「いつもギリギリまで寝てたわ…」腸がどんどん汚れてしまうNGな朝習慣|管理栄養士が解説
習慣とは行動や考え方が繰り返されることで無意識的にそうすることが決まりになってしまうことを言います。その習慣によって知らないうちに体に悪影響を及ぼしていたとしたら…とても恐ろしいですね。体の不調や病気は腸と繋がっていることが多い為、腸に良い生活習慣を取り入れることによって病気を予防することも可能です。習慣を変えれば人生が変わると言われている程、習慣とは重要です。これからの健康的な未来のために朝習慣を見直してみましょう。
腸がどんどん汚れてしまうNGな朝習慣
歯磨きをしないで朝食を食べる
歯磨きは食後という方が多いかと思います。確かに食後の歯磨きは虫歯予防の為に大切ですが、朝は腸の為に食前の歯磨きをおすすめします。睡眠中は唾液の分泌が減り口腔内で細菌が増殖しており、起床後は最も不潔な状態となっています。その状態で飲食をすると口腔内での細菌を体内に不要に取り込むことに繋がってしまいます。実は大腸がんの原因として口腔内の細菌が関与していることが研究でわかっています。朝一の口腔ケアは腸ケアのひとつと言えるでしょう。
朝食を食べない
朝食を食べることで腸への刺激となり排便が促されます。また、体内時計のリセットにもなります。(体内時計は24.5時間であり、そのままでは1日の24時間とどんどんズレが生じていきます。)腸内細菌も体内時計の働きによって1日の中でリズムが生じています。この体内時計が正しく働かないとリズムが乱れ、腸内細菌のバランスが乱れて肥満を引き起こすという研究結果もあります。ダイエットの為に朝食を抜いているという方は明日からしっかり朝食を食べましょう。
朝食にスムージー
ビタミンやミネラルを手軽に摂ることが出来るので人気のスムージーですが、腸の為には最適とは言えません。人は食べ物を噛むことで唾液が出て、第一の消化が始まります。スムージーは噛むことがないので唾液が不足し消化に負担がかかります。また、冷たいため胃腸が冷えてしまうということも負担になってしまいます。ちなみに上記でも述べたように朝食は体内時計をリセットするためにとても重要です。ただ、ごはんやパンなどの糖質だけでは体内時計は動きません。実際にマウスを対象とした実験で、糖質だけでは体内時計は動かず、糖質+タンパク質の組み合わせが体内時計を1番動かしたというデータがあります。実験を踏まえると体内時計を動かすためにはひとつの食材だけでなく、糖質やタンパク質や脂質などバランスの良い食事を摂ることが大切です。
ギリギリまで寝ている
睡眠は腸にとってとても大切ですが、出かけるギリギリまで寝て急いで支度をしているとトイレのタイミングを逃しがちです。朝は1日の中で最も強い便意が来ると言われており、便秘の方は特にこのチャンスを逃さないようにしましょう。また便意がなくてもとりあえず毎日決めた時間にトイレに座ってみると排便リズムを習慣化させることができます。「いつもギリギリまで寝てたわ…」という方は明日から早起きに挑戦してみましょう。
カーテンを開けない
朝起きたらまずカーテンを開けて日光を浴びることが大切です。日光を浴びることで体内時計をリセットする効果があります。また、日光を浴びることで夜にメラトニンというホルモンが増えて質の良い睡眠を取ることができます。そして質の良い睡眠は腸内環境を整えてくれます。
日々のちょっとした積み重ねが未来の自分を作っていきます。ぜひ明日の朝から腸に良い習慣を取り入れていきましょう。
【参考文献】
・新しい腸の教科書 江田証
・時間栄養学が明らかにした「食べ方」の法則 古谷彰子
・全ての臨床医が知っておきたい腸内細菌叢 内藤裕二
・腸内細菌叢の時間栄養学的研究 https://doi.org/10.69262/pcn.1.1_1
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