栄養指導士の資格を取得。子育てをしながら栄養に関する記事執筆を行っている。
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