うどん派・そば派におすすめ。管理栄養士が教える、夏バテしない“ちょい足し”テク

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暑くて食欲がないとき、「とりあえず冷たいそばやうどん」──そんな選択、していませんか? 実はその“さっぱり1品”が、かえって夏バテを悪化させている可能性があるんです。 食べやすいけれど、実は「糖質過多・たんぱく質不足・内臓冷え」という三つの落とし穴が潜んでいるんです。 今回は、そば・うどん好きな人ほど知っておきたい“ちょい足し術”をご紹介します。

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冷たい麺で「疲れやすい体」ができている?

胃腸を冷やし、血流・代謝までダウン

そばやうどんは消化しやすい半面、「冷たい」「糖質中心」「単品で済ませがち」と、夏バテリスクを抱えた食事スタイルに陥りがち。特に冷たいままツルっと食べる習慣は、胃腸の働きを鈍らせ、自律神経の乱れを招きます。しかも、そば・うどんだけではたんぱく質・ビタミン・ミネラルが大幅に不足。「疲れが取れない」「ずっと眠い」「体がむくむ」──それ、実は“冷たい麺バテ”かもしれません。

意外と知らない!NGな「ちょい足し」例

冷やしトマトやレタスは逆効果!?

「野菜も食べなきゃ」と思って、冷たい麺にトマトやレタスを添える人も多いですが、実はこの組み合わせ、胃腸には負担が大きいんです。

  • トマトやレタスは“体を冷やす食材”
  • 冷麺+冷野菜で、内臓の冷えが深刻に

→ 結果、消化力の低下・倦怠感・食欲不振につながることも。

【そば派】には「温性の“ねばねば”」を足す

オクラ・長芋・なめこで“腸と血流”をサポート

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そばは比較的GI値が低く、疲労回復に◎なルチンも含まれますが、たんぱく質が少ないのが弱点。おすすめのちょい足しは、温性で消化を助ける「ねばねば食材」×うまみのあるたんぱく質。

  • オクラ(湯通し)+納豆+かつお節
  • 長芋のすりおろし+温泉卵
  • なめこ+豆腐+すりごま

冷たくても“温める力”を持つ食材で、内臓を守りつつ栄養チャージできます。

【うどん派】には「たんぱく質+香味野菜+梅干し」が効く

うどんの“陰”を“陽”に変えるプラス食材とは?

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うどんは体を冷やしやすい「陰性食材」。そこに陽性の香味野菜や酸味を加えることで、バランスが整います。

  • ささみやツナ、温泉卵でたんぱく質補給
  • 梅干し+みょうが+しそで食欲アップ&抗酸化
  • おろししょうがで代謝促進&冷え対策

特に梅干しは、疲労回復成分“クエン酸”の宝庫。塩分+酸味で、汗によるミネラル消失を補う優れものです。

応用テク|あえて「温×冷」をミックスする

全部冷たいのはNG。温かい味噌汁や常温の具材を添えて

冷たい麺だけではなく、常温の食材や温かい副菜をセットにするのが理想的。

  • 冷麺+温かいみそ汁
  • 冷やしそば+常温の温泉卵&炒りごま
  • 冷うどん+生姜湯や常温のお茶

この“温冷ミックス”が、実は夏バテ知らずの食べ方のコツなんです。

おわりに|「食べやすさ」より「整いやすさ」を意識して

夏は“なんとなく冷たい麺”で済ませがちですが、ちょっとした食材の工夫が、体のだるさや疲労感を左右します。手軽なうどんやそばこそ、ちょい足しで栄養と巡りを補うのが正解。整った食事で、夏バテ知らずの一日を過ごしましょう。

参考文献

厚生労働省「e‑ヘルスネット」
農林水産省「旬の食材で夏バテ予防レシピ」
農林水産省「夏野菜には疲労回復や食欲増進効果が期待できる」
『からだを整える食べ方』石原新菜著(アスコム)

記事監修/亘美玲

管理栄養士。病院栄養士を7年経験後、食品会社で約15年間メディカルサプリメントや機能性表示食品の商品開発責任者として従事。2児の母で、自身の妊娠と出産、離乳食作りの経験から母子栄養の研究を重ね、産前産後ママの栄養サポート、栄養相談、料理教室、レシピ提案、執筆、栄養学講座の活動を行っている。離乳食や調理の基本についてSNSでも発信をしている。

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