足が熱く感じる…「ただの疲れ?」考えられる原因は?対処法とは|医師解説

足が熱く感じる…「ただの疲れ?」考えられる原因は?対処法とは|医師解説
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甲斐沼 孟
甲斐沼 孟
2025-07-28

足が熱く感じるのはただの疲れのせい?その原因や適切な対処法について、医師が解説します。

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足が熱く感じる…考えられる原因は?

足が「熱く感じる」「火照る」「じんじんする」といった感覚は、単なる疲労ではなく、血管・神経の異常や内臓疾患のサインであることもあります。

足が熱く感じる主な原因のひとつは、下肢静脈瘤です。

下肢静脈瘤

下肢静脈瘤は、静脈血管の弁が壊れ、血液が逆流・滞留し、足がだるい・重い・熱いと感じます。

特に、夕方や長時間立った後に悪化しやすく、ふくらはぎや足首にボコボコした血管やむくみを伴うことがあります。

また、末梢神経障害(糖尿病性神経障害など)でも、足が熱く感じる場合があります。

糖尿病やアルコール多飲で起こることが多く、手足の神経が障害されて、足が「焼ける」「熱い」「ピリピリ」するという感覚が出ますし、しびれ・感覚鈍麻も伴うことがあります。

閉塞性動脈硬化症(ASO)

足の血管が動脈硬化で狭くなり、血流不足に伴って、足の痛み・熱感・冷感などの症状が出現します。

この場合には、歩くと足が痛くなり、休むと楽になる(間欠性跛行)サインが特徴です。

足底腱膜炎・筋肉疲労

足裏やふくらはぎに負担がかかり、炎症・疲労によって、足の熱感や痛みが出ます。

皮膚疾患・感染症(蜂窩織炎など)の場合

皮膚や皮下に炎症・感染が起きて、局所的に赤く熱を持ち、足の腫れ・痛み・発熱を伴うことがあります。

更年期障害・自律神経失調症

血流や体温調整が不安定となり、ホットフラッシュなどと同様に、足が火照る感覚が出ます。

ビタミン不足(ビタミンB群欠乏など)

ビタミンB1やB12不足で、神経が過敏になり、焼けるような足の痛みを感じやすいといわれています。

血管疾患は進行する可能性(静脈瘤→皮膚潰瘍、動脈硬化→壊死)がありますし、神経障害は回復に時間がかかり、感染症は命に関わるケースも(蜂窩織炎・ほうかきしえん)あることから、症状を放置せずに、適切に専門診療科を受診するように心がけましょう。

足が熱く感じる場合の対処法を解説

足が熱く感じる場合の対処法として、足が「熱く感じる」「火照る」「じんじんする」といった症状が出た際には、まずは原因に応じた適切な対処が必要となります。

下肢静脈瘤による場合

弾性ストッキングを着用(血流をサポート)する、長時間の立ち仕事・座りっぱなしを避ける、足を心臓より高く上げて休む、軽い運動・ストレッチ(ふくらはぎポンプを活性化)を行うなどの対処策が有効です。

むくみ
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末梢神経障害(糖尿病・ビタミン欠乏など)の場合

血糖コントロールを行う(糖尿病が原因の場合)、ビタミンB群(B1・B12)を補給する(食品・サプリ)、禁酒・禁煙する、神経に優しい生活習慣(冷え予防・睡眠確保)を送ることが重要です。

閉塞性動脈硬化症(ASO)の場合

禁煙・血圧・血糖・コレステロール管理、医師の指導で歩行トレーニング(無理のない範囲)、薬物治療・必要に応じて手術(血流改善が必要)などが推奨されます。

筋肉疲労・腱膜炎による場合

アイシング(運動後の腫れ・熱感が強い時)、安静・マッサージ・ストレッチ、靴を見直す(アーチサポート、中敷き活用)ことが大切です。

蜂窩織炎など感染症の場合

自己判断せずに、早期に専門家を受診してください。冷やす・揉むなどの行為は、症状が悪化する恐れがあるため避けましょう。

更年期障害・自律神経失調の場合

規則正しい生活・良質な睡眠、軽い運動・ストレッチ、ストレス緩和(ヨガ、呼吸法)がおすすめです。

症状が強い場合

婦人科・内科受診(ホルモン療法など)を検討しましょう。

受診が必要なケース

足が赤く腫れて熱い(感染の疑い)、足の色が左右で違う・足が冷たい・しびれる(動脈障害の疑い)、症状が数日以上続いて悪化している、糖尿病がある場合(放置リスク大)などが挙げられます。

まとめ

足が「熱く感じる」「火照る」「じんじんする」といった違和感は、さまざまな疾患や体の不調が背景にあることがあります。

特に、下肢静脈瘤では、足がだるい・重い・むくむ・熱く感じる、血管がボコボコと浮き出る、長時間立ち仕事や座り仕事で悪化しやすいなどの特徴があります。

対処法は、弾性ストッキング着用で血流サポートする、足を心臓より高く挙げて休む、ふくらはぎ運動(かかと上げ下げ運動など)を実施する、症状悪化する前に血管外科受診を検討するなどが推奨されます。

万が一、足が赤く腫れ、強い痛みや熱感がある、足の色が白・紫・冷たい(血行障害の疑い)、数日経っても症状が改善しない、糖尿病・高血圧・喫煙歴がある場合には、早急に専門医療機関に相談しましょう。

今回の記事が少しでも参考になれば幸いです。

 

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