「よくネギと一緒にしてたわ…」実は腸が汚れてしまう”わかめ”のNGな食べ方【管理栄養士が解説】


食物繊維が豊富で低カロリー、体に良いとされるわかめ。ダイエットに役立ち、腸内環境を整える作用もあるなどさまざまな健康効果が期待できる食品です。しかし、そんなわかめでも間違った食べ方をしてしまうと、腸を汚す原因になってしまうことがあります。そこで本記事では、わかめのNGな食べ方について解説します。
わかめの栄養と効果
わかめは健康維持に役立つ栄養素が多く含まれています。ここでは、わかめに含まれる栄養素とその効果について解説します。
食物繊維
わかめには、100gあたり生わかめ:3.6g、乾燥わかめ:4.0gの食物繊維が含まれています。特に水溶性食物繊維が多く含まれており、水分を吸着して便を柔らかくすることで便秘を予防する効果があります。また、水溶性食物繊維は善玉菌のエサになるため、善玉菌を増やすことで腸内環境の改善にも役立っています。
ビタミン
わかめに含まれるビタミンには、強力な抗酸化作用を持つβカロテン(ビタミンA)や骨の健康維持、血液凝固に必要なビタミンKがあります。
βカロテンは特に多く含まれており、活性酸素の除去や粘膜の保護、免疫力の維持などに働き、腸内環境を正常に保つのに効果を発揮します。
ミネラル
わかめに含まれている主なミネラルには、カルシウム、鉄、カリウム、マグネシウム、ヨウ素があります。成分によって働きは異なりますが、体の様々な部分の構成成分となっています。また、体の機能の調整も担っており健康維持に欠かせない栄養素です。

わかめのNGな食べ方
栄養豊富なわかめですが、食べ方によってはその効果を得られないだけでなく、体に悪影響を及ぼすこともあります。ここでは、わかめのNGな食べ方を紹介します。
NG①大量に食べる
食物繊維が多いのが魅力の一つであるわかめですが、大量に食べ過ぎると健康を害することがあります。食物繊維は消化が悪いため、食べ過ぎると腸の負担になります。わかめの食べ過ぎによって下痢が起こると、腸内細菌のバランスが崩れ、腸内環境の悪化に繋がります。
さらに、わかめにはヨウ素が含まれています。ヨウ素は、成長や代謝に関わる甲状腺ホルモンの材料として必要です。しかし、多く摂り過ぎると甲状腺機能を低下させたり、甲状腺腫の原因になる可能性があります。そのため、わかめの食べ過ぎによるヨウ素の過剰摂取にも注意が必要です。
NG②ねぎと一緒に食べる
わかめとねぎは、味噌汁の定番ともいえる組み合わせです。しかし、ねぎに含まれる硫化アリルという成分にはカルシウムの吸収を阻害する作用があります。

体に害があるわけではありませんが、カルシウム豊富なわかめを食べているにも関わらず、栄養素を有効活用できないのは残念です。わかめの味噌汁を食べる際には、豆腐や油揚げなどのたんぱく質食材と一緒に食べるのがおすすめです。
※硫化アリルは、たまねぎ、にんにく、ニラ、らっきょうなどにも多く含まれています。
わかめの食べ方を工夫して、健康な腸内環境の維持を目指しましょう。
【参考】
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【わかめ】組み合わせに気を付けて!「栄養吸収が上がる食材」と「栄養吸収を阻害する食材」とは?- SHARE:
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